老人がまた一つ老人に成った誕生日の翌日
珍しく座った助手席で、この道を幾度と無く
走った過去に耽る。
暫く無言に成った私に、運転者は言葉を掛け
て来なかった、一息付いて居たのだろう。
R158は梓川に沿って安房峠を目指す。
平湯を経てその先は高山。
安房トンネルどころか、新道すら出来て
いなかった、東京オリンピックの頃、大雨
の中、安房峠を死ぬ気で超えた事を思い
出していた。
車の底を擦りそうな抉れた道を雨水が濁
流と成って道を隠す、今、信号待ちで不平
を言いながらハンドルを握っている後輩に
こんな話をしても通じないだろう。
信号待ちの間に今の贅沢を反省した。
戸隠・みどりが池
池の淵で餌を漁る野鳥を見つけ忍び足で近寄ると
野鳥が足元1メーター余りの処まで近寄って来た。
逆に慌てたのはこっちでその後も野鳥は私の周りを
ぴょん、ぴよんと時々此方を見上げながら餌探しに
余念ガない、身動きも出来ずただ静かにシャッター
を切りつづけた。
立て看板で調べた結果(野鳥の名前は「アカハラ」)