宣セーショナル

宣承をひらく

監禁志願

2010-02-24 07:44:36 | 日記
 太田家の四姉妹がついにインフルエンザにかかった。

 まずは、おめでとう。強くなれるな!

 小学校から最初にもらってきた長女・碧が監禁ルームへ……すると、親の目を盗み出入りしていた二番目・空が順調に感染。
 そのまま三番目・芽夢まで感染し、監禁ルームへ……


 残されたのは、4番目、2歳の奈子。姉ちゃんたちも居ない、お母さんも居ない部屋の中で、本当さみしかったんだろう。ポツリ、こう言った。

『奈子も、しんどくなりたぁ~い。。。』

それはそれはしんどそうな表情をつくってね。笑えるなぁ、4番目。


 その後、順調に奈子にも感染。監禁ルームに行くことを伝えると、奈子、

『行ってきまぁ~す。後、お母さんもあっち行ってていいよぉ。』

ものすごい笑顔で。


 監禁志願の人たちは、今日も監禁ルームではしゃぎまくっている。

〝思い〟の違いは〝視点〟の違い

2010-02-23 14:29:16 | 日記
 身内が天寿を全うしようという時、アナタならどう考えますか。

 
 ご家族のほぼ全員が、

『自然に…延命はもういいですから…』

 と言っていた中で、ただ一人、ご子息だけは、

『最期まで、医療を駆使して生かして欲しい…。』

 と言った。
 そのご子息の望み通り、医療機関での医療が施された。

 ご子息は言った。

『宣承くんは、それを(延命)望まないかもしれないけれど、オレは、息子としては、〝どんな手を使っても、一時間でも二時間でも生かしてもらいたい〟と思っている。息子としては、そう思うんだよ。』

 確かにそう思う。痛いほど、気持ちはよくわかるのだ。
 でも、僕はこたえた。

『確かに、〝息子として〟の気持ちはよくわかります。息子だったら、身内だったら、ずっと生きてて欲しいから、そう思われると思いますよ。
でも、僕が申し上げているのは、〝ご本にとしたら…〟どうなのかという視点で言っているので、そこは整理して理解して頂きたいのです。
 僕は押しつけているわけではなくて、お身内目線とご本人目線の視点の違いを分かって頂ければ、その上で、選択・判断なさったことであればいいと思っていますから…。
 どっちが正解ってことではないですから。』


 なんやかんやして語ったが、結果、医療機関で天寿を全うされた。

 ただ、感動したのは、最期まで苦しまず、スーッと眠るように往かれたという事実。

 どっちの選択がいいか否かなんてことを超越して包み込んで下さるかのように、どの人にもいい感触を残して下さった去り際、見事でしたね。

24時間

2010-02-20 16:29:03 | 日記
 昨日の花巻東高校・福祉講義の13時半から始まった講演リレー。2コマ受け持たせて頂いた後、安代町へ移動して看取りケア講演。20時半に終了し、今朝は、10時から盛岡の施設でコミュニケーションに関する講演。

 24時間以内に、4回の講演という、すごい時間を過ごさせてもらった。施設を空ける時間を集中させるようにお願いした結果のことだが、中々タフな24時間だった。


 けれど、聞く人が上手だと、本当に元気にさせられる力がある。今回の皆様も本当に、熱心に聞いてくださる方々ばかりで、元気になれました。

 おかげさまでした。


 明日は、福島。がんばっていきましょう。

自分目線とその人目線

2010-02-18 22:56:19 | 日記
 晩年を迎えられた人たちの深層心理を僕は感じながら関わってきた。

 僕は、看取りに取り組むようになって、確信してきた感触がそれである。


 最近お話ししたお医者さんやある福祉関係の方が、別々の場所でたまたま同じことを言った。


『人は、元気なうちは、〝延命なんてしなくていい〟という。けれど、いざ自分が命の危機にさらされたら、〝死にたくない〟というのが本当の心理じゃないかと思う。』

 さらには、

『だから、看取り看取りっていうんじゃなくて、その人が元気なうちに言ってたことは、切羽詰まれば人は、覆す気持ちになるのが普通じゃないかな。〝生きたい〟って思うはずです。自分自身そう思うから。』

 確かに、最もな捉え方ではある。
 けれども、本当に、80代を超えて(凡そのラインとしておきます。)、懸命に生きてきた方々の深層心理を本当に理解しているとは、僕は言えないと思う。

 なぜなら、前述のようなことを言った方々はみんな、60代~40代の方々だから。自分目線で語っているのが明らかだから僕は強く言うのだ。


 ではなぜ、30代の僕が、80代以上の方々の深層心理を代弁してまで言おうとしているのか。

 言うまでもなく、今まで、多くの方々の最期に関わり、そして、晩年を迎えた方々の心と真っすぐ向き合わせて頂いてきた時間がいっぱいあるから。僕自身の目線ではなく、先人たちの発して下さるところから僕は語っているのだ。


 人生は、ある程度のところまでは右上がりに成長していく。

 それがいつの頃からか下がり始めていく。それがあたり前。上がったものは下がるのが自然の摂理。その自然の流れの中で、80年以上も生きていくということは、ある意味、自然に下がること(いのち終えていくこと)を、自然に身体で、自然に心で感じ理解している時間帯に入っているのだと僕は捉えているのだ。

 要するに、先述した方々が、〝死にたいと思うはずがない〟というニュアンスで語る理由は、その自然の摂理に身を委ねる必要のない自力の世界を生きている時間帯だからに他ならない。
 つまり、まだ、何とか自活できる能力を有しているから。または、そう思っているからではないだろうか。



 晩年のお年寄りたちの、あるいはいのち全うしていく人たちの心は、

『私の人生、いろいろあったけれど、これで良かったんだ。』

 と大きな意味で正当化していく時間だと僕は認識してきた。
 その正当化は、命を全うしていく人間の自然なる最期の大仕事なのだと僕は思っている。



 医療や福祉に従事する人には、特にきちんと整理して理解して欲しい。

 『自分の死を受け容れていける次元と、まだ受け容れる必要性のない次元』との大きなギャップを。

本物思考

2010-02-16 09:10:15 | 日記
 どの分野にもプロフェッショナルがいる。
 その世界観を追求して極めていくこと、それがプロの業と言えるだろう。

 一昔前までは、『プロに任せておけば…』という時代が長く続いた。しかし、今は、『お客様目線』というものを加味して仕上げていける人こそ、プロのもう一つ必要な顔とも言える時代に来ていると僕は思う。〔業種でバラつきはあるけれど〕


 ある若いお医者さんがこう語った。

『「それは医療じゃないでしょ!」という医者や看護師って多い。でも、極端にいえば、その人が安住できるんであれば医療じゃなくたっていいと思う。医療、医療ってこだわってしまえば、それは医療と言う枠の中でしかやれていないことになる。大事なのは、その人が何を望んでいるかを叶えるためにどうするかだから、医療がどこまで必要なのか、家族がどう支えられるのかということだと思う。』


 まさに、一人の人間の安住のために何が必要なのか。

 一つのフィールド内だけで結論づける時代は終わった。たった一人の人の安住のために、様々な分野の協働が今こそ必要なんだ。前面に出てくる分野もあれば、目立たないところからの後方支援の役目を果たす分野も必要である。その人やその都度、その役割の重要度や関係性は変化することが求められる。

 大事なのは、たった一人のその人の願いを叶えるために、其々の分野を超えて連携アプローチしていくことなのだから。


 本物思考のお医者さんに出遇えたこと、嬉しい。

西和賀ソフトバレーフェスタ2010

2010-02-15 12:46:48 | 日記
 今年もこの時期がやって参りました。
 冬の『ザ・屋内スポーツの祭典』の日が……!

 生涯楽しむために位置づけられたソフトバレーも、今やどの大会もハイレベルになり、勝負にこだわった雰囲気がプンプンしている。


 しかし、我らが運営するこの大会は、基本的に『笑い』が優先である。各賞も、どちらかと言えば、おもしろかった人や盛り上げた人こそ褒め称えられるという雰囲気づくりをここ数年し続けてきた。

 もし、さわやかな汗をかきたい方、しかも、腹から笑ってみたいという人は、ぜひ参加してください。楽しみ笑いあうというコンセプトにおいては、アナタが主人公ですから。。。


【開 催 期 日】2010年3月6日(土)
【受 付 時 間】9:00~9:30
【プレイタイム】10:00~13:00頃まで
【応募内容】トリム(男女混合)、レディース(女性のみ)
【参 加 費 用】1チーム『2,000円』〔高校生以下無料〕
【申し込み先】①チーム名、②メンバーフルネーム、③男女等記載の上、FAX等にて太田宣承まで
★090-4049-1659
★0197-85-2333〔FAX〕
~一応、今週いっぱいまで受け付けておりますが、ギリギリでも構いませんよ。~

出遇える『ご縁だね』

2010-02-14 08:25:13 | 日記
 昨日のその会場でフタバちゃんに逢って、やんややんや喜び合って話をしていた。

『トークショーなんてこれが最後かもしれないから…なんて言われちゃってさ、それで〔東京からわざわざ〕来たのよ。』

と、笑いながら話していた。まぁ、それもあって、ご仏事以外で逢えて良かった良かったって喋っていたわけである。
 ほんで、ちょっとトイレっちゅうことで、席を外す間際に、


『いやぁ、今日は〝フタバちゃん〟に逢えて本当よかったよ。』


って言いながら席を外した。

 帰ってきたら、フタバちゃんが驚き笑顔で話しかけてきた。


『私さぁ、50年ぶり位に小学校ん時の同級生に遇ったのよぉ!ビックリしちゃって。お互い顔だけじゃ全く分かんなかったんだけど、さっきトイレに行く前に、宣承くんが〝フタバちゃんに逢えて本当よかったよ〟って言ってくれたじゃない。その時の〝フタバちゃん〟っていう名前を近くで耳にしたらしくって、それで声掛けてくれたんだって。
すごいタイミングだよね。あのタイミングで〝フタバちゃん〟って言ってくれて、それを聞きつけるタイミングであの場所にいてくれたんだからね。すごいよね。ありがと。』


 まさに出遇いは、図らずもそういうものなんだよね。図ったって遇えなかったりするからなぁ。めぐり合わせは、実に不思議なはたらきだと思うのです。

雪人&克彦トークショー

2010-02-13 07:38:34 | 日記
 昨日、盛岡の『啄木・賢治青春館』にて、高橋雪人さん&高橋克彦さんトークショーを家族総出で聴きに行ってきた。
 この企画は、現在、前述の場所において、2月21日(日)まで催されている『高橋喜平・雪人 雪の世界展』の中でのものだった。何と、所狭しと100名以上の人が訪れたではないか。

 よく、寺の部屋で語っていらした雰囲気そのままに独特の世界観トークが爆発していた。
 二人とも、話が実におもしろく聴きやすい語り口調なので、時間が短く感じた。

 その中で、高橋喜平さんの思い出を振り返ったところで、


『雪の写真集を見れば、プロのカメラマンからすれば、
「これ位、俺だって撮れるな」
と思われる方が多いんだと思う。確かに、腕のいい人ならこれ位は撮れるレベルなんだけど、見落としてはいけないのが、「腕は良くてもその雪氷を見つけられない、出遇えない」ということなんです。彼は、普通の安いカメラをフットワークよく持ち歩いて、その〝被写体に自ら近づいていって撮ってくる写真〟なのであって、高品質の望遠カメラで遠くから映すものではなかったということなんです。彼の残した雪氷の写真は、自分の足で出向いて発見した記録なんですね。』


 というようなくだりがあった。

 その後も楽しくて仕方のないトークが続いたが、喜平さんも、雪人さんも、克彦さんも、高橋家の人たちの豊かな観察力や思想は、まさに、日々積み重ねてきた物事の柔軟な見方によって成せるわざだと思う。

 しかしながら、あのトークショーのエネルギーはすごかったなぁ。あの豊かな時間をもっと多くの方に聴いてもらいたいと穏やかに感じながら帰ってきた。

 それと、ふたばちゃんにも会えたし、嬉しかったね。

通じる仲間たち

2010-02-11 19:26:23 | 日記
 心の通じる仲間というものは、時間や空間を超える。

 先日、21世紀委員会の研修『スポーツ交流&意見交換研修会』にて、新たな仲間ができた。
 志しのベクトルは同じだなぁ…そう感じられるような仲間がいっぱいいた。

 三次会までみんなと飲んで、結構多くの方が午前様になっていたけれど、気づけば、朝4時、カウンターに僕一人になっていた。
 ちゃんと、皆さんが無事帰るのを見届けるために!である。【たんなる酔払いだな】

 次の日、研修会場で遅くまで連れまわしてしまった方々にペコペコ謝って歩いた。

 すると、ある人が、

『太田くん、全部のテーブルさ行って謝らねばねんじゃねぇのか!〔笑いながら〕』

 と大きな声でおっしゃった。辺りの人たちみんな笑顔で僕のことを見ていてくれた。やさしいね。


 それはそうと、この研修、『遊びになんて…』って、出してくれない施設長が多くいることを聞き残念に思う。

 今年で四年目になるこの研修。参加者は口を揃えてこうおっしゃる。


『すごいいい研修でした。今までこんなのなかったです。楽しかったです。』

と。学びは楽しくないと。そして、『また来たい』と思われる場所に、ぜひ、仲間たちが集えるよう、理解して頂きたいものである。


 何はともあれ、皆さん、ありがとうございました。

 そして、途中で施設の都合で朝早く帰られた、H荘のS委員、責務を果たすため、本当におつかれさまです。

4年目の雪見そり

2010-02-09 08:23:33 | 日記
 今年も雪見そりが湯本の街中を走った。
 しかも、念願の積雪あり!御苦労をかけまくった雪道づくりも今年はお休み。
 ついに、表通りも中通りも、どんなルートも走れる日が、復活から4年で実現した。
 ボランティアも秋田から福島から、そして、県立大からと、力強い見方と共に、橇は走った。一般の方も数名乗るなど、新たな展開も迎えられた。


 しかし、かなりの吹雪は堪えたなぁ。けれども必死に若人と共に走った。
 すると、

『お年寄りたちに魅せたくて…』

なんて言いながら、湯本住民の方々が例年よりも雪あかりを沢山作ってくださって。嬉しかったなぁ。


 本当に皆さん、お力ありがとうございました。おかげさまでした。


【追伸】今年のもようは、めんこいテレビにて『18:17以降』、5分ほど特集で映されるそうです。また、岩手朝日テレビでは11日の放映だそうです。