☆三等星☆

~小ネタと妄想と切ない気持ち~


ごゆるりとしていってください。

初詣スペシャル(3)

2007年01月16日 02時44分58秒 | 時事ネタ
さて、初詣のお話の続き。

今回は午後のことです。


将元で暖まった後は、

鎌倉五山第3位の寿福寺へ。

線路の脇にあるお寺です。

ところが、山門をくぐったとたん、別世界のような景色に。

山門とは三解脱門の略称が転じたもので、

悟りの世界に入る入口を意味するそうですが、

ここがまさにそう。

並ぶ檜と石畳が、参拝者を静かに聖域へと導いていました。

参道を進んでいくと、

不意に柔らかな光が差す仏殿に出ました。

このお寺が立つ地には、

元々源義朝(頼朝の父)の館があったそうなのですが、

とても武家の頭領が住んでいたとは思えない

穏やかな空気が流れる場所でした。

ちなみに、ここの墓地には、三代将軍源実朝・北条政子、

さらには陸奥宗光や高浜虚子などが眠っているそうです。

この時は気づかずに素通りしてしまいました。


さて、次の浄光妙寺を目指します。

住宅街をズンズン進んでいきます。

さすがは中高年に人気の鎌倉、

並んでいるのは大邸宅ばかりです。

その中でも一際目を引く豪邸の表札には、

山田さん(仮名)という名が。

「なんだよ、平凡じゃん♪」と、妙に勝った気になる小者。

車庫を見ると、

停まっているのはアル○ァロメオ。

「平凡な名前のくせに、高級外車とは生意気だ」

という謎のインネン(というか負け惜しみ)を呟く小者。

ところが、次の瞬間、門に監視カメラを発見。

なんとなくバレた気がして、小者は退散。


さて、目的地の浄光妙寺。

入ったものの社務所も閉まっていて、

印象に残っているのは、

中庭の木にエナガ(小鳥)の群れがいたことくらい。

早々と撤収です。


道すがら岩船地蔵に一礼して、

次の目的地である薬王寺に行きます。

このお寺は、大きな日蓮の像があることで有名だそうですが、

やはり自分としてはあまり印象に残らず。

そろそろ疲れてきたのかなぁ。


ここからは北鎌倉まで、亀ヶ谷坂切通しを通っていきます。

切通しというのは、山を削って通した道のことで、

山に囲まれた鎌倉には、何本もの切通しがあります。

この切通しは坂が急で、

亀が引き返したという逸話があるそうです。

季節が季節なら両側の木立が美しいことだろうと思います。

崖に彫られたお地蔵さんが、往時の面影を残していました。


北鎌倉に出ると、鎌倉五山第4位の浄智寺へ。

最盛期には広大な境内にいくつもの建物が並んでいたそうですが、

鎌倉の寺社の共通の運命として、

鎌倉幕府滅亡後は強い後ろ盾を失い衰退していったようです。

今では、美しい参道こそ残されているものの、

小規模なお寺となっていました。

しかし、境内のそこかしこには

ロウバイが名前の通り蝋細工のような半透明な花をつけ、

甘い香りを漂わせていました。

これだけは1000年近くの時を経ても変わらないのでしょう。