軽快?携帯の世界

携帯電話のことを中心に記載してます。難しい言葉もでる事がありますが、なるべくわかりやすく書いていきたいと思います。

『ハゲタカ』 ☆☆☆☆☆

2009年06月06日 | 勝手に映画批評
 経済映画としてよりもエンターテイメントとしての映画として見事に確立された映画でした


 テレビ版「ハゲタカ」は一度目の再放送で初見。あまりのすごさに久しぶりに鳥肌が立ちました。ドラマで見ごたえがあったのは「白い巨塔」以来ですかね。


 企業買収の話なんで、専門用語が出てきて理解に苦しむ部分があるものの「男たちのドラマ」としてそこを抜きにしても実に骨太な映画となっていました。ただドラマを観ていない方にとっては人物背景などは説明されていないので、ぜひとも劇場へ行く際はDVDでドラマを観てからにしていただければ幸いです、ハイ。

 
 金で世の中は動いています。その中で人間の死があり、生がある。そんな中で人は葛藤し、悩み、嬉しがり、そして勝敗が決まったりもする。それがすべてではないけれど、金は確実に必要なもので、なくてはならないもの。あこがれと夢。映画の中でも語られています。
 

 ルーキーズも大変アツイ映画で、劇場ではかなりの方が並んでいました。この「ハゲタカ」も男たちの戦いとして大変アツく負けてはいません。こういう映画がヒットしてほしいのは日本映画の行方を決めるといっても過言ではありません。工業的には厳しいかもしれません。経済映画として取っ付きづらいかもしれません。しかし、エンターテイメントとしての出来はターミネーターに負けていません。もちろんルーキーズにも。良質な映画にはお金を落としてもっと日本映画の質を高めようではありませんか!!「ハゲタカ」ぜひとも劇場で。

『ザ・バンク 落ちた巨像』 ☆☆☆☆

2009年04月10日 | 勝手に映画批評
 サスペンスとしては堅実に作られていました


 クライブ・オーウェンといえばサスペンス。サスペンスといえばクライブ・オーウェン。そんな気がするのは映画が好きな方だけ。そんな彼がいい味を出すのは間違いなく、渋い髭が濃い顔はサスペンスを盛り上げること必死(笑 しかしながら演技は中途半端ではなく、濃密にそして大胆に・・・監督が好んでサスペンスに彼を出すことが多いのは納得できるはずでしょう。


 悪党を利用して儲けようとする銀行。その悪党という枠は誰が決めたわけでもなく、あくまで枠であるだけそれが正義でもあり、悪でもある。ただ、それを利用して金儲けをたくらむ銀行はどちらにとっても悪だろう。彼らを利用して自分達は手を汚さずに金だけを儲けるのだから・・・


 単調になりがちな銀行との戦いを適度なアクションと適度な映画的都合を見事にバランスをとって完成させた今作は最近のハリウッドでは珍しいと思います。特にナオミ・ワッツとの関係はハリウッド監督との違いをみせてくれます。それだけで☆がひとつ増えました。


 金融危機が招いた昨今の経済事情。銀行に腹が立っている方はぜひどうぞ(笑
 

『フェイクシティ ある男のルール』 ☆☆☆

2009年02月14日 | 勝手に映画批評
 意外に気持ちが悪いシーンが多い映画でした


 内容自体は目新しくはないんですけど、画面を通しての緊迫感は監督の力量かはたまた脚本力なんでしょうか。この映画を観にいく方は大抵なんらかの情報媒体で情報を得ている方が多いのではないでしょうか。「LAコンフィデンシャル」の脚本家ジェームズ・エルロイが~というくだりでこの映画を観てみようと思った筆者もその一人なんですが、この映画は結構ハードです。

 
 実際にグロテスクなシーンが多いところはカップルで観にいくにはお互いに了承を得てからのほうがいいかも(まぁ汚職警官の話を観に行くカップルは少ないと思いますが)久々にハードな映画を観た気がします。


 キアヌが演じる主人公トムは葛藤がありながらもその日をやり過ごしていく警官・・・こういう役はキアヌにピッタリかと。上司役のフォレスト・ウィッテカーはうまいの一言。クリス・エヴァンスはもう少し頑張ろう(笑 プリズン・ブレイクを観ている方はにやりとする人物が出ていますよ。


 ただ単に不正からの脱却を描くのではなく、人間の善悪、そして社会にとっての善悪を描いている部分はさすが。しかし、どこか物足りないのは確か。「LAコンフィデンシャル」のようなドライな感じはせず、血なまぐささがあまりに残りすぎた印象が。そういうテーマなんだから・・・といわれればそれまでなんですけどね。


 銃撃シーンも多いので、男っぽいドラマが好みの方はぜひとも劇場で。本日からロードショー。朝一で観てきました!!!

『ノーカントリー』 ☆☆☆☆

2009年02月07日 | 勝手に映画批評
 おかっぱ頭の殺し屋というだけで観る価値アリ


 普段観ている映画はその時間内ですべての出来事が起こり説明されることが多いです。それが映画であり、普通です。しかし、「ノーカントリー」という映画は「ノームービー」・・・映画というカテゴリーに入れてしまうには実に不釣合いであり、もったいなくもあります。


 もっと大きなストーリーの中を切り取った作品という表現でわかるでしょうか。主人公と呼ばれる人物はいますが、次第に主人公は移り変わっていく・・・それを観ている側はなんの違和感もなく受け入れられるので、そこは監督のコーエン兄弟の力量といえるでしょう。

 人にはそれぞれ自分のルールがあります。各登場人物はそれを守ったり、破ったりします。それは些細なことであったり、人生を左右しかねない大きなことであったり・・・それが人をつなげて人に影響していくところは凝っている。自然に接していてもそれは破壊につながる。ん~言葉では表現しにくいです。


 ただ映画としての出来は評価しがたいです。各所のレビューでも書かれているように「起承転結がない」こと。とにかくこれにつきます。あらゆる角度で楽しめる映画だけにそこが魅力でもあり、マイナスでもあります。


 コーエン兄弟の魅力がたっぷりつまった「ノーカントリー」ぜひ一度御覧ください。

『フィクサー』 ☆☆☆

2009年02月07日 | 勝手に映画批評
 サスペンスにしては・・・


 かなりの物静かな映画です。映画としての盛り上がりは最後にありますが、ハンターに命を狙われて逃走・・・といういかにもサスペンスという部分はありません。

 
 ストーリーを追っていくことをちょっとでもやめてしまうと、つまらない作品になりかねないのはハードルが高いことに含まれるかもしれません。ただこういう作品はじわじわくるので、睡眠をたっぷりとってから観賞することをオススメします(笑


 地味な正義だけれども非常に重要な正義は身の回りにも多いです。社会に触れている時間が長ければ長い人ほど共感が呼べる作品ではないでしょうか。

『007/慰めの報酬』 ☆☆

2009年02月07日 | 勝手に映画批評
 007-遊び=・・・


 前作カジノ・ロワイヤルでは完全新生のジェームズ・ボンドをみせてくれました。カクテルは「ドライマティーニ、シェイク」ではないし、現実の世界のボンドを見事にダニエル・クレイグがみせてくれました。


 しかし今作はどうでしょう?ボンド映画の楽しみでもある「遊び」がまったくないですし、ワクワクさせるような秘密兵器もなし。唯一のボンドカーも序盤でこなごな・・・今までのボンド映画をみてきたファンにとっては非常に残念でありました。


 ボンド映画という部分を抜きに考えるとどうでしょうか。アクション関係はかなり凝った作りになっていますし、クレイグ自身もかなり身体を張っています。ただラストはもう少し時間をかけてもいいのではないでしょうか。せっかくスパイ映画・・・あっさり入りすぎ?


 ジェイソン・ボーンの影響で新生ボンドとなった新シリーズは得たものよりも失ったものが多いような気がしないでもない今作。新たな007が誕生する続編としては物足りなかったですが、次回作に期待したいです。

『悪魔の棲む家』 ☆☆

2009年01月09日 | 勝手に映画批評
 リメイクながらも努力がみられる作品でした

 都合により、監督等は割愛させていただきます。


 序盤から結構驚かせてくれる同名映画のリメイク。最近のリメイク作品ではよくあるCGを多用することはなく、使いどころをわきまえて?いる作りとなっているのでホラーとしてはほどよい出来になっていました。(某ホラー映画とは格が違う?)

 大人でも思わずのけぞってしまうほどびっくりするシーンもあり、映画館でみていたら結構恥ずかしい思いをしてしまったかも。演技している方々の演技力が恐怖度をさらに向上させているので、ホラー&サスペンス的な感じがしてなかなか。

 アメリカでよくあるキリスト教がすべてを解決するみたいな安易な解決方法をとらないのも○。神父様が驚きまくっていたのは笑いました。


 ショットガンを撃ってもいないのにリロードしすぎなのはツッコミどころ?まぁまったりと怖がりましょう。

『ワールド・オブ・ライズ』 ☆☆☆

2009年01月09日 | 勝手に映画批評
 大人向けの映画で久しぶりに楽しめました

 監督や登場人物は割愛させていただきます。


 で、批評なんですが確かにどこかで観た内容なんです。スパイ映画なんて星の数ほどあるので、監督や製作者は苦労したと思います。そしてこの「嘘」という武器で戦うディカプリオとクロウ。いい緊張感が漂っていて現実味あふれる現場とCIA本部(支部)とのあまりの違いにただ驚きました。

 お菓子を食べながら兵士となる現場捜査官に指示をしたりするクロウのふてぶてしさというかアナリストっぽさはさすが。現場で孤軍奮闘するディカプリオは演技力が増し、双方のやりとりをみているだけで大人の方は満足なさるかもしれません。

 ただ、最後の急展開はちょっと詰め込みすぎたかなと。せっかくの緊張感をもっと大事にしてほしかったですね。

 「嘘」はときに裏切りを呼び、ときに助ける・・・考えさせられる映画です。


『ゾディアック』 ☆☆☆

2008年06月30日 | 勝手に映画批評
 見ごたえ十分の映画でした。

 最近映画から離れていて、この手の映画を観られるかどうか不安ではあったのですがなんとか観れました(笑 どうしても眠くなりがちな「内容」ではあるのですが、そこはもちこたえて今日に至りました。


 さて、この映画の監督さんはデヴィッド・フィンチャー。久々の監督ということで映画公開時に観に行きたかったのですが、如何せん田舎・・・上映館がございませんでした(泣 ということもあり観れるまでに相当な時間が経ってしまいました。

 実際にあったゾディアック事件というのはwikiをみていただくとして、素直に映画の感想にいきたいと思います。
 こういう映画というのはどうしても眠くなりがちな映画です。観る側が「よし観るぞ!」という意気込みがなければ、大ヒットするような映画でもないので観ることもないかもしれません。ただこの手の映画は観る側に「考えてほしい」というメッセージを込めているということもあり、ぜひとも食わず嫌いしないで観てほしいのです。
 主人公は「ゾディアック」をまとめた本を出した童話作家。彼が事件を追うことで物語が進んでいきます。様々な人物が事件を追う手がかりを差し出したり、離脱したり・・・主人公の周りは時代とともに事件を忘れ、風化させてしまいます。そうした中でも一部の人間は犯人を捕まえようと心の中で常に思い、忘れてはならないという気持ちで新たに立ち向かっていきます。その光景が実に客観的に描かれているときもあり、そして追われるくだりは主観的になる・・・うまい距離で観る側をコントロールさせる能力はさすが映像監督という感じがしました。
 
 ただ未解決事件を題材にした映画では、「殺人の追憶」という大変よくできた作品があります。それと比べるには作風も随分と違うのですが、評価は若干下がるかなと。よくできた作品でありながら、長すぎるというハードルを越えられなかったのもちょっと・・・そこは筆者の映画離れのせいかもしれませんけど(笑

 
 本格的な作品を観たい、体力が残っていて観たいという方はレンタルしてみてください。ただひとりで観る映画だと思いますので、眠気に襲われないように注意してくださいね。

『ミスト』 ☆☆☆☆

2008年05月20日 | 勝手に映画批評
 人間とはどんなものか、実に考えさせられる映画でした。


 監督はフランク・ダラボン。数々のヒット作を世に出している監督さんです。今回はあえて独立系での挑戦となりました。その意味を考えると、この作品はこうであった方が結果的に良かったかと思います。
 

 久しぶりの映画観賞、そしてレビュー。2007/09/15以来・・・いやすみません。これからは簡単ながらも観た映画をレビューしていきたいと思います。
 

 この映画は極端な評価に比較的分かれそうですね。「あるもの」が襲ってくる場面なんかは笑ってしまう方もいたぐらいです。エンディング自体も「ひどい」という方もいますし、「考えさせられる」という方もいます。
 そういうことを考えると物の受け取り方というのは人様々です。ただ単に「つまらない」と映画を表面的に観るのはもったいない感じがします。この映画なんかは自分がその世界に入り込むことで大きく変わってきます。それに挑戦することが映画を楽しむことができる大きな一歩となるでしょう。

 
 流血やグロテスクな部分はR-15ということもあってか、かなりはっきりと描かれています。食事前にデートや食後にデートという方はちょっとオススメできないですかね。女性がそういうものに強い方なら「楽しめる」かも。
 「あるもの」はあくまでああいうもの。外見などが問題というよりも存在が問題といったところでしょうか。つまり外に出にくい条件といえるでしょう。そして人間模様。人は粗暴になり、時に重大な決断をし・・・生き抜くために必死にもがくか、神頼みをひたすらするか。そこはまるで、とある国。あなたがその国の中にいたらどういった行動をとるでしょうか。筆者はどんな結末を迎えようが生きようと必死にもがきたい・・・と思います。そうそれが結果として最悪であっても。


 「ミスト」という題名は人間の心までも霧につつむということを現しているよう。ひとついえるのは霧はいつか晴れること。そう映画「デイ・アフタートゥモロー」もそうであったように。決して表面的なものに取り込まれず、そこにあるもっと深いものを味わってください。ただ後味は・・・





 そうそう。ムカつくおばさんが「いなくなって」スカッとしている自分を客観的に観ると一番「あのもの」に近いかも(笑