8月8日(土曜日),白石市立斎川小学校周辺の水路で行った孫太郎虫(ヘビトンボの幼虫)の生息状況調査がNHKの番組で取材を受けました。
白石市の斎川周辺は、平安時代から、子どもの「疳の虫」(夜泣きなど)の民間薬として珍重されてきた「奥州斉川孫太郎虫粉末」の産地であり、明治時代には、なんと地球の裏側、ブラジルまで輸出されていたほどで、市内には「孫太郎虫資料館」や「孫太郎茶屋」などもあり、「孫太郎虫」は地域の文化に深く根付いています。
しかし、原料となる孫太郎虫は清流にしか生息することができないため、年々数を減らしており、採取が難しくなっています。そこで、3年前から斎川小学校の3、4年生が中心となり、生き物調査として、孫太郎虫の捕獲及び飼育を行ってきています。
今回、これら孫太郎虫の歴史や文化、斎川小学校及び白石市土地改良区の活動がNHKの番組で取り上げられることになり、9月に行う生き物調査の事前調査を兼ねて今回の取材となりました。
孫太郎虫は石の下に隠れていることが多いため、水路の中にある石を一つひとつひっくり返していきます。そんな地道な繰り返しを行うこと約10分、ようやく一匹目の孫太郎虫を発見することが出来ました。
【調査の様子】
【一匹目を発見】
その特徴的な見た目に、当初は恐る恐るの様子だったリポーターの方も、清流の中での捕獲調査に子供時代の川遊びを思い出したのか、積極的に参加し、途中、改良区職員が大きな孫太郎虫に指をはさまれるアクシデントもありましたが、30分ほどの調査で大小11匹の孫太郎虫を捕獲することができました。
その後、捕獲した孫太郎虫を水路へと戻し、事前調査は無事終了しました。
【捕獲した「孫太郎虫」】
【記念撮影】
今回の取材をとおして、たくさんの人々に斎川地区の歴史や文化を知っていただき、孫太郎虫が棲めるような自然環境の保全に関心を持ってもらえることを願うものです。
(※今回の様子は8月12日(水曜日)にNHKの人気番組「てれまさむね」内のリポート企画として放送されました。)