大阪市北区天満橋1-1-1 泉布観 (国の重要文化財) 明治4(1871年)建築。 設計:トーマス・ジェームス・ウォートルス。 煉瓦造り2階建。 造幣寮(現在の造幣局)の応接所として建てられた現存する日本最古の洋風建築です。 明治5年明治天皇が行幸の際、「泉布」は「貨幣」、「観」は「館」を意味する「泉布観」と天皇自身により命名されました。
一階二階ともに建物の三方の外周にトスカナ式の花崗岩の柱を並べた広いベランダを持つコロニアル様式です。
玄関入口の照明 一階廊下 照明器具 ガス燈時代のものを、電灯に変わった現在も使用されています。
一階北東室暖炉
一階北東室暖炉(グリフォン) 暖炉下の左右にはグリフォンの姿をかたどった装飾が施されています。
壁の照明 二階北東室照明器具 当時としては珍しかった壁付灯です。 現在はこの部屋のみ残されています。
二階廊下
二階のベランダ 扉の淡いモスグリーンとベランダの手すりはピンクが分からないほどの薄い色、当時の色になるべく近づけているそうです。 扉を開けるとヴェランダに出入りできるように床面が立ちあがっているフランス窓になっています。
二階の広いベランダ 前には大川が見える眺めの良いベランダです。
二階北西室 暖炉まわりには輸入品のタイルが用いられています。 床の一松模様はペンキで描いたもので、タイルが高価であった当時、タイルへの憧れからだそうです。
二階北西室 暖炉タイル 暖炉まわりに施されたタイル 花鳥魚などが描かれた綺麗なタイルです。
暖炉タイル
一階南室 泉布観で一番広い部屋。 この部屋の柱のみ杉材で漆喰塗。
人頭の照明 ガス燈時代の照明器具で人頭が装飾されています。
階段
一階南室の暖炉 暖炉も部屋ごとに意匠が違います。
シャンデリア 部屋ごとに暖炉・照明器具・壁・床の意匠が違い、照明器具と暖炉の凝った意匠など見どころ一杯の素晴らしい建築でした。