☆三等星☆

~小ネタと妄想と切ない気持ち~


ごゆるりとしていってください。

初詣スペシャル(2)

2007年01月13日 01時09分53秒 | 時事ネタ
円応寺は、民家程度の小さなお寺ですが、

ある特徴を持っているのです。

それは、閻魔様などたくさんの冥界の王の像があること。

さっそく中を覗いてみましょう。

いました!

右も左も恐しい顔をした仏像。

聞くところによると、仏教の世界では、

人が死ぬと10人の冥界の王による面接があると考えているそうです。

死後49日は、1週間に1人ずつ7人。

それに、閻魔様と1周忌・3回忌担当の2人を加えた10人。


この説明がなかなか面白いのです。

人が死んですぐに出会う2人の王は、

ざっくりと生前の悪事を調べます。

そして、三途の川を渡るポイントを決めます。

三途の川を渡るポイントは3ヶ所あり、

1つは橋、1つは浅瀬、もう1つは河口です。

生前に善行を積んだ人は、ぬれずに橋を渡ります。

悪しき行いを重ねた人は河口を泳いで渡ります。

その他大勢は浅瀬をジャブジャブ渡るのです。

そして、渡ったところで、脱衣婆(だつえば)という鬼女に

衣服を剥がれます。

その衣服が木の枝に掛けられ、枝が垂れ下がるほど

悪い評価が与えられるのだそうです。

川で濡れたほど服が重くなりますよね。

つまり、濡れて渡ってくるほど、悪いやつだと判断されるのです。


もう1つトリビア。

死者の服を左前や裏表で着せるのは、

脱衣婆に服を取られないようにするためのまじないなんだそうです。


でも、脱衣婆の存在に疑問もでてきますよね。

そこで一句。

■脱衣婆は 見方を変えれば セクハラです■


ちなみに、江頭2:50の場合は、そもそも着ている服が少ない分、

水で濡れてもあまり重くならず、得をすると思います。

皆さん、三途の川に向かう際は、

できるだけ半裸で行きましょう。


三途の川を渡る際の濡れ具合で判断するという仕組みは

面白いですよね。

生前に悪いことをしても、あまり濡れずに川を渡れば勝ちです。

逆に良いことをしていても、川で転んで服が濡れたらアウトです。

再チャレンジの機会があるんですね。

ただ、少々疑問もあります。

死後、三途の川の河口を泳いで渡る亡者のことです。

服が濡れても、がんばって泳ぐ人たちです。

でも、俺みたいにカナヅチな場合は、

泳ぎきる前に溺れそうなんですが。

その上、俺が命がけで向かう先で待っているのは、

どうしようもないセクハラ婆さんです。

なんか、ものすごく浮かばれない気がしてきました。

冥界にもスイミングスクールを設置してもらいたいです。

その上で、「この講習を受けて溺れたら、授業料は全額返還!」

とかのサービスをしてほしいです。

不安が尽きません。


さて、本題に戻り、円応寺の紹介の続きです。

ここの見物は、やはり閻魔様。

名仏師運慶の作と言われているそうです。

そのわりにはハリボテ風の雰囲気だったんですが(汗)

閻魔様にもストーリーがあります。

天界、人界、地獄などのうち、

亡者がどこの世界に生まれ変わるかを決めるのが閻魔様です。

当然、悪者は地獄行きとなるのですが、

亡者を地獄に送ると、

閻魔様は溶けた銅を飲むという苦しみを

味わわなくてはならないそうなのです。

だから、閻魔様は、誰も地獄には送りたくないと思いつつ、

しかし、悪い人を見ると、正義感から見過ごすことができず、

厳しい判断をするんだそうです。

そんな閻魔様に一句。

■もうちょっと 楽な生き方 探そうよ■


さて、閻魔様の人生を心配しつつ、円応寺を後にします。

時刻も13時を回り、おなかが減ってしかたがありません。

次に目指すは、小町通の定食屋「将元」です。

高価な食材を使っているわけではありませんが、

手の込んだおいしい和食を味わえます。

備前焼の器も料理を引き立てます。

さすがは人気店、ピークを過ぎても客はいっぱい。

でも、寒空の下で並んだ甲斐がありました。

お出汁のしみた大根が、冷えた体を暖めてくれました。


こうして英気を養って、午後の部に出発です。

(たぶん続く)

初詣スペシャル(1)

2007年01月13日 01時07分32秒 | 時事ネタ
先日、鎌倉で初詣をしてきました。

1日で6箇所を巡るという強行軍。

その様子を報告したいと思います。


まずは自宅の裏手の山から、

ハイキングコースをたどって鎌倉を目指します。

暖冬のおかげで気持ちのよい山道。

1時間半ほどで鎌倉五山第一位の・建長寺(けんちょうじ)に到着。

ハイキングコースが建長寺の裏山につながっているのです。


建長寺の境内の最高部には小さな展望台があり、

木立の間から鎌倉を眼下に眺めることができます。

小さな階段を下りていくと、

建長寺の最も奥にある半僧坊に到着。

ここでは大量の「像」と出会えます。

それは、山の斜面を埋め尽くす大量のカラス天狗

くちばしに翼というその姿は、

猛々しいというよりはかわいらしい。

そんな隠れた名スポットを過ぎて降りていくと、

右にも左にもたくさんの石碑が並ぶ道に出ます。

その石碑、いつ立てられたかも書いてありません。

ただ「金○○圓を寄付した」とだけ書いてあるのです。

ははーん、わかったぞ。

「ボクってこんなに寄付して偉いでしょ♪」

っていうアピールだな (^-^;)

せっかく寄付したんだから精一杯神様にアピってんだろ。

わかるぜ、その気持ち!

ただし。

問題はその金額。

ばらつきがあるものの、どれも

10円から500円。

・・・

おもむろに一句。

■俺だって 石碑を立てて いいですか?■

(注:これらの石碑はたぶん金銭の価値が高かった戦前に作られたもの)


そんな妄想をしつつズンズン進んでいくと、開けた場所に。

さすがは1253年開山の名刹。

広い境内に大きな建物がいくつも並んでいます。

ここでは、仏殿の天井に描かれた龍の図や

方丈の庭など、いくつも見所があるのですが、

どれも、特にオチのないメジャースポット。

ここでは割愛します。

建長寺に別れを告げて、

近くの円応寺(えんのうじ)に向かいましょう。

(たぶん続く)