関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

「中身が無いのに2千万円」?~厚生文教委員会~

2006年12月16日 | 医療・介護・福祉など社会保障

 14日(木)厚生文教常任委員会がおこなわれました。今回の会議の議題は、いくつかの補正予算と請願一本で、この一年では最も少ないものでしたが、中に一件、どうも合点のいかない議案がありました。
 それは、「地域介護・福祉空間整備等交付金」という厚生労働省からのお金(2千万円)をもらって、「中心市街地活性化」を図りながら「高齢者と子どもの交流事業」をおこなうというものですが、

 1)整備する場所が民間企業の建物である。
  現在、一階部分を地域包括支援センターが使っている(家賃市負担分50万円)建物の二階ですが、3年ほど営業していなかった商店で、そのままでは何にも使えない程痛んでいます。これを公金で「直してあげる」には、相当の理由が必要です。
  ところが、

 2)肝心の内容が漠然としています。
  従来、「高齢者と子どもの交流」を図る場合、老人施設に子どもが寄れる場所をつくるか、保育園など子どもの施設に老人がつどえるようにする、という形でおこなわれてきましたが、今回の対象施設は、お年寄りも子どももいない場所です。
 両者を「集める」には余程の工夫が必要ですが、誰が、どんな高齢者・子どもを対象に、どういう活動を、どれぐらいするのか、まったく具体的なものが無く、「国から2千万円もらえるから有効活用する」というだけです。

 3)「直してあげた」建物をいつまで使う(借りる)のかも示されていません
 3年後に建設される予定の「保健福祉センター」の中に移転することも可能なハズですが、2千万円投じた建物が、数年で使われなくなるようなことになったら大問題です。

(約400㎡あります。「床・壁・天井・トイレを直し、パーテーションなどを設置する」とか)

 主に三つの点で合点がいきませんでした。
 なお、建物の持ち主企業は、鶴岡の「老舗」の一つで、富塚市長とも太いパイプを持っているとされ、「いつもの、『身内優遇』さ」という市民の声も聞かれます。

 私は、「中心市街地活性化」にも「高齢者と子どもの交流」にも賛成ですが、このようなやり方には賛成できませんでしたので、採決では棄権しました。
 今後、予算委員会、本会議での対応は、共産党市議団で検討しなければなりませんが、その前に、こういう問題が起こっているということを市民の皆さんに知らせていこうと思いますし、市民の皆さんのご意見をできるだけ広く聞きたいと思っています。コメントをお願いします。