宣セーショナル

宣承をひらく

魔法の半分こ♪

2017-01-24 18:53:44 | 日記
今日は吹雪の中、ある80代のおじいさまのお葬式を執行させていただいた。親戚等は勿論の事、玄孫まで併せて総勢50名ほどが集った場で、精一杯お勤めさせていただいた。

いつも腹から声をだし、最後には声が嗄れ気味になる。
今日も嗄れ気味の中、一時間の仏事を無事終えた。

すると、玄孫にあたる2歳児の男の子が近寄ってきた。前の日から、人なつっこくご挨拶に来てくれていた彼。お母さんの話によると、将来はお坊さんになりたいとか言っているとのことで、私としてはめんこくて仕方無いわけである。

話を戻すと、その子が一切のお勤め終了後に私の傍にテクテク歩いてきたのであるが、手には皮をむいたみかんを丸ごと一個持っていたのだ。彼に、


『美味しそうなみかんだね♪』


と声を掛けると、彼は何と、


『お寺さん、どうぞぉ。。』


たどたどしい言葉でそう言って、持っていたみかんを半分にして、私にその半分をくれたのだ!
め、め、めんこ過ぎるぅぅぅぅぅぅぅ♪♪♪

どうやらこちらのご家族は、いつも「半分こだよ」と教えているのだそうで、何だか嗄れた喉にもやさしく、場の空気もやさしくしてしまう彼の姿に、すっかりやられてしまった私だったのだった♪

その後は、


『僕、ニンニンジャーなんだよ。タァー!』


なんていう子どもらしいところも垣間見れて、お葬式なんだけれど、また違う感激を御裾分けいただけた。

がんばれる!お寺にも遊びに来てね♪

おかげさまです♪

おおつち吉里吉里の皆さんと交流会inにしわが

2017-01-23 20:42:24 | 日記
昨日は、大槌の芳賀潤さん率いる吉里吉里地区の小団体ご一行が西和賀町にいらした。

『東日本大震災の時、本当にお世話になった西和賀の方々に、こんなに元気になったんだよって、ご報告がてら交流会を西和賀で開きたいんだが…。』

という要件だった。
チームにしわがの若者と婦人連絡協議会の役員の方々とで、お出迎えの計画を進めてきた。
何かと使い勝手がいいだろうとのことで、以前にも福島県山上小学校の方々をお迎えしたり、子ども夢ハウスおおつちの子どもたちなど受け容れてきた碧祥寺の台所と大広間をご使用いただくこととなった。

昼12時が迫った頃、圧倒される量の魚介類を手にしたご一行15名の皆さんが到着された。
本堂やマタギ資料館をサクッと拝観していただき、さぁ、いざ交流会へ♪山の幸と海の幸が豪勢に食卓に並び、お昼からアルコールも入れつつ、総勢35名の宴は賑やかに会話がはずんでいた。途中、大槌町吉里吉里の現状と今後の見通しなどを潤さんに発表いただきながら、本当に心地好い時間が過ぎていった♪

この方々は、震災時、最後まで避難所で奮闘し汗を流した皆さんだったのだ。だから、お風呂にようやく入れたのが3週間後の西和賀での日帰り温泉企画の時だったという方までいらした。自分のことよりも周囲の人たちのために、その場を護るためにその時を生きた人たちの笑顔はとてもステキだった。

ある方がおっしゃった。


『物資どがさ、義援金だどがさ、炊き出しもそうなんだけんとも、その時はありがでなぁど思って頂くんだけんとも、時間が経っていくと、そういう記憶は薄れていぐもんなんだよね。失礼な話に聞こえるがも知れないんだけんとも、余程のインパクトがないどさ、薄れていぐんだよね。
ところがさ、今日のように中身の濃い会話があったりすっとさ、ずっと忘れないんだよね。本当に気持ち込めで話聴いてくれた人ってのはさ、覚えでるもんなんだよね。』


大きなことはできないけれど、何だか、うちのチームがずっと大事にしてきたことが、褒められたような感じがして、ただただ嬉しかった。ふと見渡すと、メンバーそれぞれ、隣り合った方々といい雰囲気で会話している。これでいいと感じていた。

それと、潤さんと芳賀さんという方が、台所に立って、魚介類をさばいて何品かの料理を振る舞ってくださったその姿もいい感じだったなぁ♪

お寺を後にして、今度は町内の沢内エリアにある丸志田地区に一行をご案内した。ここでは、大根の一本漬けを実際につけている様子を見学させていただいて、そしてその漬物でお茶っこをいただくという、この町の極自然なおもてなしが待っていて、皆さん、これまたお酒をさますのにはほど良い休憩もとれて、満足気な表情にみえた。

すっかり西和賀を満喫していただけた!?かな…潤さんも本当に喜んで下さっていて、私も満足満足♪

夜、チームの仲間と、宿泊先の旅館に押しかけて、いよいよ交流会はフィナーレへ!後は、記憶もおぼろげで、結局いつもの『過ぎてしまった』感いっぱいに詰まった日となっていた(笑)


このような場ができて、心よりおかげさまでした♪

小春日和からの豪雪!

2017-01-12 12:22:39 | 日記
出た!大雪ぃ~っ!!!

一昨日の10日昼過ぎまでは快晴で、春のような景色だった西和賀…が、あっという間の豪雪地帯の冬景色に大変身!!!

短時間で50cmの積雪はまさに西和賀の風物詩……道路幅も半分となり、除雪が追いつかないので、しばらくは運転も注意が必要なのであります(汗)。
これだから春の喜びも格別なわけですが、まだ春も遠いわけで、今は忍耐の日々であります(笑)

今冬はおよそ暖冬で……ドカ雪降ってもまた暖かくなって雪も融けて結果、小雪の年になるんじゃないか……などと予想して周囲に語っていた私。。。最終的にどんな冬になるかは分かりませんが、今日現在のこの大雪では、大敗の気分であります(涙)。

まぁまぁ、止まない雪も消えない雪もないわけですから、まずは、何とか凌ぎながら日々参る所存であります!

ふんばります♪

子どもたちの雪合戦

2017-01-09 21:50:48 | 日記
昨日は、小学生の雪合戦大会の日。普段あまり協力できていなかった私。雪合戦をするためには、雪玉づくりが必須であり、自分のチームが出場する直前に規定の個数を作るという作業がある。力の要る作業でもあり、ここは男手が必要との協力要請があったため、この度は出向かせてもらった次第である。

…が、しかし!

10数年に一度あるかないかというかなりの小雪の今冬。。。17回を数える小学生大会史上初の屋内雪合戦大会に変更!となったのである。。。
何というご縁のなさ。。。でもまぁ、応援だけでも気持ち込めてさせていただこうということで臨んだ一日。

さて、うちの3番目の娘が所属する沢内スノーボーイズは、その名前とは違って、登録選手9名の内、実に女子が6名という構成チーム。他のチームと言えば、野球部の男子のみで構成されるチームが多い中で、最も女子率が高いチームだった。しかも、その土地柄もあって、とっても静かなチームカラー。〔昔から沢内の子たちは、野球にせよソフトボールにせよ、声が出せずに静かな雰囲気のチームが多い〕
これでどこまで勝てるのかなぁ、一試合でも勝ってくれたらいいなぁ、そう思いながら応援に臨んだ私。

ところが、一戦目、静かな試合展開ながら、確実に相手の誰かに雪玉を当てる子たち。他のチームのような破壊力や突破力はないものの、とってもコントロールがいい。そして、相手の球は上手に交わしていく。ジッと戦況を観ながら落ち着いて試合運びをしていく子どもたち。
予選リーグの一戦目と二戦目も、僅差ながらもストレート勝ちで一位通過を果たす♪他のチームが激しい投げ合いや突破力で見応えある激しい試合もある中、着実に静かに勝ち上がっていった。

負けたら終わりの決勝トーナメントは、4試合勝たないと頂点は見えてこない。
まずは第一戦。ここでも着実に一人を射止めて後は全員が守るというスタイルは変わらず、あくまでもマイペースの試合展開。これまたストレートで勝ちあがる。

準々決勝の相手は、11月の開催された屋内雪合戦大会の準Vした強豪。ここでもペースは崩れない子どもたち。しっかりと同じ戦略でここでもまたストレート勝ちする。勝っても喜びを外に表さないでコートから帰ってくる子どもたちの姿は、まるで勝ったチームとは思えないような雰囲気で歩いてくるものだから、他チームも差ほど要チェックしていなかったようなのだが、さすがにベスト4に名乗りを上げた頃には、ギャラリーからも、『沢内強ぇなぁ…』『コントロールすんげぇいいじゃ!』と注目され始めていた。

準決勝の相手は、昨年のこの大会の優勝チーム。野球部の子たちのスピードボールが次々襲ってくる。かなりの圧力を受けながらも凌いでいく子どもたち。緊張感が高まる試合終盤で、得意の一人を射止めに行くスタイルがさく裂する。ここでもまた、ストレートで勝ち上がった子どもたちだった。

いよいよ決勝。地元西和賀対決が実現する。決勝の相手は、隣りの湯田小学校の子どもたち。こちらは沢内チームとは対照的に元気な子たちが多い。準決勝でも勢いに乗り逆転勝ちをおさめてきていた。実は普段から練習相手になってもらってきたチームなのだが、これまで練習ではボコボコに負けたりと、一度も勝ったことのない相手だった。それだけに緊張する場面でもあっただろうが、逆に、無心で挑めた様子の子どもたち。また、あの得意のスタイルがハマっていく。
1セット目をとり、2セット目。ここでは、お互い一人ずつが当てられアウトになるままタイムアップ。引き分けの場合は、第3セットを迎えることになる。ここでどのような点数差をつけるかで勝敗が分かれる。
優勝を決めるための一発逆転の奇襲、旗を取りに来る湯田チームの猛攻にあう。

しかし、ここでも落ち着いていた子どもたち。2人が射止められながらも、こちらは4人を射止めてタイムアップ!
なんと、あの静かな大人しい子たちが6戦全勝で頂点に立ったのだ。しかも、引き分けこそあったものの、1セットも落とさずに勝ち進んだのである。

華やかさや豪快さの攻撃力はないものの、自分たちの能力でできるスタイルにかけた日々の練習と、役割分担をきちっと全うしたチームとしての徹底により、この勝機を掴みとれたのだろう。
コーチ陣、あっぱれである。


すばらしいものをまた与えてもらって、今日がある。

おかげさまでした、子どもたち♪


さてさて、次のステージは広島での全国大会!どうしよう!?皆さまのお気持ち、お待ちしておりまぁす(笑)

匠のわざ(ことば)

2017-01-06 21:52:27 | 日記
今日、とある打合せの場での話。

初めてお会いしたある方々のやりとりがあまりにもおもしろかった、というか。。。


【Aさん】 『私、もう80(歳)になるんですよ。あちこちガタきててね…。』

【Bさん】 『えっ!?お若い!まだまだバリバリじゃないですかぁ!』

【Aさん】 『いやいや、空元気ですよ…。明日とも言えないんだから…』



こう会話が進んでいくと、大抵の方は初対面の方に対してならば、『いえいえ、そんなそんな。』とか言いながら和やかな空気で笑いあうことが多いのではないだろうか。少し口の立つ人なら、『いやいや、そんな、まだまだお若いですよ。』とか、『そんなことおっしゃらずに…まだまだ引っ張ってください。』とでも言うだろうか。

しかし、このBさん。10歳は年上のそのAさんの『明日とも言えないんだから…』という言葉に対して、何とこう言い放ったのだ!


【Bさん】 『えっ!?そうですかぁ!…でしたら、この書類は今日中に終わらせておいてくださいね(笑)』


何というピリッとシャレの効いた言い返しだろう。。。相手にも寄るので空気感は敏感に察しておいた上での言葉ではあるが、今回は場が和んだ!

こういうの好きだなぁ…♪

屁に遇う

2017-01-03 23:38:50 | 日記
新年があけました。
今年もよろしくお願いいたします。

年明けから、大勢の皆さまがお寺を訪れてくださいました。元旦から今生から往かれた方もいらしたり…。いろいろなことがありますが、それでも穏やかな天候に恵まれた三が日でもありました。
光寿苑のお年寄りたちにもご挨拶に廻りましたが、皆さん、新年のご挨拶にはやっぱりいいお顔なさいますなぁ…♪年中行事の中でも、格別な思いに至る、そんな時間なのだと感じさせられますね。

そんな中、お寺を訪れた方からステキな話を聴かせていただきましたねぇ♪
その方、孫さんが去年お生まれなって、ひいばあちゃんであるお母さまに会わせたところでの話……


『うちの母が、ひ孫見ながら、
「子ども居ると、泣いでも笑っても、クソしたって皆笑ってる
年寄りだば、〝屁〟たれだってケンカになるもんだ。」
って言ったんですよ。』


何という名言。。。世相をよく表した名言ですね。
オナラしたり、もらしたり、いくつであっても笑えるような、一呼吸おけるような自分でありたい。10回中1回でもありたいと思わせていただいたお話。

お寺では、自分の意思にかかわらず沢山の方々に会わなければならない立場にありますが、結果、こうやって自分を見つめ直す時間もたくさん与えていただけるわけで…♪


よいスタート♪

おかげさまです♪

梵鐘の音色

2017-01-01 11:51:19 | 日記
年越しの風物詩『除夜の鐘』で新年があけました。


この度の鐘つきにも、多くの方がお見えになりまして、それぞれの思いを一打に込めて打っていらした様子でしたね。受験生などもいらして、時代が変われど、その姿が何とも美しくも感じるわけであります。

さて、その除夜の鐘の意味は、ご存知の方も多いと思います。


『苦しみや悲しみ等の煩悩を梵鐘の音の功徳によって祓う』


という意味が一般的でしょうか。

その意味からすると、浄土真宗としては少し違う解釈を致します。煩悩を祓うというよりは、


『煩悩を持った我が身のまま救われる(煩悩具足の凡夫の自覚)』


という親鸞聖人の考え方からすると意味合いが違ってくるからです。よって、碧祥寺では近年、『年越しの鐘』と呼称することにしておりました。

年越しに際し、新たな気持ちで迎えようということは同じですが、煩悩の種をいつも抱えながらある私自身の根本存在を認め知る場所であり、謙虚に等身大の自分を見つめ直し、そして自分の原点から再出発する意識に立ちたい。

そんな思いを込めた鐘の音とも言えるのではないでしょうか。


何はともあれ、本年もよろしくお願いいたします。