彼は、あまりにもサボりすぎているように見える。
サボるということは、古臭くいうとふけるということでサボタージュである。
時間はあるはずなのに活用しきれていないようだ。まるで、有効活用ができていない。使い方を知らないようだ。
言葉を掲げるのはたやすいが、実行するのは遂行するのは格段に難しいということをしらないようだ。さらに、達成するとなると桁が変わってしまうということも。
事実を把握しない人々からはそうは思われていないようだ。
人間の精神構造からすると「切り替え」という動作は、コンピュータにおいてのそれほど容易ではないのだ。
無理もない、数kBのメモリーですら苦労して書き込むのだ。そのわりに、未来の予測という点ではあいまいという武器をもってして勝っているようだが。
なんといっても、活用し切れていないのだ。PWMもパイプライン処理もくそもないのだ。
たとえていうところのバッテリーが燃えるほど電流の流して駆動することも出来ないわけだ。バッテリー自身にその力がないか、自制が強すぎるのだ。
自転車のブレーキは磨耗して利きが悪くなるが、人間のそれは逆のようだ。まったく、年はとりたくないとはよく言ったもんだ。
冒険的ではない。
彼の日常はルーチン化しつつある。新たな経路が見出せないでいる。凝り固まっている。
そして、近頃それに拍車がかかっている。
あり地獄のようだ。流れるままに任せればやがて、停滞し堆積し動かなくなる。泳ぐことをしていない。水中モータは積んであるのに。電池もつながっているというのに。
100%なんてありえやしないが、効率はあげるためにある。道具は使うためにある。ほら、もう固定化が始まった。
もっと、動けるんじゃないだろうか
もっと、休まなくていいんじゃないだろうか
もっと、やる気はあってそれに気づいてないだけじゃないだろうか
もっと、イニシアチブをとるべきではないだろうか
もっと、爆発するように激しく反応するものなんじゃないだろうか
もっと・・・・・。