宣セーショナル

宣承をひらく

相馬市の小学校訪問②

2012-06-30 13:09:03 | 日記
 続けて校長先生がおっしゃった。


 『この学校は大変小規模校ですけど、自然を活かした教育を柱にしてきました。でも、原発事故後、全くそれらができなくなってしまいました。
 例えば、山登り体験したり、河原で遊んだり、植物にさわって感じてみたりと、大自然の恩恵を感じて覚える人間教育がモットーだったんです。
 食育もそうでした。地産地消ってことで、例えば、〝これは相馬でとれた米だよ~〟とか〝そこの○○さん家の畑で採れた野菜ですよ~〟とか、食べながら地域の愛着を覚えることができていたんです。今は、ここからできるだけ遠くの食材を使うしかないですから……。
 あたり前の教育ができなくなったのが一番つらいです。私には、これまでの大自然教育の代替になるものが全く思い浮かばないでいます。私たちは、知らな過ぎたんですよね。』


 先生の言葉が私の心にも刺さっていた。
 福島の方々だけにこの気持ちを抱えさせてしまっている現実に。。。

 校長先生は最後にこうおっしゃった。


 『正しい放射線教育をしたいと思っています。〝正しく理解して怖がる。受けなくて良いものは受けない〟というようにね。
 でもまぁ、不安だけど、そうばかり言っていられないから、明るくやっていきますよ。』


 改めて、今回のサマーキャンプでは、あたり前の遊びをあたり前にできる環境づくりをしたい。
 そして、土地は離れていても、ここにも仲間がいるよ…そういう関係をつくる場であり、スタートの場でありたいと胸に刻ませていただいた。


 おかげさまです。。。

相馬市の小学校訪問①

2012-06-30 12:07:57 | 日記
 29日、午前中盛岡市保健師協会の方々を光寿苑でお迎えして60分の講演。
 汗だく終了後、福島県相馬市へ車を走らせた。

 実は、今回のサマーキャンプに来てくださる小学校へ訪問し、直に雰囲気をつかみたくてのことだった。
 明るく迎えてくださった先生方。殊に、校長先生は元気いっぱいパキパキした女性校長だった。

 〝遙々、よくいらっしゃいましたぁ♪〟

 とってもステキな笑顔に、ホッとした私。サマーキャンプの話でもノリノリの校長先生。嬉しかった。
 しかし、ひとたびサマーキャンプをやるチームにしわがのコンセプトでもあった『原発問題は福島のことだけではなく、私たちの問題である。』というくだりに触れた瞬間、校長先生のお顔つきがキリッと引き締まった。


 『実はね、とっても子どもたち明るいんだけど、ふいにこう言うんですよ。
 〝原発事故の前に戻ったらいいのになぁ…〟
 ってね。しかも、1~2年生がね。
 相馬市内の小学校は15校あるんですけど、浜のほうの小学校は津波の被害で校舎がダメになったり、児童が亡くなってしまったりしました。
 その中にあって、私共の学校は山の上にありますから、そういう被害はありませんでした。けれども、放射線量は市内で一番高いんですね。どっちがいいとは決して言えないことなんですけど、私たちにとっては、長く先が見えない戦いなんですね。』


 口元を引き締めていらした先生の表情に、私も改めて帯を締めなおす気持ちで拝聴させていただいた。

コカリナ効果

2012-06-29 06:34:28 | 日記
 そう言えば書きそびれていたが、先日、黒坂黒太郎さんコカリナという楽器を使った演奏会にサエと行ってきた。

 この方は、色んな木を使ってコカリナを作っては、多分野にわたる支援活動を行っている方だ。現在は、陸前高田プロジェクトとして、一本松と同じ松を使ってコカリナを作り、それを高田の子どもたちにプレゼントするという企画なのだそうだ。

 その音色は実にやさしく、小鳥のさえずりのような音を奏でる。
 聴いていると体内の@派が導き出されるかのように心地良くなって、気づけば眠りの世界へと……いやいや、もとい、私眠ってませんよ~。。。
 このコカリナを外で吹くと、自然界の動物たちが反応し、鳥たちは一緒に反応して鳴くのだそうだ。


 そんな癒しの世界を夫婦で聴きにいったもんだから、多くの人たちに、


 『5人(子どもたち)はどうしたのよ?』


 と、多方面からご質問を賜ったのである。案じてくださってありがたい限りであるが、実は、親戚のおばちゃんに頼んで出向いたのである。
 こんなふうな関係性の中で子が成長していくって、私はいいことだと思っている。

理由と向き合う

2012-06-28 06:09:48 | 日記
 昨日、ある人のお話しを聞かせていただいた。いわゆる相談事である。

 普段、ほとんどしゃべらず、確認が少ないその人は、最近、仕事中のミスが起きて、とっても自分にショックを受けていらした。自信をもって挑んだ仕事だっただけに、ミスの後謝る声すらでなかったという。
 だから、余計、怒られてしまったんだと。

 元々コミュニケーションの取り方が得意ではないその人。その後も、会話しないまま、お互いのすれ違いや悪い方向での憶測が続いた。

 彼は、自分の被害的妄想も悪いと思いつつ、どうしても昔のつらい体験などから一歩踏み出せないでいらした。

 でも、こうやって、私の前で1時間半以上も自分の思いや過去を吐露されている姿にふれるにつれ、『大丈夫、あなたはやれる』って言葉が迷うことなく私の中から出てきた。


 『しゃべる場所がなくって、どうせ誰も分かってくれないって卑屈になって。そんな自分がダメな流れ作ってんだって分かっているのに、勇気がでなくって。あのミスしたときは逃げたしたくもなったし、過去の僕なら逃げていました。でも、ここで逃げたら前と何も変わらないって思って、今、しがみついています。』


 そんな彼の実直な声に、心が震えていた。


 どなたにも色んな背景があり、その言葉や行動の背景には理由がある。


 表面の結果について議論するだけではなく、その結果が普段では考えにくいような事柄の時ほど、その理由と向き合わせていただく時間を割くことが大切だとつくづく感じていた。


 お話し聴かせてくださって、おかげさまでした。。。

サマーキャンプボランティア依頼

2012-06-27 06:12:09 | 日記
 昨日は、淀川さんにご同行いただき、西和賀高校・湯田中学校・沢内中学校を訪問。サマーキャンプの生徒さんのボランティア依頼のご説明をさせていただいた。

 どちらでも反応はよく、むしろ、

 
 『何人出せばいいですか?』


 と積極的にお話しくださる校長先生たちに、頭が下がった。 
 これまた、サマーキャンプに向けて、気持ちが高ぶる時間をいただいた感触だった。


 車中でも淀川さんと、同時に進む二つのプロジェクトのスケジューリングと詳細な役割分担についてのイメージを早く考えることなど、まだまだ見えていない部分を話せた。
 何だか、それだけで日ごろの疲れが解されて、私にとっては体にいい時間を与えていただいた。

 笹原さん、こちらも進んでますからね♪


 おかげさまです。。。


 【追伸】日中、本業せずに…と思われている方がいらっしゃると思いますが、すんません、毎晩残業しつつ、家で夜と朝と仕事しています、はい。ホントはダメなことですが、こういう毎日っす。。。

けんか七夕飾りづくりスタート♪

2012-06-26 07:42:31 | 日記
 昨日、午後からけんか七夕の飾り部分である『あざふ』『つばき』『バレン花』について、まずは光寿苑職員のレクチャーを行い、その後、ぶなの園さんとかたくりの園さんへと走った。

 手先が不器用な私に講師が務まるわけもなく、私はこのプロジェクトの趣旨説明のみとし、レクチャーは菜摘さんに丸投げをして進めていった。
 皆さん、真剣に聞いて作ってくださる。

 ただ納期に間に合うかどうか?利用者の皆様の作業速度もあるため、職員の方に負担が掛かり過ぎないようにと思い、案じて、


 『間に合わないように判断できたときは、早めにお知らせくださいね。』


 と話すと、ある職員さんはこう言ってくださった。


 『大丈夫ですよ。折角、関わらせてもらえるんですもん。みんなやる気なっていますから♪間に合わせますから。心配してもらってありがとうございます!』


 なんて頼もしい言葉だろう。中には、やっぱりブーブー文句だって出てくるはずである。でも、現場のリーダーにあたる人がそれを包み込むように言って下さる。いつもあまりご縁のない方の、そういう心意気にも触れられた。


 千葉さん、これですよね。単にけんか七夕のためだけではない西和賀の産物の発掘。
 いいご縁を与えてもらっています。おかげさまです。


 さぁ、みんなでがんばろう♪♪♪

震災支援・チームにしわが協議会設立

2012-06-25 12:20:48 | 日記
 昨日は、第6回目の親鸞教室を『ご葬儀で出遇う②』として無事終えられた。ようやく半分…いやいや、あと6回も持つのだろうかと思いつつ、花巻のお寺さんをあとにした。

 急いで向かった先は、夜からの総会。その名も『震災支援・チームにしわが協議会設立総会』。

 ここでは、被災地支援をそれぞれ取り組んできた各団体が終結し、今の支援を考え行動しながら、地域間交流に発展させていきたいというものである。
 まずは、15団体(社福、NPO、商工会、行政区、有志の会等々)が集い、すでに進んでいるプロジェクトについて語り合った。

 サマーキャンプの役割分担を婦人連絡協議会さんや社協さんと相談させていただき、けんか七夕山車の飾り作りは、西和賀管内の福祉施設へお願いするということでまとまった。

 ほんで、私、この協議会の会長を仰せつかる運びとなりましたことをご報告申し上げます。
 宜しくお願いいたしまする。。。

シンボル

2012-06-24 08:49:20 | 日記
 昨日、高田の千葉さんが西和賀にいらした。気仙町けんか七夕に復活する山車の飾り部門の一部を西和賀に委ねるという企画である。

 日中は光寿苑にて、夜はチームにしわがのメンバーに対してレクチャーくださった。

 私たち西和賀の人間が、このけんか七夕に関わらせていただく意味とは何か。


 この町は、震災は受けてはいない。けれども、超高齢化や働く場が稀有であるなど厳しい環境下にずっとある。
 けんか七夕という、気仙町の精神的シンボルとも言える祭りに協力することで、人々が寄り合い復活していく姿にふれながら、私たちが生きていく道を見出していくことを、一人でも二人でも、仲間と共有していきたいと願っている。


 千葉さんがくださったプレゼントは、互いの縦糸にあたる継承され行く大切なものそのものである。


 さぁ、こちらも始まる。。。


 …しかし、昨晩はこりゃまた呑み過ぎだなや。。。

どん引きを恐れるべからず

2012-06-23 07:38:47 | 日記
 本日、保育所のバス旅行で、盛岡動物公園に行ってきます。

 私、このたびはバスレク係でして、非常にテンション下がっています。

 …が、しかし、だがしかぁ~し、与えられた以上は、めいっぱい馬鹿になってきまぁ~す♪


 『どん引きされることを恐れない岡本夏生ばりの勇気とパワーよ、私に降臨してたも~れ♪♪♪』


 行ってきまぁす♪

光寿苑『男組』発足!

2012-06-22 12:35:21 | 日記
 昨日、光寿苑男性による会議が開催された。

 その会議名は、『男子会発足に向けた会議』である。

 なぜ、この会を発足することになったのか?
 発起人であるケアマネ・Kくんはこう語る。


 『入居されているお年寄りたちは、52名中8名という男子比率。光寿苑職員を見ても、59名中16名と非常に少ない我々は、気を使いながら片身が狭そうに暮らしていると感じるのは私だけでしょうか?
 男性といえば、飲める飲めないに関わらず、昔から会合に集まっては盃を交わしてきた習慣というか文化の中で生きてまいりました。
 今こそ、この少ない男子が一丸となり、思いの丈を語り合いながら生きる喜びを感じあっていこうではありませんか。』



 と、まぁ、こんな話を堂々と議論している私たち。

 会の名称は、仮ではあるけれど、お年寄りたちの推薦もあり、『男組(仮)』とした。

 そして、初代組長にお年寄りから1名、次長にもお年寄りから2名選出。事務局は事務男子職員から1名、発起人であるKくんは、本人立っての願いということで幹事長へと就任した。


 まずは、7月、男組だけでの飲み会をして、気持ちの統一をしようということで設立会議は滞るわけもなく閉会となった。

 こんな話をまじめに語っている中、男性利用者の皆様の愛を込めた『ばかだなぁ…』っていうような満面の笑顔がとっても愛しく思えた。
 こんなバカ話をしてホイホイと笑っているのが楽しいんだよなぁ。。。


 おかげさまです。。。

【追伸】この会の趣旨は、世の女性への誹謗中傷ではないことを重ねてご報告いたしまする。。。