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Carpe Diem

シンシナティ大学で都市計画を勉強していた、ある大学院生の物語。現在はマンハッタンで就活。

Occupy Vacant Lots

2013-01-29 01:00:28 | study abroad
先週末は金曜日の夜、そして土曜と日曜日をまる一日使っての特別講義があった。
そのテーマは"Occupy Vacant Lots"というもので、
アメリカでの都市部の人口減少によって住宅を取り壊す件数が増えているのだが、
増やした跡地に何ができる科というのを考えるというワークショップ。
シンシナティでも近い将来に6000件もの建物を取り壊す予定らしい。
その跡地をそのままにしておくと、草が生えて、見た目が悪くなり、犯罪が増え、
近所の物価が下がるといった減少が起る。
それに対してシンシナティでは色々なNPOやNGOが熱心に取り組んでいる。

このワークショップでは既存の跡地に緑を植えるという典型的な手法から何か
学生のフレッシュなアイデアでできないかと開かれた講座だった。
受講している生徒も園芸学、都市計画、建築学とさまざまな学問から来ている。
専門が異なると問題へのアプローチの仕方も違うのは興味深かった。
そしてこの講義の面白い所はただのワークショップとは違い、
講演者がシンシナティ以外に、クリーブランドから、デトロイトから、シカゴから、
スカイプ中継を通してそれぞれの事例を紹介してくれたこと。
そしてそれぞれの事例がすごい新鮮だったこと。
そういった新しいアイデアをベースにして、さらに学生がスタジオに閉じこもって
自分たちの案をディベロップさせる、相当に密度の濃い3日間だった。
そして最後には先生方や地域の方々をよんでプレゼンして、フィードバックをもらった。

そのプログラムの中でも特に興味深かったもの;
Detroit Works Projects
Keep Cincinnati Beautiful
Cleveland Urban Design Center

もしかしたら日本でも人口の減少に伴って、
そういう問題がいつか発生するかも知れないと考えると、
将来こういった手法は日本でもできそうだと考えるとワクワクする。


3日間のスケジュール


Keep Cincinnati Beautifulの方のプレゼン


スカイプによるプレゼン(デトロイトから、金曜日はもっと大きな画面だった)









今回の最終プロダクト
これからしっかりとグラフィックを直してコミュニティに配る本を作るとのこと。


自分を越える感覚

2013-01-15 22:26:06 | study abroad
今まさに自分を越えた瞬間だった。

今までに何度かあったみたいにその時ってすごくエネルギーがいる。
受験勉強のプレッシャーに潰されそうになったとき、
大学の設計演習でとてつもないスケジュールをこなさければいけなかったとき、
そしていま修士論文で大きな山場に立たされたとき。
どこからともなくプレッシャーにやられて、恐怖を感じることがある。
そして決まってそれを乗り越えるときって、
僕の場合は目の前にある恐怖やプレッシャーをしっかりと受け止めて、
一歩踏み出そうと葛藤する。

その時は負ける時もあるし、勝つ時もある。
その勝ち負けが決まるまでが一番、僕は怖い。
負けたらこのまま恐怖や敗北感を抱いたまま、受験勉強や課題、修士論文をこなすことになる。
それじゃあいい結果はなかなかできないし、何といってもネガティブなことしか思い浮かばない。
勝てばようやくそこからスタートの一歩が踏み出せる。
こういうのってきっと他の人とからは分からないし、いつも葛藤相手は自分だったりする。
こういうのってきっと時間も掛かるだろうし、さらにはエネルギーもつかう。
今回の場合は一時間ほど見えない自分という恐怖と戦っていた。
でも、僕は僕という恐怖に勝ったんだ。

ようやく修士論文の後半戦のスタートラインに立てた。

初学会の予感

2013-01-14 00:35:33 | study abroad
僕はアメリカで都市計画を勉強しているということ。
それで僕の知っている限りだと、アメリカでメインの都市計画の年間学会は
以前ブログでも少し触れたACSP (Association of Collegiate Schools of Planning)と、
APA(American Planning Association)との二つがある。
色々と形成された経緯とか、細かいことも以前に授業で習ったけど、
簡単にいうとACSPが都市計画の学者向けで、APAが都市計画の実務者向けといった感じだろうか。
そのAPAのNational Conferenceが今年はChicagoで行われる。
シンシナティから車で6時間というアメリカではかなり近くてありがたいところで開催される。
なぜこの話をしているのかというと、以前APAのこの学会で論文の発表を申し込んだ結果、
運良くもポスターセッションで発表をする機会が与えられた。
日本の学会で一度も発表してないこともあって、今回が始めての学会になりそうだ。
まだ論文すら書き終わってない状態で、ポスターも作りようがないので早く終わらせないと。
そうずっといいつつ、なかなか進んでいないのが現状。。。
来週こそはしっかりとやらなければ。


一瞬。

2013-01-10 00:45:21 | study abroad
クラス全員の必修のコースが今学期はひとつだけある。
前学期は交換留学でトルコにいた友達がいたり、
ブラジルにいたりする友達がいてなかなか全員が揃うことはなかった。

久しぶりにクラスの50人が集まって、その中の数人がプラゼンして、
友達や先生がそれに対して色々と意見やアドバイスをいい、
それをプレゼンターが回答していく。
そんないつもと変わらない平和な日常、
そしてルームメートと一緒にゆっくりと食事をとれる日常。
でもこのリアルもあと4ヶ月で終わると思うと、
とても寂しいと感じるけどその間にも時間がどんどん経ってしまう。
ただただ今の自分にできるのはこの一瞬の幸せな時間をしっかりと
大切に過ごすのと、少しでも長くでもこの人たちと過ごすことしかない、
そう思った。

一生のうちでこんなに日常の生活だけで幸せを感じられるのって、
一体どのくらいなるのかな。
そんなことを考えつつ、今日という一日が終わっていく。
今日も本当に素敵な日だった。



Groupwork

2013-01-01 18:44:42 | study abroad
まだ2012年にまだ整理しきれていないことがあるので、ちょっとだけ反省を踏まえて。

まずは前学期の授業のグループワークについて。
学部に比べると大学院ではいろんな国々から異なる考え方を持つ人たちが集まっているので、
グループワークは日本にいた時の数倍も気を使わなければならないということに気づいた。
日本ではグループワークとなるとみんなどうにかしてチームの足を引っ張らないようにと、
それぞれのできる限りの力を出すように感じるし、あまり期限に遅れるということもないように思える。

でも全学期の2つの科目、都市計画のWorkshopとビジネスのEntrepreneurshipのグループワークは違った。
都市計画のWSの方では、それぞれの友達の課題に対する完成度の要求が違うので、
ある友達は完璧になるまで時間をかけている一方で、
片方は提出できる最低条件のを完成させてすぐに家に帰ってしまうということに。
Entrepreneurshipでのグループワークは今まで僕が経験した中で一番すさまじかった。
(このクラスで今までのグループワークの常識を覆されました)
ある時6人のグループの中で宿題の待ち合わせをするということで一週間前から予定していたら、
当日に現れたのは僕も含めて2人だけ。1人は用事があるということで2日前に言ってくれたが、
もう3人は突如のドタキャン。
アメリカ人の一人は時間にかなりルーズで担当箇所を〆切の一周間後にも出さないということ状況。
そしてみんな他の人がどうにかしてくれるだろうという感じでかなり無責任。

それぞれ課題に対して色々な要求のレベルは異なる人はいるし、
同じ国からの人でも異なる人もいるけど、その経験で感じたのは、
一番グループワークができるのはアジア人(中国人や日本人)が多く、
アメリカ人はというと半数以上はよくグループワークができ、
インド人はグループワークがあまり得意ではないのが半数以上という印象があった。
一つの要因で考えられるのはアメリカ人は英語もできて効率の良い人も多いけど、
個人主義な人も多いせいか家族や友達との時間を犠牲にしてまで仕事をしたくないとの人が多い。
インド人は(きっとできるんだろうけど)言ったことをやらない人が多い。

グループワークではやっぱりチームメンバーとの意見の違いとかから衝突は起ることもあるけど、
課題や作品を出したらその後はその衝突したことは忘れて、みんな楽しくやっているところが好きかも。
下の写真はWorkshopの授業終了後にロン先生の家でのホームパーティの様子。
みんなおいしい料理と、今までの(ストレスフルで?)楽しかった学期の話が弾んだ。