沖縄情報発信

沖縄からニュース・文化・地域の多様な情報発信いたします。

ダリの彫刻別物買わされた・・・・沖縄県内の団体が所有者提訴

2009年12月10日 | Weblog
 スペインの芸術家、サルバドール・ダリ(1904~89年)の銀製彫刻のうち、75年の沖縄国際海洋博覧会の出展作品を買い取ろうと、沖縄県民らから寄付や募金を集めた同県の民間グループ「沖縄ダリプロジェクト実行委員会」(溝部達司会長)が、購入を持ちかけたスペイン在住の所有者と代理人を相手取り、「買い取りを持ちかけられた彫刻は出展作と異なる疑いがある」として、購入代金の一部として支払った約4800万円の返還を求める訴訟をスペインの裁判所に起こした。

 実行委が9日、記者会見で明らかにした。実行委によると、ダリは「Sun God Rising in Okinawa(沖縄の海より出ずる太陽の神)」をテーマに、複数の彫刻を制作。うち1点が海洋博で展示された。

 2006年、溝部会長に出展作を約1億4000万円で売却すると所有者が持ちかけた。実行委は作品を借り、昨年7~11月に沖縄県内4か所で展示会を開き、寄付などを呼びかけた。約2500万円の浄財が集まり、実行委メンバーの出資金を含む約4800万円を数回に分けて所有者側に支払った。

 ところが、昨年12月、県民から海洋博での出展作を収めた写真が寄せられ、展示会での彫刻と色や形状が違うことが判明。ダリの元秘書からも「実物は私が所有している」との書簡が届いたという。溝部会長は「見抜けなかった私たちの責任で申し訳ない。裁判で事実を解明し、可能であれば実物の購入を目指したい」と話した。

最新の画像もっと見る