絆の法則

澤谷 鑛

碧巌録 ~辰年に龍を考える~(1)

2013-05-03 | 
おはようございます。

みずみずしくきよめられたまっさらさらの朝が訪れました。新しい朝です。希望の朝です。

本日は2012年2月2日のブログから抜粋させていただきます。

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碧巌録 ~辰年に龍を考える~(1)

 スピリチュアルなカウンセラー・VENTOさんから、今年は辰年ですが、『碧巖録(へきがんろく)』の「第三十五則 文殊前三三(もんじゅぜんさんさん)」に龍が出てくるのを知っていますか? とのメールが届きました。

『碧巌録』は、中国の仏教書です。どのような本かといえば、中国に雲門禅師(雲門文偃・うんもんぶんえん)というお坊さんがいましたが、「日々是好日」という有名な言葉を残した人ですね。その雲門禅師の再来といわれた雪竇禅師(雪竇重顕・せっちょうじゅうけん・雪竇山の重顕禅師・980―1054)が、禅を学びたい多くの人々の参考書として、公案(禅宗で優れた禅者の言行を記して参禅学道の課題としたもの。修行者が悟りを開くための課題として与えられる問題のこと)を百則を集めて頌(じゅ・批評の註釈の意味を含む詩の一種)を付した『雪竇頌古(じゅこ)』に、もっと時代がすすんで圜悟禅師(圜悟克勤・えんごこくごん・1063―1135)が自在に評釈を加えた書が『碧巌録』で、別名『佛果圜悟禅師碧巌録(ぶっかえんごぜんじへきがんろく)』とも『碧巌集』とも呼ばれるものです。特に臨済宗において尊重される代表的な公案集で全10巻あります。雪竇禅師が亡くなり、その後に圜悟禅師が生まれていますので、時空を超えた共著といえます。

『碧巌録』となぜ名づけたのか。編纂所であったお寺(霊泉院)の前に岩があり、それが青(碧)い岩(巌)で碧巌だったという説もありますが、そのお寺に掲げてあった扁額に「碧巌」の二文字が書かれていたので、『碧巌録』というのだそうです。

 禅の書籍の中で『碧巌録』と『無門関』は、よく知られていますが、『碧巌録』は難解で『無門関』より難しいといわれています。私にはどちらも難解なのですが。

 VENTOさんのいう『碧巌録』「三十五則 文殊前三三」の前に、「第一則 聖諦第一義(しょうたいだいいちぎ)」を見てみました。
 圜悟禅師が書き加えられた「垂示」に、「本則」は雪竇禅師が選び、それに「頌」をつけたものです。「本則」と「頌」には「著語(ちゃくご)」という短評が圜悟禅師によりつけられています。
「垂示」というのは、問題を出すにあたり、あらかじめ問題の要点とか着眼点を示すものです。
 本題に入る前に、圜悟禅師が学ぼうとする人たちに垂示していわれるのは、

「山を隔てて煙を見て、早く是れ火なることを知り、牆(かき)を隔てて角を見て、便(すなわ)ち是れ牛なることを知る。」

 すなわち、それくらいすばやく本質をさとる心をもっていなければならない、というのです。煙を見て煙りだ、角をみて角だ、とわかるくらいでは、ほんものをみたということにはならない。煙は煙草なのか、落ち葉を焚く煙なのか、食事をつくる煙なのか、火事の煙なのか、見極める力がなくてはならない、というわけです。そこに火があり、その煙りの元の火は何かまで、擧(こ)一明(みょう)三、一を擧(あ)げて三を明(さと)るほどの明敏さがなければならない、というのです。
 角は、牛の角なのか、鹿の角なのか、山羊の角なのか。それも、牆がなければ道を往来するいきいきとしたすべての姿が見えるはずです。牆のためにすべての姿が見えず、断片的にみえるその認識では駄目だというものです。
「山を隔て」と「牆を隔て」の山と牆は、感覚の牆壁(しょうへき)ということになります。外界からの光・音・におい・味・寒温・触などの刺激を感じる働きと、それによって起こる意識です。視覚・聴覚・嗅覚(きゅうかく)・味覚・触覚や、温覚・冷覚・痛覚などがそのままほんものをみる牆壁になっているというわけです。

 それを取り除いてみえる世界とはどんな世界なのか?

「月の性、本来沒性(もつしょう)無し、唯須彌山(しゅみせん)に障(ささ)へられて出沒(しゅつもつ)するが如く見ゆ」

 と『涅槃経(ねはんぎょう)』にあります。

 月には本来、沈み込む性格などありはしない。須彌山という山があるがために、出沒するように見えるだけである。本来のほんものがみえなくて、不確かな感覚にささえられている、というのです。

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本日オフィシャルブログでは、廣さんの

仏向上とねじり花♪

を掲載させて頂いてます。

どうぞご覧下さい。

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