庭の胡蝶わびすけが、ピンクの可憐な花を沢山つけて 寒空の下で耐えています。朝日の差し込む縁側に、生けたわびすけと キンカンの実が冬の柔らかい光を受けて 障子にくっきりと 陰を映しています。外は薄氷の張る寒さですが お日様の光は 確かに一日一日と力を増しています。
小さな芽を付けている、庭の木々とともに今しばらく 春の訪れを待ちましょう。
花材 ・胡蝶わびすけ ・キンカンの実
花器 ・備前焼緋だすき
大震災から20年を迎えた神戸の街は、早朝から祈りと新たな涙に包まれていました。
震災の前年、10月末に夫と私は その年 最終のナイトクルーズの遊覧船に乗っていました。少し、肌寒い船上から六甲の山並みに沿って 上下左右に広がる夜景を眺めていました。東京や大阪の様な、大都会の光の洪水の夜景と違って ゆったりとした心休まる光の絵巻だと感じました。その翌年の、1月17日の事など 夢にも思わない岡山からのドライブ旅行でした。
当時、50代半ばだった私たちは、夫の定年後の居住地を模索していた最中でした。20年近く住みなれた岡山にするか、私たちの実家のある関東にするか 又何年かは外国移住もいいな ・・ そして、海に開けた街の気質を二人とも気に入っていた神戸が 一番の候補地でした。そして翌年の大震災、とても残念な気持ちで 神戸移転を一時は諦めたのですが やはり縁があったのでしょう。
8年前から復興したこの街へ、これからの生活を考えて移り住む計画を進めています。まだ、私達には見えない傷痕は残っているのでしょうが 神戸の夜景は あの時と変わらぬ、美しさと優しさを湛えています。私達にこれから、どの様な時間が流れて行くのか楽しみです。
花材 ・マーガレツト ・透かしユリ ・スプレーカーネィション ・小判草 ・かすみ草
花器 ・白筒型花瓶
毎月恒例の様に出かける、牛窓の有機野菜のお店に行った日は 今にも小雪が舞いそうな 日曜日の午後でした。寒さにめげない、お店のご夫婦に笑顔で迎えられ 豊富に並んだ冬野菜の数々を見て 心豊かになりました。
この農家では、ハウス栽培の物は一切なく ほんとうにその時期の旬の物ばかり。ご主人は「ハウスで育った野菜は素直でない、暑い時寒い時 その時期に伸び伸び育った野菜は美味しい」と言うのが自論で 今は元気な冬野菜が並んでいるのです。
妹へ送る分も加えて、数種の野菜で車のトランクを満たして帰り道 作りなれたレシピをいろいろ考えて 今夜は御馳走です。私の自論は、料理の出来栄えは 食材の良し悪しで60%以上、決まると思っています。
花材 ・水仙 ・菜の花(食用のもの)・ブロッコリー ・お多福南天
花器 ・陶製食器3個
16年間、妹の相棒として可愛がられていた スコテッシュ? なんとかと言う種類の猫の ミスレモンが早朝 多分、老衰で天国へ召されました。妹と共に、東京都下 数か所を転居し 8年前に 神戸へ来た時のことが思い出されます。
妹の背中に背おわれていたその顔は 若々しく 少しヤンチャな猫でした。立った耳は小さく 隈どりのある大きな目が、ミミズクみたいで よく「ミミズク」と言って からかっていました。
かけがえのない相棒を失った妹には、慰めの言葉は虚しい気がします。むしろ、楽しかったミスレモンとの思い出を話してあげるのが良いのかも・・と思ったりします。
愛用のタオルケットと玩具など沢山持って保健所の人に引き取られて行ったそうです。きっと天国で、妹のことを見守ってくれる事でしょう。花の香りが大好きだったミスレモンにスイートピー・ユーカリなど 春にさきがける花をお供えします。ことの他、今年の春は早く来てほしいですね 合掌。
花材 ・ユーカリ ・スイートピー ・菜の花 ・曙つばき
花器 ・ブルー花器
成人式の様子が、テレビで報じられています。いつもはブーツやヒールの靴で、街を闊歩している女性も この時は着なれない和服の裾を気にしながら おしとやかに歩いています。
スイートピーや、和水仙の様に清々しい 若い人が 泰山木の様に人に見あげられる様な 大木に成長して欲しい という願いを込めて生けて見ました。
花材 ・泰山木 ・スイートピー ・和水仙 ・若松
花器 ・青磁壺