☆三等星☆

~小ネタと妄想と切ない気持ち~


ごゆるりとしていってください。

初詣スペシャル(5)

2007年01月18日 23時18分31秒 | 時事ネタ
初詣の話の完結編です。


さて、円覚寺を出て、

ここから再び山道で家まで帰らなくてはなりません。

山道に入るとすでに林の中は薄暗く、

無事に帰れるのか不安が頭をよぎります。

歩を進めるごとに確実に暗くなっていく山道。

あっという間に辺りは真っ暗になってしまいました。

月明かりを頼ろうとも、この日はあいにくの曇り。

江戸時代の旅人の労苦が偲ばれます。

仕方なく、携帯の微かな明かりで足元を照らして歩きます。

そんな俺の不安をあおるように、突如現れる広大な墓地。

ネタですか?これってネタですか?日記のネタですか?

凹みつつ、それでも若干喜んでしまう俺。

きっと何かの病気です。


こうして真っ暗な山道を歩くこと2時間弱。

携帯のバッテリーが昇天したところで、

やっと下界に辿り着きました。

大声で言わせてください。


文明だ ワ~イ!

初詣スペシャル(4)

2007年01月18日 23時14分59秒 | 時事ネタ
初詣の午後の話の続きです。


さて、浄智寺まで回って、日がかなり傾いてきました。

縁切寺として名高い東慶寺はパスして、

五山第2位の円覚寺に向かいました。

北条時宗が元寇の犠牲者を弔うために建立し、

自身が眠る地ともなった、鎌倉を代表する名刹です。


白鷺池を渡り、立派な総門をくぐります。

続いて迎えてくれるのが、これまた立派な山門。

ただし、ここの山門の装飾は比較的シンプルで、

透かし彫りなどの凝った装飾がされていた建長寺の方が

繊細な美しさを感じました。

しかし、そうは言っても、おのずと荘厳な気持ちになります。

ところが。

荘厳な気持ちになったのもつかの間、

道端に咲くさざんかを見たとたん、

頭の中で「さざんか さざんか さいたみち~♪」

という童謡が回りだします。

その上、もっと悪いことに、

その歌はすぐにしょーもない変え歌になり、

「さざんか さざんか さいたまけん~♪」となって

エンドレスで流れ始めます。

この前人に貸してもらった

「ユダヤ人大富豪の教え」という本には、

「頭の中で考えていることが実現し、

自分が思っているような人物になる」と書いてありました。

だとすると、自分は一体どうなってしまうんだろうか…。

自らの行く末に一抹の不安を覚えながら、

境内を奥へと進んでいきます。


このお寺の見所は、国宝となっている舎利殿。

シャリとは、仏様の遺骨のことです。

ちなみに、酢飯のシャリの語源は、

同じサンスクリット語由来であるものの、別語源だそうです。

このお寺には、源実朝が中国から個人輸入した舎利が

安置されているのです。

美しい茅葺屋根が印象的でした。


さらに足を延ばして、

円覚寺の最も奥に位置する黄梅院に入ります。

訪れる人も少ない小さな門をくぐると、

そこはまるで天上の世界のよう。

狭いながらもよく手入れされた植え込みが並び、

梅の古木はほのかに苔むしています。

周りを囲む林もあいまって、

黄梅院全体に侘び寂びの雰囲気が満ちています。

紅葉や梅の季節には、さらに美しいことでしょう。

しかし、冬の庭も枯れた美しさを湛えていて

とても魅力的でした。


さて、ここからは総門の方へ戻って行きます。

行きに見なかった方丈、仏殿を見学します。

仏殿の天井には大きな龍の絵が描かれていました。

かなりの迫力でしたが、

同時に、どことなく可愛らしさも感じました。

ここで時間切れ。

駆け足で通用門を出ます。

(たぶん続く)