7月11日の南日本新聞に【「人新世」のコモン 利益追求に抑制必要】の記事が掲載されていたので紹介します。
【記事の概要】〇聞き慣れない言葉が二つも並んでいると思うかもしれない。「人新世」とは、地層に人間の影響がはっきり記された地層年代で、コンクリートとか放射能、化学物質が増えた産業革命以降か第2次世界大戦後の時代を指す。・・・
「コモン」とは、人々が生きるために必要な共有財産のことである。・・共有地では、みんながこぞって自分の利益を追求しだすので、資源が枯渇してしまう。・・・
〇国有化の悲劇・・・日本でも国有化の悲劇が起きている。・・鹿児島県の屋久島で・・明治の始めころにここが国有林となり・・国は営林署を設けて大規模な伐採を始め、・・金になるものは何でも持ち出そうとする国の態度に心底、腹を立てたものである。
〇未来世代への思い・・近年、民有化の促進によってさらに危惧される事態が起こっている。水は日本人にとって無限ともいえるほど豊かな共有財産であった。しかし、それが今はペットボトルに詰められてお金を出して買うようになっている。水道も民有化され始め、いずれ料金が上がることが懸念される。
太陽光パネルの設置は温室効果ガスの排出削減にとって有効な手段であるが、それを民間に委ねると森林を伐採して広大なパネル広場が出現する。森林は大気中の二酸化炭素を固定して大地を冷やす効果があるのに、これでは逆効果になりかねない。・・・
国も民間業者も利益を追求しようとすれば、自然資源を食い尽くし、地元の人々を置き去りにしかねないということを肝に銘じるべきであろう。・・・
地域に眠っている在来知は、人々がたとえ利益を上げることを真っ先に考えたとしても、未来の世代が利用できるように持続可能な抑制をかけていた。私たちが見習うべき智恵がそこにある。
以上、記事の一部を紹介しましたが、記事をスキャンして添付します。
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