サナリ日記

貧乏でもがんばっている編集プロダクションの日常

怖い話 4

2010-07-30 12:15:43 | Weblog
今日は怖い話最終回。
とはいっても、ねーさんは怖がりだったので、
怖い話を聞いた記憶はありません。

新人とはそんな話しないし。
というか日常会話もないので、
彼がどこに住んでいて、下の名前が何なのかも知りません。

こんなんでいいのだろうか。
あ、でも険悪な感じではなく、
空気みたいな存在です。


ということで、ラストは会社での出来事。
これは今の場所じゃなくて、
引っ越しする前の新宿にいたころのこと。

私やねーさん、社長はやらないのですが、
デザイナーは徹夜することがありました。


古いビルということもあるのですが、
新宿3丁目から徒歩20分にしてはひっそりとしているところで、
都会なのに田舎という感じ。
夜は人通りも少なく、

「本当にここは新宿か?」

と疑うくらいの場所でした。


そのころは7階建ての7階のに会社があり、
6階と4階は空室、5階は普通の会社、
3階に危なそうな会社が入っていて、
1階と2階は介護関係の会社でした。


夜になると弊社以外は電気が消えるという、
不景気を絵にかいたようなビル。


そこでデザイナーが仕事をしていると、
決まって夜中2時から3時ぐらいのあいだに、
エレベーターが7階まで上がりドアが開く。
音は聞こえるが人が降りた気配はない。

あるとき勇気を出してエレベーターを見に行ったが、
開いても誰も乗っていない。

そりゃそうだろう、そんな夜中に弊社に用事ってあり得ない。



それも1回だけじゃなく何度も。
あまりにも怖いので鍵をかけて仕事していたといいます。


これはデザイナーがひとりでいる時だけでなく、
2~3人で徹夜していても同じことが起こっていたそうです。


姿の見えない“彼、彼女”はどこへ行っているのでしょうか?


ちなみに私が休日出勤したときも、
エレベーターは7階で止まっていることが多く、

「誰かいるのか?」

と7階に上がっても鍵は閉まっている。
よく、誰かがビルにいるように見せかけるために、
適当な階にエレベーターを止めておく、ということもありますが、
エレベーターにはそんなシステムはなく、
また住人もいないのでそんなことする必要もなし。


おまけにビル自体は何度も泥棒に入られているので、
そんな小細工は通用していないことがわかります。


現在もまだそのビルは健在なのですが、
7階は空き室になっております。

夜中はそこで“誰か”が宴会しているのでしょうか。