MIYAGI VILLAGE

夏は雷、冬はからっ風、人は義理人情を重んじる・・・。

東条組の終焉、伝統はまた重ねられゆく

2007-02-04 22:37:01 | ラグビー
昨日は、日本選手権一回戦 早稲田VS九州電力を観戦しに秩父宮へ。

結果は、早稲田33-26九州電力

東条組の戦いは終わった・・・。

昨日の試合は非常に難しい試合だった。例年、一回戦はテスト明けに当たるため、基本的に学生はテスト勉強中に練習に打ち込むことができないため、この試合に対する対策、モチベーションの向上を練ることが困難なのだ。学生からしてみれば、試合へのモチベーションより、テストから解放されたという気持ちのほうが上回るという結果にもなりかねないという中での試合だった。

試合は、ディフェンス力で上回った九州電力の勝利であった。矢富は完全に封じられたし、曽我部のナイスパスを受けた選手に対しても強力なタックルで、早稲田を前進させなかった。そして、隙あらばといった感じで、FBミラーが4トライの大活躍で、早稲田のインゴールを陥れた。

早稲田はディフェンスがやはり課題。36点は取られすぎである。いかに相手が強いとはいえ、もう少し抑えることができなければトップリーグ上位には勝てない。開いてはいない穴が開いていて、そこにミラーに飛び込まれてしまったという印象。選手はよくタックルに行っていたので、選手を攻めることはしないが、戦略面での再考が必要な感が否めない。ディフェンス時のコミュニケーションが不足しているのかもしれない。

今日、印象に残った選手は、12番の長尾。彼は専修の後輩ということもあり、よく学校でも見かけるが、しかし彼のプレイはすばらしいと思った。BKとは思えない低いタックル、キックボールを全力で追いかけ、ケガ覚悟で飛びつく精神力、どれをとっても早稲田のCTBにふさわしいいい選手だ。来年以降はアタック面でも磨きをかければ、稀代のCTBになれる可能性大だと思う。

BKに関しては、史上最強のメンバーなだけに、いいプレイを連発していた、いいゲインもたくさんあった。しかし、取りきれないのが自分たちの甘さだった。曽我部はよかった。パスも冴えていたし、タックルも低くいっていた。去年から大きく成長した姿が見れてうれしかった。両WTBのトライにはしびれた。やるべきことをやってくれた。特に菅野のラストトライは魂が入っていた、誰もがあきらめかけた中での、魂の独走トライ。絶対に忘れることはできないだろう。今村の突進トライもすばらしかった。彼等は印象に残るBK陣だった。

FWでは東条は10分ほどの出場であったが、随所で低いタックルをし、魂を見せてくれてうれしかった。代わって入った笠原もいいタックルをしていたし、林に関しては、トライまでもぎ取ってくれた。課題であったラインアウトも安定していたし、来期に向かっての希望も見えた。

しかし、負けは負けである。

非常に悔しいが、これが現実。負けた後、爽やかな気分が残ったのが不思議だ。やることはやってくれたという気持ちが強かったからだろう。選手のひたむきなプレーは俺の心に響くものがあった。低いタックル、BKによるロングゲイン、見せ場はたくさんあった。

取りきれない、そして取られてしまったのが自分たちの甘さだった。

来年はそういうところを強化して欲しいと思う。取るべきところで取る、取られてはならないところを止める、そういった極限の集中力を選手たちには磨いて欲しい。

早稲田ならできると信じている。

これで、俺の現役大学生としての早稲田ラグビー応援は終了した。ラグビーを通じて夢と希望をもらった。本当に感謝に耐えない。素晴らしい男たちと出会えて、俺は本当に幸せだった。

これからも折にふれ、秩父宮や国立に足を運びたいと思う。




BKのアタックは九電の素早いディフェンスに止められることが多かった


ロスタイム最後の最後、魂のトライを見せつけた菅野


試合終了後、笠原を抱きとめるジャガー。目を上げられない林。


謝る畠山を慰める曽我部


試合後の礼、やりきった表情を浮かべる東条、長く頭を下げていた首藤


東条の魂は、新主将・権丈(4番)へ
松葉杖を持つ菅野、東条を背負う首藤、忘れられない光景・・・。
彼等はこうして去っていった。

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