【涼宮ハルヒの憂鬱】佐々木ss保管庫

2chの佐々木スレに投稿されたssの保管庫です

佐々木スレ8-117 佐々木×キョン(佐々木視点ss)

2007-05-15 | 佐々木視点のss

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/16(水) 16:25:41 ID:iA/DbRfs
幻視した風景を投下

状況は各自想像して欲しい
BGMはサンボマスター「そのぬくもりに用がある」を推奨

キョン… 君はついに橋を渡ってしまったね

ならば私も

視界が、少しぼやけていた。多分少し鼻声になってもいた

頭上でふたりを見下ろしているもう一人の自分は、
この状況を面白そうに眺めているだけだ
私はどうしたらいい?普段なら三十通りでもすらすら出てくる答えが
まるで記憶喪失にかかっているかのように出口を見失っている
彼はわたしを静かに見守っている 火刑場に引き摺り出された隠れキリシタンの
ようにすべてを受け入れる眼差しで 
心臓から吐き出された血液が、熱く体中を駆け巡っているのを感じる

私はどうしたらいい?

その時、私の手は私の意思なしに動いた。私の右手は彼の右手を取っていた

「残念だよ、男女の間に紛れもない友情が存在し得ることを、身を以って証明できると
思っていたのだがね。キョン、君が一歩踏み出した以上、もうその僕のささやかな実験も
終わってしまったと同義だね で、僕はどうしたらいい?君の望みを聞かせてもらおうか
僕の出来る範囲で、君の要望に応えることはやぶさかではないが?」

私は彼に今どう見えているんだろう 多分私は今泣いている 私は空虚に続けていた

「男女間の性的な交わりを望んでいるのなら、答えはyesでもありnoでもある。そういう
行為にはそれなりに状況や心の準備を必要とするのでね」

「そんなんじゃない お前のその理屈っぽい話や、堅い鎧越しに話しかけてるような態度や
そんなの全部ひっくるめて その、なんだ 好きなのさ」

私の中の何かが音を立てて氷解していくのを感じた それは、もう何も偽らなくていいと感じた
安堵かもしれないし、自分の弱さを人に晒してしまった不安かもしれない 私は多分ぼろぼろに
泣いていた

ありがとう

そのあと自分が何を言ったか正直憶えていない。多分今まで溜め込んでいた彼への想いの一端を
暴露してしまったのだろう。今まで何度聞いても、彼は知らぬ存ぜぬを貫いている

それから何が変わったといえば、取り立てて変わったことなど無かった。携帯電話の料金プランを
変更したことと、僕という一人称が私に変わったことを除いては

佐々木スレ8-101 First Good-Bye

2007-05-15 | 佐々木ソング

101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/16(水) 12:21:11 ID:qBjntabr
どう考えてもFirst Good-Byeはハルヒではなく佐々木の歌だと思うんだ

というわけで、佐々木が歌うFirstGood-Byeを想像してみた
――――――――――――――――――――――――――――

佐々木「Yo,Yo,Yo Yo-Yo- YoYo-のYo-」
キョン「へい、へい、へへい、へーい」

キョン「なにも、みてない ふりで せなかを みていた YO」
佐々木「YO-YO 辛くなって走り出すYO♪」
キョン「身体からほとばしる ガス!」
佐々木「Gas! 岩手弁でもGAS♪」

キョン「‥‥こ、これなんて読むんだ」
佐々木「I miss you,baby,Baby?」
キョン「知った、こ、こ、恋は、じぇ、じぇら‥‥こ、これなんて読むんだ
佐々木「jealousy,jealousy,jealousy」
キョン「あ 新しい怪人の名前か? コレ新しい怪人の名前かこれ?」


ハルヒ「全然ダメ」

佐々木スレ8-88 「初恋」

2007-05-15 | 佐々木×キョン×ハルヒ

88 :初恋 1/2:2007/05/16(水) 02:56:36 ID:fJdKJxWT
二人は手を繋いでいた……
その姿を見た時、自分の心がチクチクと痛んだ……
涼宮さんは少し慌てた様に手を離そうとしていたけど、キョンは手を離さなかった。
「佐々木、まぁ、アレだ……俺とハルヒは……わ、わかるよな?」
キョンは顔を赤らめながら、繋いだ手を見せた。わたしの心はまたチクチクと痛んだ……

わたしはちゃんと笑えていたんだろうか……

「くっくっ、勿論だよキョン。キミもやっと自分の気持に素直になった訳だね。
それとも、親友としてはもう少し凝っ言い回しをお望みかな?」
「勘弁してくれ……結構いっぱいいっぱいなんだぜ。なぁ、ハルヒ?」
「えっ、そ、そうね。そんなの古泉君だけで十分よ……思い出しただけで……もぅ!」
そう言いながら、涼宮さんは顔を真っ赤にしながら、キョンと繋いだ手に力を込めていた。


89 :初恋 2/2:2007/05/16(水) 03:01:18 ID:fJdKJxWT
わたしは胸の痛みに負けそうになった……

「キョン、そろそろ行くよ。少し寄る所もあるし……これ以上キミ達の邪魔をすると馬に蹴られそうだからね。」
「あぁ、じゃあまたな」
本当は走ってこの場から去りたかった……
でも、駄目……あの角を曲がるまでは……いつものわたしで……
5m……4m……3m……たったこれだけの距離が……2m……
こんなにも遠い……1m……どうして?

角を曲がったと同時に視界がぼやけた。
そして涙が頬を伝う感触で、自分が泣いている事に気づいた。
やっと……やっとわかったよ……どうしてこんなに胸が痛いのか……
いや、本当はわかっていたのに……ただ、気づかない振りをしてきたんだ……
初めてキョンに会った時から、ずっとずっとわたしは恋の病にかかっていたんだね……
気がつくのが遅かったね……キョン……
伝えられないのがこんなに辛いなんて思わなかったよ……


聞こえないけど、伝わらないけど……これがわたしの気持ち……
わたしキョンが好き……大好き…………だったよ…………


おわり

佐々木スレ8-71 >>1乙

2007-05-15 | >>1乙

71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/16(水) 00:55:19 ID:tgdkWBmt
>>1
「とりあえず、最初の挨拶として、>>1お疲れ様。それから前スレ>>1000、それは僕の願いでも
あるね。代弁してくれてありがとう。さて、とうとう8スレ目だね、前のスレの早さもなかなかだっ
たけれど、残念なニュースも、あったし、ね。だが、後ろ向きなのはあまりよろしくないだろう。
いや、僕自身の個人的な感想でいうと、後ろ向きなのも時には悪くないんだが、まぁそういう
ものではないよね。でも、このくらいは言ってもいいだろう。『驚愕』最初の驚愕がまさか、涼
宮さんの謝罪とは思わなかった、というところかな。ほら、彼女は自分が悪くてもそうそう謝
らなそうな雰囲気があるじゃないか。うむ、これは涼宮さんに失礼だったね、謝罪しよう。
 さて、閑話休題だ。8スレ目、末広がりの八なんていうね。これは漢字の形状から来ている
ようだが、漢字にとってイメージというのは非常に重要だね。このイメージを利用して、物の
値段の最後を8で〆るというのは日本独特の風習らしいね、たとえば日本では1980円なんて
値付けをして安いことを強調するのだが、これがアメリカでは、$19.99なんて表記になる。
どうやら、こうやって、ひとつ上の桁にしないようにするのは世界的な値付けの方法のようだね。
 たとえば、1980円の商品は1000円台といっても必ずしも詐欺的とは言えないわけだしね。
何かのドラマだったかマンガだったかで、2000円台の勝負、といって主人公が1980円の物を
ライバルが2980円の物を持ってくるなんてのもあったように思う。長門さんのいう言語を介した
コミュニケーションには情報に齟齬が発生するの好例だね。2000円台という曖昧な定義の中で
互いのコンテクストがズレているということになる。
 さて、このスレッドでは僕はどのようなコンテクストで語られるのだろう。キョンの古い友人?
新たなる神的存在? キョンに横恋慕する三角関係の当て馬的キャラ? 新しい萌え要素?
これらに僕自身の意志という物は介在しないし、必要とはされない。なぜなら、すべてはコン
テクストの中で語られるべきものだからだ。
 驚愕の発売無期延期により、時間的猶予は与えられた。僕を語る新しいコンテクスト、新し
い切り口、このスレッドはナニを見せてくれるのだろう。
 僕は期待している。
 キミだって、そうだろう? 
 末広がりの八スレ目として、いろいろ想像の羽根を広げてみようじゃないか、ああ、言うま
でもないと思うんだけど、僕への愛と僕のキョンへの愛は、既定事項として織り込んでおいて
くれたまえよ。それでは、存分に語り合おう。じゃあ、また、いつか、どこかで」
 そう言って、佐々木は、役者が舞台でするような大仰な礼をして見せた。

 今日の佐々木さんは大分、芝居がかっているようです。

佐々木スレ8-34 「Von der Jugend」

2007-05-15 | その他佐々木×キョン

34 :Von der Jugend (1):2007/05/15(火) 21:37:23 ID:s/u6LPHY
「今度の週末、一緒にコンサートに付き合ってくれないかな」
そう連絡をよこしてきたのは、佐々木だった。

断る理由は大してなかった。この春、高校に進んでからというもの、俺は部活に励
むでもなく、悪友であるところの谷口や国木田と毎度つるんでは、平々凡々たる学
生的モラトリアムを謳歌していた。週末ともなれば、たまに「お前今ヒマ?」など
と谷口からメールが飛んできて、奴のナンパに付き合わされたりという具合である。
俺のカレンダーに特記すべきアポイントなど、どこにもあるはずはなく、絶賛ガラ
空き中である。仮にあっても、谷口の方は断ってしまえばよろしい。すると「お前
はいいよな。佐々木さんがいるから」と言って奴が口を尖らすのも、これまた規定
事項ではあるのだが。

中学を卒業して、俺と佐々木とは別々の高校に通うことになったが、結局のところ
微妙に付き合いは続いていた。もちろん、恋人同士などというような間柄ではなか
ったが、説明が面倒なので、付き合っているのかどうかなどと問われれば、否定は
しなかった。異性間の友情などありえないとする谷口説に対しては、この俺の存在
こそが反証だと言うに留めた。

一方の佐々木はと言えば、いい加減五月も半ばだと言うのに、未だに自分のクラス
に打ち解けることができないらしい。相手の性別によって一人称を変えたり、やた
ら難解な言い回しをしてみたり、恋愛など一種の病気だと公言して憚らなかったり
(従って俺もやはり「親友」なのである)、にもかかわらず俺みたいな他校の生徒
と付き合っていたり、というわけで、恐らくクラスにおける佐々木の評価は中学の
頃と同様「変な女」というところで落ち着いているのだろうと思われる。

さて前置きが長くなったが、何の話だっけ? ああそう、コンサートのお誘いだっ
た。そのようなわけで次の週末に予定を入れるのは何の問題もなかったが、いかん
せん資金なら有り余るほど無い、と述べると、心配するな、チケットは既に取って
ある、とのことである。ただしそれがクラシックのコンサートだと聞くと、俺は少々
尻込みせざるをえない。佐々木の趣味から考えれば、それが当然の選択であること
に疑いを挟む余地はなかったが、俺にはコンサートの最後まで起きていられる自信
が毛ほどもない。それでも、佐々木の手許に既に二枚のチケットが存在している現
状を鑑みるに、断る言葉も思いつかなかった。仕方がない、俺は恥をかきに行くと
するか。

ライムグリーンのカーディガンに白のフレアスカート、といういかにも春らしいい
でたちで駅前に現れた佐々木は、黙っていれば普通以上にかわいらしい女子と言え
る。一度顔を合わせた谷口による謎の格付けにおいても、これは保証済みだ。あと
で物影に引っ張り込まれて、絞め殺されそうになったぐらいだからな。しかしこの
女は演奏会場の最寄り駅に到着するや「景気づけに一杯やりに行くよ」と高校生ら
しからぬことを言い出すと、俺を喫茶店に連れ込みエスプレッソのブラックを強要
してきた。さてはどうあっても俺を寝かせないつもりらしい。

「今日のプログラムは僕の大好きな曲だからね。なかなかライブでは聴けない貴重
な演奏だし」

その後、どうにも場違いな所に来てしまった、という表情をついに変える事ができ
ないまま、俺は佐々木と共に、コンサートホールの偉容に包まれた。お年寄りから
俺の妹みたいなのまで、よくぞこれほどの物好きがこの世に存在したものだ、と感
心せざるをえないほどの満席で、佐々木の顔も少し上気して見える。「この席安く
はなかったんだよ?」と喉の奥で笑いながら、一階中央前寄りの席に向かう。なら
ばありがたく拝聴しようではないか。


35 :Von der Jugend (2):2007/05/15(火) 21:40:55 ID:s/u6LPHY
「少し変わった曲でね。交響曲だが男女の声楽を伴う。歌詞はドイツ語だが、元の
テキストは李白らの中国の詩なんだ」

それのどこが変わり者なのか、クラシック音楽の知識の乏しい俺にはもちろん全く
もってわからないのだが、この変わり者の佐々木が言うほどだからよほどの変わり
者に相違あるまい。

「国語は不得意で、漢文はさらに不得手だ。そもそも日本語ではないからな。それ
に、ドイツ語なんかで歌われても、英語すら覚束ない俺にはわからんぜ?」
「心配しなさんなって。プログラムノートに解説と対訳があるだろう」

入り口でやたら大量のチラシの束を渡されて、何だこれはと思っていたところ、一
番上の小冊子が本日のお品書きだった。そうこうするうちに場内に鐘の音がして、
客席が静まりかえると、左右の扉からオーケストラの登場。音合わせが終わると、
やがて指揮者が現れて、初めて客席から拍手が起こる。このあたりの作法は、小学
校の授業でオーケストラ教室というのを見に行ったときに仕込まれたので何となく
わかる。要は周囲に合わせるという事だ、と俺は理解している。

一瞬、これまでに聴いたことのないような静寂が訪れたあと、突然の角笛のような
雄叫びで演奏が始まった。度肝を抜く序盤が過ぎると、男の歌手が朗々と歌い始め
る。ちょっと顔が怖いのだが、その顔は俺を笑わせようとしてるのか、あんた。さ
らに解説によれば、これは飲んだくれの歌なのである。まあまあ割と、面白いんじ
ゃないか? その次の曲では女の歌手が歌い、やや物憂げである。その後は男と女
の歌手が交互に、青春を謳歌したり、少女たちが池のまわりで踊ったり、やはり飲
んだくれたり、というような歌を歌う。右隣の佐々木を見ると、何やら眼を輝かせ
ており非常に楽しそうだ。一体何がそこまで楽しいのか俺には量りかねるものがあ
るが、この横顔を見られるのなら、それはそれでいいではないかという気がしてく
る。いつの間にか、佐々木の左手は俺の右手につながれていた。

最後の楽章で様相が一変した。だし抜けにこの世の終わりみたいな寂しげなメロデ
ィーが鳴ったあと、アルトが歌いだしたのは今生のお別れの歌である。しかもこの
曲だけやけに長い。十分程過ぎたあたりからか、さすがに耐えられなくなって、俺
は睡魔に負けを認めた。次の瞬間、満場の拍手で俺は目を覚ました。横の佐々木は
心底満足そうにステージに拍手を送っている。

「まあ概ね予想はしていたけど、いびきをかかれないで良かったよ」

終演後に立ち寄ったレストランで、やはり佐々木は喉の奥で笑った。だが気分を害
したわけではなさそうなので、俺としては安堵する。

「なあ、何であの曲なんだ?」
「そうだね…何というか、僕には人の一生の縮図のように思えるんだよね。飲んだ
くれたり、物憂げだったり、青春を謳歌したり、池のまわりで踊ったり、やはり飲
んだくれたり、という。まあイメージは古典的だけど、ともかくも世界は美しい、
という感じかな。でも最後には、友達との別れが来てしまう。ちょうど、キミが寝
てしまったところだけどね」

――友よ、君が居れば、この美しい夕焼けを一緒に味わいたいと望むのだが
――君はどこにいるのか? 僕はここで、ひとり待つ

――友は憂いに満ちた声で答える。この世に幸せはなかったと

「ともあれ大地に再び春は来て、世界は産み直される。新しく産まれた別の世界に
も、飲んだくれたり池のまわりで踊ったりがあるだろ、っていうね」

ふーん。深遠だね。まあ俺としては、世界がどうとかよりも、そうやって楽しげに
語るお前の顔を眺めているだけで満足なんだけど。


36 :Von der Jugend (3):2007/05/15(火) 21:42:30 ID:s/u6LPHY
「あ、そういえば。こないだ面白い夢を見たんだ。キミが高校で、わけのわからな
い同好会作りに巻き込まれるっていう。メンバーの正体はいずれも、宇宙人だった
り未来人だったり超能力者だったりで、その中心人物がこれまた常軌を逸した女の
子で」
「これまたお前にしては、随分とファンタジックじゃないか」
「僕も驚いたんだよ!それで、僕の学校では誰にも打ち明けられないから、キミに
話すのを楽しみにしていたんだ。ねえ、これってどう思う? どうもその常軌を逸
した女の子にフォーカスが当たっていたから、彼女は僕の投影じゃないかなと思う
んだけどね。しかしまるで性格は正反対なんだ」

まあ、お前の夢の世界のことまで、俺にはわからん。そっちの世界も楽しいとは思
うけどね。現状に比べれば大変な差だ。宇宙人、未来人、超能力者とな。とても俺
の身が持つとは思えんが。

「面白いから夢日記をつけてみたんだが、それをベースに、そのうち面白い話が書
けるかもしれないね」

そろそろ時間がやばいということで、俺たちは夜の家路を行くことにした。佐々木
は非常に機嫌が良いらしく、笑みを湛え、分かれ道まで手をつないで帰ろうと言い
出した。無論、その提案に俺も異存はなかった。終始ご機嫌だった佐々木は、つい
には

「友よ、再び逢わん!」

と言うが早いか俺の唇を奪ってから、きゃー、とか言いながらそのまま走り去って
しまった。

…いくらなんでもハイ過ぎるんじゃねえの?

ともあれ家に着くまでニヤニヤ笑いが治まらぬ俺であった。


93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/16(水) 06:09:27 ID:FaZVOhj2
>>35

「第3楽章のVon der Jugend「青春について」にはこんな一節があるんだ。

小さな池のその中には、緑と白の陶土でできた円亭
(略)
その小屋に友と集い、着飾り、酒を酌み交わし、語り合い、また詩を綴る者もあり
(略)
池の水面には、円亭にある全てが、逆さまに映し出されている

僕は、この詩には、鏡の向こうにもうひとつの世界がある
というようなイメージがあるんだよね。
それが李白の正しい解釈かはわからないけど。
ちなみに、この「陶土でできた円亭」というのは誤訳で
原文は「陶氏の家」が正しいんだよ。くっくっ」
「ところで今日のお前のその、緑と白の服ってのは偶然か?」
「あれ?気づかなかった。偶然だよ!多分ね」

佐々木スレ7-971 新スレの季節

2007-05-15 | その他佐々木×キョン

971 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/15(火) 18:14:47 ID:2yppt7dk
そうだな、次スレは980を踏んだ人が立てるということでいいんじゃないかな?
流れの速いスレなら950や900が立てるそうだが、このスレの速度はそれほどではないからね。
980が立てれない、あるいは何も反応が無い時は、随時有志が立てるということで、頼むよ。
できれば980以降は新スレのURLが貼られるまで、なるべく書き込みを控えてほしい。
これは僕からの切実なお願いだ。
新スレが立たずに、スレが埋まってわざわざ検索しなければならい状況にならないようにね。
ああ、大事なことを忘れていた。
なるべくなら、スレを立てるときは宣言してからにして欲しい。
重複スレは、もっとも忌むべき状況だからね、くっくっ。


977 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/15(火) 18:24:30 ID:Woq93BZP
「ふ~む」
「? どうした佐々木」
「ん? あぁ、キョンか。いやなに、そろそろこのスレも1000に近付いて次スレの頃合だと思ってね」
「あー、そう言えばそうだな。しっかし早かったな」
「うんそうだね、>>1が立ててくれてからほぼ一週間だ。これはかなりのハイペースだと僕も思うよ」
「んで? 次スレは>>970辺りに頼むのか?」
「いや、それなんだが……僕が決めてしまってもいいのだろうか?」
「いいんじゃねぇか? ここは涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ part○【変な女】で9割方お前の専用スレなんだし」
「………自分が変人という自覚はあるがキミから直接【変な女】という単語が出ると
 無性に悲しくもあり、腹立たしくもあるね」
「そ、そう言うなよ! 仕方ないだろ!? 文句はこの定文を発案した住民に言ってくれ。
 それに俺自身はお前をそんな風に思っちゃいない、それはお前の個性だからな。
 俺はそれを好ましく思ってるよ」
「………////」
「? どうした佐々木? 顔が赤いぞ」
「い、いやいや!! なな、なんでもないよ!」
「??」
「そ、それよりも次スレの事なんだが」
「あぁ」
「キョンの言う通りここは僕の専用スレみたいなモノだし、僭越ながら僕の独断で決めさせてもらうとするよ」
「それが良い。お前の言う事なら住民の皆だって喜んで聞いてくれるだろうさ」
「そうだと僕も嬉しいのだけどね。
 それじゃあpart7~8に移行する為の次スレは>>980にお願いしたいと思う。
 ただし何らかの理由で出来ない場合は他の皆が助けてあげて欲しい」
「ん。いいんじゃないか、それで」
「くっくっ、キョンのお墨付きがあれば僕も心強いよ。無論なにかあったらキョンが責任を取ってくれるんだろう?」
「は!?」
「それじゃあ、そういう事で……期待しているよ、>>980」
「お、おいちょっと待て佐々木!! おいってば!!」

佐々木スレ7-904 「こんなに近くで...佐々木ver.」

2007-05-15 | 中学卒業ss

904 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/15(火) 02:28:51 ID:qltrUJQm
>>893
 待ってました。すばらしい!! 最高です。GJ



 そんななか、歌ネタです。
 Crystal Kayの「こんなに近くで...」佐々木Ver.

 知ってる人も多いだろうけど、長門ver.のMADみちゃって、もうどうにも堪らなくて。
 佐々木版のSSかいちった。
 3レス予定。


905 :こんなに近くで...佐々木ver. 1/3:2007/05/15(火) 02:31:28 ID:qltrUJQm

 そのノイズが僕を襲うようになったのは何時のことだったろう。よく、覚えていない。
たぶん、それは彼に会ってから、彼と友達になってから、最初は小さくて、僕の耳に届いてい
なかった。だけど、それは、春を越えて、夏を過ぎ、秋を迎え、そして冬に至る頃にはよく聞こ
えていた。

 中学校の卒業を前にした最近の私は眠りが浅くなったような気がする。ひどく夢見が悪い
のだ。
 夢の中で私はいつもひとり、真白な部屋でひとり、彼が来るのを待っている。彼が来てくれ
ないかって泣いている。逢いたいって、声をききたいって、アイシテルって告げたいって。起き
たとたんにそんな夢は忘れる、忘れなきゃ……いけない。だけど、そんな時はなぜだか、私は
泣いているのだ。即座に自己嫌悪が襲ってくる。彼はずっと僕に友情をくれたではないか、私は
その締めくくりに彼を裏切るつもりなのか? 嫌だそんなのは嫌だ。別れ際くらいクールに行こう。
 うそつきな僕は、私のささやきを無視する。


 ノイズは毎日、僕を襲う。彼に挨拶をしている時、彼とちょっとした雑談をしている時、
彼と真面目に勉強をしている時、不意にそれは襲ってくる。
 こんなに近くで見つめているのに、どうして、ただの友達なの。
 くだらない繰り言だ。僕はこんなノイズに耳を貸したりはしない。彼は僕に好意を、持って
くれてる、でも、それは友人としてのものだ。僕にはそれが必要だった。僕にはそれで十分
だった。愛してるなんて言って何になる。それは僕が彼の笑顔を失うだけのことじゃないか。
 だけど、どうして、こんなに、毎日、毎日、胸が苦しくなるのだろう。こんなことなら、彼と
トモダチにならなければ……よかった?
 いや、そんなはずはない。そんな訳はない。もう一度、あの春の日に戻っても、僕は彼の
友達になりたい。


 卒業式もほど近いある日、久しぶりに彼の自転車の後ろに乗った。つい先月まで毎週二回
欠かさずに乗っていた場所だった。でも、ちょっとした間に、そこは知らない場所のように固く
私を迎えた。
 あと何回、この自転車に乗れるのかな?
「別に、こんなの乗りたきゃ、いつだって乗せてやるよ」
 彼はぶっきらぼうに、そう言って、いつもと同じように微笑んだ。いや、私には彼の背中しか
見えていないから、本当は違うのかもしれない。でも、彼とはもう一年も付き合っているのだ。
こんな時、彼は何時だって、困ったように微笑んだ。私の大好きな彼の表情を、私は何度も
見ていた。
 彼に確認を取った訳じゃない。でも、もうお互いわかっていた。もうすぐ卒業、こんな日は、
彼とふたりで彼の自転車に乗ることなんて、もう二度とないって。
 彼の声には応えず、あいまいに微笑んだ。たぶん、伝わっている。彼の背中からそう感じた。
こんなに微妙なものは伝わるのに、彼に伝えたいほんとの気持ちは伝わらない。
 ノイズが、耳触りな雑音が、聞こえてくる。
 もう止めて、こんなのもういや、どうして言わないの、私たちもうお別れなのよ。情けない
自分が心のどこかで悲鳴を上げた。
 大好きなのに、彼のことアイシテルのに。
 ほんとは、ほんとは、ずっと好きだった。
 いつでも、いつでも、愛し続けてた。
 こんな気持ちは意味のないノイズだ。卒業したからといって彼との友人関係がなくなる訳で
はないはずだ。それともこんなノイズに身を任せて彼との掛け替えのない絆、友情すらも失う
つもりなのか、僕は。
 二度と、彼の笑顔がまっすぐ見れないかもしれない。彼のそんな顔は見たくない。私のそん
な顔は見せたくない。でも、なぜ無視しきれないのだろう。


906 :こんなに近くで...佐々木ver. 2/3:2007/05/15(火) 02:33:26 ID:qltrUJQm
 卒業式。

 無事に式を終えた私たちは、何となく立ち去りがたく、体育館の前で、写真を撮ったり取ら
れたり、していた。部活動を行なっていた生徒は後輩と何かを喋っている。特に誰に声を掛
けられるわけでもないのに、桜の下、彼を待っていた。
「どうした、調子、悪いのか? それとも泣けちゃったとか?」
 巫山戯たように声を掛けてくる彼、欠伸をする振りを加えて、答える。
 単に寝不足なだけだよ、最近買った本が面白くてね、昨日遅くまで読み込んでしまった。
ほとんど、徹夜みたいなものだね、まったく今日がハレの日だってことぐらい知っていたのに
ね。この年になっても、押さえがたい気持ちというのはあるものだ。
 一番大事な人にも嘘ばかり、一番大事な事も告げずに、嘘ばかり。
 ヤメロ、ナニを言うつもりだ。ヤメロ。
 ほんとは、ほんとは、ずっと好きだった。いつでも、いつでも、愛し続けてた。
「……ありがとう……僕と友達になってくれて。……この一年、キミといられて、楽しかった、
充実していた。この中学での三年間を、キミと出会ってからの一年間を僕は忘れない、決して」
 こんなに、こんなに近くにいるのに、こんなに、こんなに強く思っているのに。どうして、
あなたには伝わらないのだろう。伝えられないのだろう。
 最後に彼に掛ける言葉が、自分の本当の気持ちで最高の嘘だなんて。
「ああ、俺もだ。ありがとう」
 向こうから級友が彼を呼んだ。なんども、なんども、彼を呼んだ。
 それじゃあね、手を振って別れた。
 卒業証書の入った筒を振って彼は背中を向けた。彼の背中が遠くなる。
 行かないで、行ってしまわないで。
 ほんとは、ほんとは、ずっと好きだったの。
 ずっと、ずっと、見ていたの、毎日、毎日、見ていたかったの、大好きなの、大好きだったの。
 いつでも、いつでも、愛していたの。
 いつでも、どこでも、なんどでも、告げたかったの。
 笑うことができない。
 頬がこわばる。
 喉から音が、漏れる。
 瞳が熱い。
 ……ダメだ。泣くな、彼が気づく。
 “僕”はそうじゃない。そうじゃないだろう。
 笑うんだ、唇を振るわせるな、平静を装うんだ。
 いつもしていることじゃないか、最高の笑顔を彼に刻むんだ、
私のことを彼が忘れてしまわないように。

 微笑んで、彼を見送った…………。

 アイシテル、空にささやく。
 I'm so in love with you.

 空を行く雲と散る桜だけがそれを聞いていた。


907 :こんなに近くで...佐々木ver. 3/3:2007/05/15(火) 02:34:17 ID:qltrUJQm
Epilog
一年後。

 自転車置き場にその背中を見つけた時、時間が止まったような気がした。
 あの春の日に戻れたような気がした。
 何度も、何度も夢見た背中。
 失ってしまった気持ちが耳に心地よいノイズを送り出す。もう、迷わない、もう、間違わない、
もう、見失わない。
 ほんとは、ほんとは、ずっと好きだった。いつでも、いつでも、愛し続けてた。
 彼のよく知っている僕の笑顔を浮かべる。
「やぁ、キョン」

佐々木スレ7-883 「湯煙@佐々木vol.2」

2007-05-15 | その他佐々木×キョン

883 :湯煙@佐々木vol.2:2007/05/15(火) 01:04:20 ID:NeXomvyQ
「では、いただきます。」
「………いただきます。」
俺の眼前では部屋備え付けの浴衣を着た佐々木が両手を合わせ、さっそく
料理に箸を伸ばしている。
まぁ、何だ。とりあえず一線を越えるような真似はしてない訳だが、
恒例なハプニングもあった訳で俺としては色々と持て余……げふんげふん、
複雑な心境であった。
というか、俺の方が動揺してるというのもどうしたもんかね。
事故だとは解っていても、少しばかり意識してしまうのは仕方ないというものだろ、男なら。
「どうしたんだい、キョン。先ほどから箸が進んでいないようだが。」
「いや……というか、これは何だ佐々木」
聞くまでもないことかもしれないが、一応聞いておかねばなるまい。
眼前の、どう考えても高級食材を使いまくった料理に付属していたのは
どう見ても熱燗だった。
一人につき一本であるのが唯一の救いだろうか。
俺としては辞退したいのだが。
「これかい?
くっくっく、キョン、これはその筋の人なら喉から手が出るほど欲しがる
……そうだね、幻の酒、とでも言えばいいのかな。」
未成年の飲酒は犯罪の筈だが。ここは日本だろうに。
「何を言うのか。
料理として一緒に出された以上、これは飲むべきものなのだよ。
食事を最良のものとして味わうためにはね。
君だって飲酒の経験がない訳ではないだろう?
それに、全部飲めと言っている訳ではない。
酔っては元も子もないからね。」
確かにその通りかもしれないな。
さて、佐々木の箸も案外すいすいと進んでいるようだし、
俺も頂こうじゃないか。


884 :湯煙@佐々木vol.2:2007/05/15(火) 01:06:00 ID:NeXomvyQ
料理はおいしいし、キョンも満足してくれているようなのだけれど、
私としては少々おもしろくない事態になりつつあるようだ。
やはり私も所詮は凡人というべきか、いかに綿密な計画と根回しを
しようと、どこかで綻びが存在するらしい。
そして、その綻びを放っておくと碌なことにならないのは人類の歴史から
容易く学べることだ。
これは、少々強引にでもいくしかないのだろうか。
「あーん」イベントを成功させるためにも。
酔ったふり、あるいはいっそのこと指がつったことにして逆「あーん」かどちらで行くべきか
――――などと考えていると、蟹に四苦八苦しているキョンに気付いた。
身を取るための専用の道具を使いながらも、どうにも取れないらしい。
少々ムキになっているのは食い意地が張っているとかそういうことではない。
彼のことだ、頭の中はどうして身が取れないのかという疑問でいっぱいに
なっているだけ。
中学校の頃でもそうだったが、諦観が似合い、実際同年代の少年たちに比べれば
価値観的な面では必要以上に冷めていた彼にしてみては珍しい、
男の子っぽいかわいさを垣間見せているのだ。
………本当に、卑怯だと思う。
そんな邪気のない純粋な顔をされて、母性を刺激されない女性なんているのだろうか。
「キョン、それを貸してくれないか。僕がやってみよう」
私の声に反応して彼が顔を上げた。
格闘していた蟹の足と私の顔を視線が行き来する。
本人は気付いてないのだろうが、気を使っているというのが簡単に解る。


886 :湯煙@佐々木vol.2:2007/05/15(火) 01:07:23 ID:NeXomvyQ
「くっくっく、安心したまえ、身を殻からはがしてあげようという、純粋な好意だよ。
君の分の蟹までくすねようとは思っていない。」
「失礼な奴だな。俺はそんなに食い意地を張るような人間でもないし、欲しいならやるぜ」
まったく、こうして双方の本心を隠したまま軽口を言い合える間柄というのも
いいのか悪いのか。
貴重であることは相対性理論並に一般論として通りそうだが、
量子力学の世界では物理法則が通らないように、それが最善だとは限らない。
無論、もどかしい関係は今日でもって終わりにしてしまうつもりであり、
やはり人間同士のコミュニケーションならば本心のぶつかり合いということだ。
「いや、僕としてもそろそろ限界だと感じていたので遠慮しておくよ。
腹八分目に医者いらずというだろう?
胃に負担をかけ過ぎるのは御免だからね。
こと胃というのは体内でも得に気をつけるべき器官であって、
それもph2以下の強力な酸である胃酸で消化活動が行われるのだから当然だ。
胃壁には確かに酸に対する防衛能力があるが、そもそもそれを突破するほどの
負荷をかけてしまったら無意味なのだ。
そういう意味では、ストレスで胃に穴が空くという表現もまんざら馬鹿にできるものではない。
病は気からという言葉もあるし、精神的負荷が肉体的負荷となって
自己防衛のために顕現するというのは医療の在り方において大いに大切な情報と
なったのだろうからね。
それでも医学会というのはどうにも不信感が拭えないというのはやはり袖の下という
古き悪しき伝統を濃く持つ日本ならではなのか、そこまではわからないけど
…さあ、できたよキョン。」
蟹の足が乗った皿を受け取り、蟹の身を削ぎ取っていく。
思いのほか早く終わったのは僥倖だ。
「おお、ありがとよ佐々木。
しかしアレだな、こうして食いにくい蟹を見てると食物連鎖の過酷さを思い知らされるというか
………なぁ、その、何をしてるんだ?」
喉の奥から延々と笑い声が洩れてしまうのはきっと仕方の無いことだ。
「見れば解るじゃないか、キョン。
それとも、君は奉仕されることを好しとしないのかな。
まさか、君が他人の好意を阻むような非人間的な精神構造を有していたとは驚きだ。」
「………わかったよ。食えばいいんだろう。」
「はい、あーん」
顔を赤くしてわずかに仏頂面になりながらもキョンが蟹に食いつく。
「キョン、ないとは思うが、筋や甲羅が入っていたら危ないからもう少しゆっくり食べて欲しい。」
恥ずかしさを誤魔化すためか、あるいはおいしいのかは知らないが、
そんなに早く食べられてしまっては折角の愉しい時間が終わってしまうから。
「はい、あーん」
「…………」
「くっくっく、おいしいかい、キョン」
「……うまいよ。」
「はい、あーん」
「……」


887 :湯煙@佐々木vol.2:2007/05/15(火) 01:09:16 ID:NeXomvyQ
お父さん、お母さん、申し訳ありません。この馬鹿息子は今にも色々と陥落しそうです。
―――などという無意味な言葉のみが思い浮かぶ夜中の九時。
気でも狂ったかとしか思えない佐々木の「あーん」攻撃による
新手の拷問かと勘違いするような食事を終え、その後のまったりした時間を
無駄話でどうにか埋めつつ人間の動きを察した昆虫であるかのように俺は早々に寝室に
退散することにし、疲れたしさっさと布団敷いて寝ようと襖を閉めたところで
天国と地獄というのは主観的相違によるものであってどちらがどちらであるかなんで
些細な問題にすぎないのだろうという哲学的思考に到達したのち上記の言葉に至った。
いや、それでもこればかりは全力で現実逃避したいとお星様に願ってしまいそうな
俺を誰が責めるというのだろうか。
寝室にはもう布団が敷いてあった。ああ、万全だったとも。
これを敷いたやつは相当家事がうまいに違いない。
安値の観光ホテルのベッドメイク係びっくりの仕事だ。
しかし、ああ、ここがむしろ洋風ならどれほどよかったものか。
旅館ならではの究極奥義がそこに体現されているのだからな。
さて、では言うぞ。日本の奥ゆかしさがわかる男子諸君なら喜びにのた打ち回る奥義の名を。

ぴったりとくっついた二組の布団。

これをこの旅館の人間が用意したのだとしたら怨む。
確かに相思相愛の男女二人旅ならばこういうのは当然かもしれないが、
お出迎えだけはしてくれた着物の女将さんよ、俺達がそんな風に見えたというのかい?
「どうしたんだい、キョン。こんなところで突っ立って。」
ぎくりと、何か悪いことでもしたかのように背筋が凍る。
やましいことなんて無いのだが、とすればいきなり後ろから声をかけられたので驚いたに
違いない。
うん、俺は今驚いている。冷静な判断ができていない。
何故なら、布団なんて動かしてしまえばいいだけなのだから。
「もう寝るのだろう?僕も中々の長旅に疲れたのでもう寝ることにするよ。
明日は市街地の観光だからね。折角の予定を無碍にするのは遠慮したい。」
そうして凍りつく俺を尻目に佐々木は布団に入っていく。
いや、佐々木よ。お前は何故そんなに落ち着いているのだしかし
俺が慌てている佐々木が見たことあるといったらGとか雷とか秋の毛虫大量発生とか
案外多いのかもしれないが多くない。
えーと、待て俺。こういう時はとにかく落ち着け。
「キョン、立っていないでこちらに来たらどうだい?」
正直もう、誘ってるとしか思えない。


888 :湯煙@佐々木vol.2:2007/05/15(火) 01:11:03 ID:NeXomvyQ
ええい、仕方ない、
こうなれば明日がつらいだろうが俺は夜通し理性を保ちつつ起きてればいいのだ。
あまりに無防備な佐々木に言いたいことはあるが、今そんなことを言ってはむしろ
意識しすぎと思われかねず、
俺はまだ紳士であるからしてエロなどの称号はいらないのだから。
よし、覚悟が決まれば後は実行あるのみだ。
何、今まで様々な超常的トラブルを切り抜けてきた俺なのだ。それぐらい余裕だ。きっと。
そうして布団に入り込むと、佐々木の腕が俺の首に絡みついてきた。
視界は佐々木の顔で占領され、つまり男女逆の押し倒し状態で俺は突然のことに何もいえない。
ワンテンポ遅れて、ばさりと掛け布団が畳に着地した音が耳に入る。
「キョン、覚えているかな?
僕が、恋愛など精神病の一種、一時の気の迷いでしかないと言っていたことを。」
声をあげるか、最悪跳ね除けようとしていた俺の動きがその一言で停止する。
脳から送られた電気信号を一時停止させるほど佐々木の声は真面目であり、
どこまでも本気のものだった。
だから、俺も真面目に返事を返すしかない。
「覚えているさ。つっても、思い出したの方が正しいが。それがどうしたんだ」
「一言で言うなら、それを撤回させてほしい。」
「何故だ?」
「無論、それが間違いだったからさ。
ああ、だからと言って最初から間違いだと思っていた訳ではない。
中学三年生の頃の僕はその考えを正しいと思っていたし、そう信じていた。
あるいは、信じようとしていた。
しかし僕がいくらそうだと信じ込もうとしても、信じきれなかった。
自分自身を納得させることが叶わなかった。
それでも僕は頑なだった。
自分はまだ十分に理性的であると言えないから信じられないに違いない、
己が未熟であるから一時的なことに身を任せそうになるに決まっている、
それは一種信仰に近い祈りだったのかもしれないし、事実そうだったのだろう。
僕は己をあえて厳しい状況に追いやることで恋愛そのものから逃避しようとし、
実際高校一年はそうして過ごしていたのだから。」
お互いの視線がかっちりと合わさったままで佐々木は言葉を続けた。
「では、それでも、一年という若者にとって十分な時間が経過しても尚、
冗談抜きで恋焦がれてしまう、
その衝動に身を任せたくなってしまうのは何故か。
大抵の欲求が希薄である筈の僕が、これほどまでに執着するのはどうしてなのか。
馬鹿らしいほど簡単な理屈じゃないか。」
どこか皮肉な口調になり、
一度口を閉じた佐々木は俺の首に回した腕に力を込めた。
「……私が、間違っていただけのこと。
私が、私を誤魔化し続けていただけのこと。
六十億のうちたった一人のちっぽけな矜持とペルソナを守ろうと足掻いてた。
ただ拒絶されることが嫌だったから格好つけてた。」
再び開かれた口から紡がれるのは、あまりに痛切な言葉だ。
どうしようもないぐらい切実で、救いようがないぐらい本心で、
いつ溢れた感情が決壊するかもわからない。
何でいきなりこんなシリアスになるんだよと脳裏でささやく声がないでもないが、
今は無縁だ。無視だ。


889 :湯煙@佐々木vol.2:2007/05/15(火) 01:13:27 ID:NeXomvyQ
むしろ―――――本当に、自分を殺したくなる。
どうして気付いてやれなかったとか、そういうことではない。
ああ、そうとも。
中学の連中だって皆が皆節穴じゃないってことぐらい解ってたし、
俺だって古泉の茶番劇に気づくぐらいの観察眼があるのだし、
あのころこいつの一番近くにいたのはこの俺だったんだから気づかない訳がなかった。
佐々木が、こいつが俺に好意を抱いてることなんてとっくに気付いていたさ。
だけど同時に俺は佐々木が望んでいることにも気付いていた。
佐々木はあくまで友人というポジションを変えたくなかったし、
俺にしてもそうだった。
だけど一つ決定的な違いがあるとすれば、それは俺側の動機だろう。
俺は、ただ自分可愛さに現状維持に走っていた。
こいつには俺なんて不釣合いだ、俺みたいな一般人は分を弁えているもんさ
―――どれも、今のささやかな幸せを壊さないための残酷な言い訳だろうに。
俺が悪者にならないための、下らない自己満足だろうに。
よくよく考えてみろよ、俺。今日の佐々木の振る舞いを思い出せよ。
あの理性的な佐々木があんな青臭い恋愛小説じみたことするか?
するとしたらその理由は何だ?
解っているとも。焦っていたんだ。追い詰められていたんだ。
らしくないことをするってのは、人間予想以上に勇気がいるもんで、
では佐々木をそこまで追い詰めたのは誰だって俺に決まってる。
さぁて、いい加減にしろよ俺。
茶番は終わりだ。怠惰も、言い訳も、限界を見る怖さもここで終わりだ。
韜晦も誤魔化しもおふざけもジエンドにしようじゃないか。
俺の本心なんだ、なぁ、答えを出せよ。
簡単な二択じゃないか。
受け入れるか、拒むか。
俺はこいつのことが好きなのか、否か。
「今、この状況でこんなことを言うのは卑怯だって、解ってる。
解ってるけど、でも、私はっ……」
ああ、解ってるさ。よく解ってる。
これから先は俺が言うべき台詞で、
今まで辛い想いをさせてきたこいつに本当の笑顔をプレゼントする時間だ。
だから俺は佐々木を抱きしめた。それに、ほら、アレだろ?
女を泣かせるなんて男のするべきことじゃあない。


890 :湯煙@佐々木vol.2 Fin:2007/05/15(火) 01:14:54 ID:NeXomvyQ
「なぁ、佐々木よ、少しばかり独り言を聞いてくれ。
…ある所に、一人の男の子と一人の女の子がいたんだ。
男の子は適度にモノを知っていて適度にモノを知らず、
そしてだからこそ見なくていいものが見えてしまっていた。
女の子はとてもモノを知っていて逆説モノを知らず、
そしてだからこそ見たくないものが見えてしまっていた。
二人は実は相思相愛で、誰もが二人を祝福していたのに結ばれなかった。
身分差や財力の差なんて関係なく、二人は互い、心に壁を作っていた
……俺も、お前も、ちょっと捻くれ過ぎて、ちょっと我慢強すぎた。
ただそれだけのことだ。
でも、だったら最後はお約束のハッピーエンドに決まってるさ。」
そうだろう?
こればっかりは誰にだって文句を言わせないし、文句があったらそれを修整しに行ってやる。
そして、ああ、これが締めの一言で、これこそ本当の白雪姫ってもんだろう?
俺は今日、言葉では不粋なこともあると言った。
確かにそんな時もあるだろう。けど、今この瞬間は違うぜ。
決めの一言、ファウスト博士なら同意してくれるだろうが、すまんな博士。
この物語には悪魔なんて出てこない。
ただ一組の男女が織り成すささやかで充実した人類の一断片。
だったら、その始まりはこの一言以外に何があるってんだ。
「……お前のことを、愛してる」


                                    湯煙@佐々木(翌日)に続く

佐々木スレ7-839 小ネタ×4

2007-05-15 | その他

839 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 21:18:02 ID:3xSdb7Bq
「キョン……早くキミに会いたいよ……」


847 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 21:36:07 ID:nul4GRUJ
>>839
「どうしたんだ?」
その声は彼女が心の底から渇望し、しかし言い出せなかった想い人の声だった。
「そ、その声は―――キョン!?」
「ふん、こんな古典的な手に引っかかるなよ」
そう―――『声』だけは……
「ふ、じわら……くん?」
「未来では名探偵コ○ンばりの変声機だってあるさ」
「…………つまり、君はそれを使って僕を騙したって事かい?」
「まぁそう言って差し障り無い。そんなに会いたいなら会いに行けばいいだろうに」
「ふふ……ふふふふふ!! つまり君は僕を騙したって事かい?
 まぁ騙される僕にも責任が無いとは言わないよ、しかしそれ相応の罰を覚悟しての事だろうね!?」
「は? いや、そんな悪戯程度でマジになられm」
「問答無用さ……僕の気持ちを弄んだ代償はマリアナ海溝よりも深い……九曜さん」
―――パチンッ!
「イエス―――マイ―――ボス―――」
「は? お前ちょ、落ち着k」

~~~~~~~~~~~~~~

「すみません! 遅れちゃって! あれ? 藤原さんは?」
「あぁ橘さん気にしないで、彼ならちょっと旅に出たのよ」
「旅……ですか?」
「永遠の―――旅よ―――」





841 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 21:25:25 ID:TudowRG3
佐々木ぃぃぃぃぃぃいいいあぁぁぁうぇおぉおぉおぉぉ(ノ_・。)


851 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 21:39:25 ID:1UXhLdzb
>>841
ぱんじぃ「逃がすかよ! 古泉っ、押さえろ!絶対掘ってやる!」
ウハハハハ!
古泉「了解!」
ボクカラハニゲラレマセンヨ…


佐々木「2人とも楽しそうだねw」
佐々木「君は混ざらないのかい?」
キョン「……遠慮しとく」





852 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 21:42:16 ID:vKsDFrZF
「髪の毛がのびるのを待つことはできないのです」
と橘さんは私を美容院に引きずり込んだ。
実に半日がかりでエクステで髪の毛を長くし、最終的には
見事なポニーテール姿の自分が鏡の中に居た。
「これです、これで彼はこっちのモノです。がんばりましょう、佐々木さん!」
熱く語る橘さんを見ていると、そても
「それぐらいでよろめくなら、中学の時にどうにかなってるよ」
と冷静に突っ込むのは可哀想になった。
まあ、どういう表情を見せてくれるかは、ちょっとだけ楽しみだけどね。





さて、延期はガチか。
そもそも書けてなかったのか、それとも分裂を読んだ読者からのフィードバックが
予想に反したので変更になったのか、どっちかねえ・・・・・・





879 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/15(火) 00:41:22 ID:7qqRXHU4
佐々木「涼宮ハルヒ……お前の力も道連れだ……」
ハルヒ「なっ何……光が……広がっていく……」

キョン「ハルヒ!大丈夫か?」
ハルヒ「キョン!アレは彗星かな?違うわね!彗星はもっとバァーってなるもんね」
キョン「ハルヒ……」

佐々木スレ7-790 「下校時間近く、教室にて」

2007-05-15 | その他佐々木×キョン

790 :下校時間近く、教室にて :2007/05/14(月) 12:37:08 ID:erOx6+l2
佐々木「ふむ、これがキョンの学校か」
キョン「いくら放課後でも他校の生徒を入れるのは結構まずいからな。あまり長居はできんぞ」
佐々木「くっくっく。わかっているよ。おっと」


どっしゃーん


キョン「大丈夫か?」
佐々木「あ、ああ大丈夫さ。それより君は僕の下敷きになったけど大丈夫なのかい?」
キョン「ああ、おまえはあんまり重くないからな」
佐々木「/////」
谷口「うい~すwawawa忘れ物~おわっ!・・・・・・すまん・・・・・・ごゆっくりぃ!」





作者は反省していません。勢いで書きました。
以上の点をふまえて以下の問いに答えなさい

①キョンと佐々木はどのような体勢だったでしょう

②倒れたことで普段ブレザーを開けっ放しにしているキョンはブレザーがはだけていました。
谷口はどのように解釈したでしょう

③キョンは翌日どうなったでしょう


791 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 12:55:15 ID:Qnflh9Ym
①勿論抱き合う形

②谷口「凛とした顔立ち、スレンダーな体型、気の強そうな中にもどこか乙女心を感じさせる瞳。」
谷口「AAA-といったところか」

③長門からの無言の圧力に耐え切れず心身疲労で入院


792 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 13:56:46 ID:TudowRG3
①勿論、騎乗位で
②谷口「AAAだと!?どうやら俺のスカウターも故障したようだな…」

長門「wa…wa…wa…忘れ物…」
!!!
長門「情報連結解除申請…」


793 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 14:22:33 ID:mSGik7QV
①勿論、顔面騎乗位で
②略
③略


794 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 14:59:18 ID:aAin3VfG
>>793
顔面騎乗位ってようするにクンn(ry


795 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 15:05:58 ID:+IrwsTtA
①佐々木がキョンの二の腕を押さえ、ひざを太腿の間に入れている体勢。
②ぎゃ、逆レイプ!?
③谷口が「キョンがオトナの階段をロケットブースターで駆け上がった」と触れ回り、
つぎの日、妙な視線にさらされる羽目に。


796 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 15:23:39 ID:TvVJmXcI
>>793
バロスwwwwww

①絵的には対面座位がよろし
②谷口オーバーフロー→即死
③その後佐々木さん大炎上で一睡もできず(延長十八回)翌日煮干状になって登校

佐々木スレ7-785 閉鎖空間にて

2007-05-15 | その他佐々木×キョン

785 :反省なんかどっか行った :2007/05/14(月) 09:22:42 ID:govCNI9s
「だああっ!ここは!佐々木空間!」
(くっくっ。的確な状況説明に感謝するよ、キョン。キミがあ
んまり聞き分けない子ちゃんだから、誠に遺憾ながら監禁させてもらったよ)
「というわけなのです♪」
「何故お前の声が脳内に聞こえて来るのかという、設定上の問
題についてはこの際措くとしよう。要求は何だ。述べよ」
(涼宮さんを、僕にくれ)
「…何かいろいろと単語が抜け落ちてないかね佐々木くん?」
(僕はいたって本気だよ?そもそも僕は、涼宮さん狙いだった
のだからね。一目会ったその日から~恋の花咲くこともある)
「お前がそう出るなら仕方がない。では京子たん!俺と契って
くれ!この佐々木空間に、新世界を作ろうではないか!めがっ
さ産めや殖やせで、いいじゃないかっ!」
「そそそそんなー!いけませんこんなところで!」
(をいこら君たちそこは僕の中)
「はわわー!やめー!ちょ…あの、お願い!痛くしないで?ね?」
(ちょ!!お前らやめんか!きょこたん今すぐ起きろ。起きるんだ。ぺちぺち)
「んんっ……!もうっ☆」

(…あのー、これ映像は出ないの?)


787 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 10:33:36 ID:AOJgYz4l
「キョンは今僕の中(閉鎖空間)にいるわけだが………
よし!今のうちにお持ち帰りしよう!九曜さん手伝って」




「キョンは今僕の部屋にいる………くっくっ、
どうしてくれようかね
とりあえず服を剥いでしまおうか」
・ 
・ 
・ 

佐々木の閉鎖空間から戻った俺の目の前には佐々木がいた
しかし何故か佐々木は裸でベッドに横たわっている
そして自分の体も確認してみるとすっぽんぽんで佐々木の隣にいる
同じベッドに生まれたままの姿の男女がいるということは………
ダラダラダラと嫌な汗がでる
まさか……
「やぁ、キョン起きたのか。キミはなかなかに激しいね」
やっぱり俺はヤッちまったのかー!
(くっくっくっ、既成事実作成成功)


策士ササッキーwww



一方その頃
「あれ?みんないない……どこに行ったのですかー?」

佐々木スレ7-769 佐々キョンバカップル 「じゃがりこゲーム」

2007-05-15 | その他中学時代ss

769 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 02:35:35 ID:TudowRG3
佐々キョン バカップル
『テイクアウト』

先週の日曜日、佐々木と図書館に行くために待ち合わせしていたのだったが、案の定遅刻した。
その日の彼女は虫の居所が悪かったらしく、後日、俺に恐怖の罰ゲームを科した。

『じゃがりこゲーム』

「…なんだ?その『じゃがりこゲーム』というのは…」

「なんだ、とはなんだ?勿論ポッキーゲームの改良版じゃないか」

改良版?どこがだよ。むしろ短くなってる分、劣化版と称すべきじゃないのか?

「これを両端から食べて行く、ただそれだけの事だろう?何も恥ずかしがることはないじゃないか」

そうだな。お前は気にしないかも知れんが、今は昼休みでしかも教室だ。当然クラスメートも大勢いるぜ。
男子の妬みの声がウザったいし、女子の爛々とした目が気になるな。

「さあキョン、始めようじゃないか」

そして佐々木はじゃがりこの5分の4を口に含んだ。
…5分の4?ほぼ全部じゃねぇかよ。

「ひょん、はやふひてふれ」

「わかった、わかったから落ち着け。このままだとお前の唇を食べかねん」

「はまわない」

こっちが構うんだよ、と…俺はジト目で佐々木を睨む。
しかし、効果が無いことは百も承知だ。


770 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 02:36:37 ID:TudowRG3
…もう、なるようになれ。
俺は覚悟を決め、じゃがりこをくわえている佐々木の唇に近付く。目の前の少女の瞼はトロンとしており頬も赤みがかっている…
って待てよ、コレってほぼ『キス』じゃねぇか。
教室の中、クラスメートが見ている目の前で淫行に及ぶなんてバカップルもいいとこだぜ。
…まあ、もうやめる気もないがな。

チュッ…

「んむっ!!」

だから俺はじゃがりこを無視し、佐々木の唇に直接食らいついた。
じゃがりこをくわえているためか、唇は普段より強張っているがそんな佐々木も可愛いぜ。

ペロッ…

「んんっ!」

さらに佐々木の唇を舐めた。
佐々木は抗議するかのように大きく目を見開き、その視線で俺を射抜くが…お前の体をがっちりと抱き締めてるんだ。俺の腕からは逃れられないぜ。
そして佐々木の背に回し拘束する手を右手のみにし、左手は脇腹を攻め、

「あぁ…」

吐息がこぼれたその隙に舌をねじ込んだ。

「ん…はぁ…」

それにしても…じゃがりこが邪魔だな。
逃げる佐々木の舌を追うといつも奴が居やがる。
・・・
教室で深いキスをする二人。
これ以上は自分自身、火が付きそうだなと思い佐々木を解放した。

「…酷い……」

教室での淫行、がか?
言うまでもないが、彼女の呼吸は荒い。

「酷いの公衆の面前で羞恥プレイを強要したお前じゃないか」

「…そうじゃない。あの様に熱いキス…なのに寸止めなんて、年頃の、か弱き乙女にする事じゃないんだと思うのだよ」

そう言いながら佐々木は俺の体に絡みついてきた。
どこがか弱いんだよ、などという無粋な反論はしない。
俺は火が付く寸前で止めたつもりだったが、どうやら手遅れだったらしい。

昼休みが終わり教師が入ってくる。
そこで俺たちは『具合が悪い』旨を伝え早退した。勿論、建て前だ。

『佐々木に火が付いたので持ち帰ります』
なんて言えるわけないだろう?

END


777 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 04:30:40 ID:7eZK9XZW
>>769
  /           / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 / 罰ゲーム♪.    |  キョン 仕方ないよ やろう
/  バツゲーム♪  |  全部かじらなくてもいいと言ってくれてる
 ポ・ッ・キーィ.      \___  ____________
      /     , -‐- 、   |/   ,. ‐-ー- 、
.    /      ,'. /  ト、 ヽ     ノ /    ヽ
  /       i. ((从ソ 从〉     ノハハハハハ !
          l. (|┳ ┳i!l      !|─ ─ ,iリ)!
       .   ハNiヘ  ー ノハ!     ’ 、~ ,ノル´ ヤレヤレ
           ⊂)"ー'゛iつ.  ━━─と}゛|†'|´{'>  オレタチ ガ ラス トハ ナ
            /ュュュュゝ        .i´T `i
            〈__八_,〉        〈_,八__〉


.   / キョーン!!
  / サイゴ マデ.    , -‐- 、.     ,. ‐-ー- 、
  / ヤッタッテ     .,'. /  ト、 ヽ.  ノ /    ヽ  フタクチ クライ
. / イーンダゾー    i. ((从ソ 从〉 .ノハハハハハ !  クエバ イインジャネエ?
/      /    l. (|┳ ┳i!l.  !|─ ─ ,iリ)!
     /       ハNiヘ  ヮ ノハ!.━┯‐(  ノル´ ホレ
   /      .  ⊂')"ー'゛iつ. パク 〈}゛|†'|´{>
              /ュュュュゝ     i´T `i
              〈__八_,〉     /_,/ヽ_,〉


      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      |  すまないけどね キョン
      |  僕はチョコレートが苦手なんだ 僕がそっちをくわえるよ
      \________  ______________
             , -‐- 、. |/  ,. ‐-ー- 、
            ,'. /  ト、 ヽ   ノ /    ヽ
.           i. ((从ソ 从〉.Σノハハハハハ !
           l. (|┳ ┳i!l.  !|─ ─;iリ)!
.           ハNiヘ  (━∩ 彡 ’ 、っ ノル´ ナッ?
.            ⊂')"ー'゛iソ ヒョイ 〈}゛|†'|´{>
             /ュュュュゝ パク  .i´T `i
             〈__八_,〉     〈_,八__〉


    ヒュー
  /   ヒュー
 / #           , -‐- 、       ,. ‐-ー- 、
/  ♪ ♭       ,'. /  ト、 ヽ.  ノ /  u  ヽ
      /       i. ((从ソ 从〉  .ノハハハハハ !
.   /.       l. (|┳ ┳i!l   !|─ ─;iリ)!
  .          ハNiヘ ''' )━┿   .’ 、 - ,ノル´
.             <')"ー'゛i⊃     {i'つ´{つ
             /ュュュュゝ       i´T `i
             〈__八_,〉.     〈_,/.ヽ__〉

佐々木スレ7-742 「涼宮さん。私、実は〇〇〇〇〇」

2007-05-15 | 佐々木 vs ハルヒ

742 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 00:22:29 ID:TudowRG3
佐々木「涼宮さん。私、実は〇〇〇〇〇」
ハルヒ「な、なんだっ(ry」

さぁ!〇〇に文字を入れて涼宮ハルヒを驚愕させてみよう!


743 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 00:29:48 ID:DBNWN15T
佐々木「涼宮さん。私、実は僕とキョンは腹違いの姉弟だったんだ。
    つまり小さい頃のキョンも知ってるし、勿論、寝顔もお風呂上りの裸体も
    キョンのホクロの位置からHな本の隠し場所まで知っている」
ハルヒ「な、なんだっ(ry」

こうだな!


744 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 00:30:35 ID:AOJgYz4l
>>742
「CV若本さんなんだ」


745 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 00:31:08 ID:Cz7/NvPF
それは驚愕ですね


746 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 00:41:55 ID:OAFgQmWy
>>742

佐々木「涼宮さん。実は私は仕掛け人なの!」
ハルヒ・キョン「なっ、なんだってー!

そう。実は今回の分裂騒動は、素直にならない二人に痺れを切らした
機関と思念体のドッキリだったのだ。
コレにはターゲットの二人も思わず苦笑い。
ハルヒ・キョン「もう自分を誤魔化したりしないよ……」


747 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 00:43:23 ID:KX9q6WIg
>>746
なにいい話でまとめてんだよwww


748 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 00:44:48 ID:JjaGLVF4
佐々木「涼宮さん。私、実は男なんだぜ!」
ハルヒ「な、なんだってー!」


749 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 00:45:27 ID:KX9q6WIg
佐々木「そしてキョンは女の子だ!」
キョン「待て。」


750 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 00:47:50 ID:TudowRG3
>>746
佐々木の手には分裂で使ったプラカードが握られてる訳ですね?

┏━━━━━━━━┓
┃ドッキリ大成功!┃
┗━━━━━━━━┛


751 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 00:48:19 ID:3oIOm1n8
>>749
某キョン子イラスト思いだしちまったw


752 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 00:48:21 ID:DBNWN15T
>>749
●<つまり今や僕たちを阻む物は無くなったという事です!!


……ガチホモは相手が『男のキョン』だから欲情したのか。それともキョンという人物に欲情したのか?
それとも『女』であっても『キョン』である事に変わりはないから無問題なんだろうか


753 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 00:49:32 ID:DsDzibTr
数年後、そこには元気良く公園を駆け回るキョンと佐々木の子どもの姿が


755 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 00:52:43 ID:IocWAjJB
●>愛があれば性別なんて!!!
なんていって襲われてるキョンをどきどきしながらも影からじっくりじっとり見続ける腐女子佐々木。

761 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 01:03:45 ID:fnZLyM4g
>>755
佐々木「愛があれば人数なんて!!!」
なんていって2人がかりで襲われてるキョンをどきどきしながらも影からじっくりじっとり見続ける腐女子長門。


763 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 01:04:26 ID:TudowRG3
>>742
佐々木「涼宮さん。私、実はポニーテール萌えだったの」
ハルヒ「えっ?」


764 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 01:12:28 ID:JjaGLVF4
>>763
まさか…k(ry


765 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 01:17:46 ID:OAFgQmWy
佐々木「涼宮さん、ソードマスターハルヒ来週号で打ち切りです」
ハルヒ「うそーーーーっ!」

佐々木スレ7-723 「佐々木さんの葛藤」

2007-05-15 | 佐々木視点のss

723 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/13(日) 23:37:56 ID:k02tA7Qe
うぅ~最近ずっと寝不足続き…
これも全部キョンのせいだ。
キョンがわたしを惑わすから
彼の何気ないところで見せる優しさとか、その純粋でこっちまで嬉しくなるような笑顔とか
そうゆうもの全てがわたしの心を滅茶苦茶にしていくからだ。
キョンの表情とか声とか、全部目に、耳に残ってる
刻まれちゃってる。
気付けばいつもキョンの事ばっかり考えてる自分がいるの。
ねぇ、もっとわたしを見てよ!
本当のわたしを見つけてよ!
キョンが、悪いんだから‥
こんな切ない気持ちになるのも全部キョンのせいなんだから!

最近自分が寝不足だと気付いてなんとなく思いついた
「佐々木さんの葛藤」
佐々木さんならこんな感じもありかなと思った

佐々木スレ7-712 「実は佐々木はキョンに対して想いを寄せていなかった」説

2007-05-15 | その他佐々木×キョン

712 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/13(日) 23:20:29 ID:9idBy7+c
じゃあ、いっそ新説として
「実は佐々木はキョンに対して想いを寄せていなかった」説を指示してみよう。
佐々木はキョンを好きではなく、あっこらへんのは全部演技。


‥‥‥じゃあ、お前はなんだってあんなややこしい事をしたんだ?
と俺は至極もっともな疑問をぶつけた。
「分からないかい?」
佐々木はいつもの調子でくっくっと笑い、
「強情な女性と、鈍感な男性が結ばれる為には、少々荒っぽいトラブルも必要だということさ」
訳の分からないことを言い出した。
「もちろん君には理解できないだろうね」
確かに分からないが、面と向かって言うのは失礼な事を言う。
「いや、怒らないでくれ。理解出来ないからこそ僕は行動を起こしたのだから」
どうやら佐々木の中ではすべて完結しているようだった。

「そうだ。キョン。ひとつ、伝えておくことがあったんだ」
佐々木は笑いを納めると、真剣な表情でまっすぐに俺を見つめて語り出した。
「僕はいつまでも君の味方だ。何か困った事があれば尋ねてくるといい。
 涼宮さんに唯一対抗できるものとして、僕の力を貸そう」
心強い事を言ってくれた。だが、そもそも俺の味方を自称するなら、
ハルヒと戦うなんて事は考えないでほしいね。そっとしておいてくれ。
「と、同時に」
今度は微笑を浮かべて語句を継ぐ佐々木。
「僕は涼宮さんの味方でもある。このことも忘れないでおいてくれたまえ」