関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

新鶴岡病院の役割を考える~医療観察病棟とは~

2008年09月05日 | 医療・介護・福祉など社会保障

 4日(木)夜、「新しい”心の病院づくり”講演会」という学習会に参加しました。
 これは、2012年に移転新築が予定されている県立鶴岡病院の役割を考えることを目的としたもので、私は6月6日に続いて2回目の参加となります。

 今回は、特に「医療観察病棟」についての二つの講演がありました。

  「医療観察病棟の運営と現状について」 
               国立病院機構花巻病院診療部長 中嶋正人氏
  「医療観察病棟の治療と看護について」
                      〃      病院看護師長 佐藤紳一氏

  「医療観察病棟」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」に基づいて、「重大な他害行為を行ったが、精神障害のために責任を問えない(心神喪失)と判断された人で、裁判官と精神科医による審判によって、入院による専門的な医療が必要と判断された方」が入院する病棟ということです(当日配布された花巻病院の資料から)。

 日本共産党は、政府・与党がこの法案を国会に提出してきたのに対して、2002年5月に医療観察法についての「見解と提案」を発表しています。
 そこでは、「現行の処遇制度は抜本的に見直す必要がある」という見解に立ちながら以下の6つの提案をおこなっています。

 1.逮捕・捜査段階での精神鑑定と治療を充実させる
 2.「入院治療」をふくむ処遇の決定は、裁判所・医師などが関与する「審判」によっておこなう
 3.医療処分の内容と「再犯のおそれ」を適切に判定できるようにする
 4.医療・生活支援、社会復帰促進のための地域ケア体制を確立する
 5.遅れているわが国の精神保健・医療・福祉を抜本的に拡充する
 6.市民の不安を解消する措置を採る

 言い換えれば、政府・与党が成立させた医療観察法は、6つの点で問題のあるものだということです。

 そんなことを頭に置きながら講演を聴きましたが、お二方とも、医療観察病棟に入院する患者さんに最善の医療を提供するために精魂を傾けているということがヒシヒシと伝わってくるお話でした。

 参加されている方も、鶴岡病院関係者の方が多いように見受けられましたが、精神障害者の就労を支援している方、グループホームを運営している方などなど、この問題に高い関心を抱いている方々がほとんどのようで、大変熱気の感じられる学習会でした。

 私は、議会準備で余り寝てなかったところに、冷房の効かない会場であったことが災いし、何カ所か記憶が飛んでしまいました。真剣に参加していたのですがちょっとガッカリです。

 まずその分も、今後一生懸命勉強して挽回したいと思います。