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対人恐怖症

2006年08月05日 00時16分21秒 | 鍼灸
 最近、治療している患者さんの一人が、この対人恐怖症で悩んでいます。
はじめ、治療に来た時は、「人前で字を書くと、手が震えて、かけない。肩が凝っているからかしら?」と来たのですが、
話を聞いていくと、色々な場面で、社会不安障害が見られました。

 「対人恐怖症」とは、人前に出れば、誰でも多かれ少なかれ不安や恐れを抱くものですが、でもそれによって、仕事に行くのが苦痛だったり、体の緊張や震えで日常生活もままならない人には、「対人恐怖症」の可能性があります。
現代人の10人に1、2人はかかるといわれている疾患なのです。
 
 対人恐怖(他人の存在を過剰に意識し緊張感や苦痛を感じる)
 電話恐怖(他の人に聞かれているのでは??対応ができているか不安 感じて、対応ができない)
 書痙(窓口で申込書に記入するなど、人前で字を書くと震え、書く事が難しくなる)
 腹鳴恐怖(会議中や講演会などで、おなかが鳴るのではと心配でたまらないタイプ。)
 発汗恐怖(人から話しかけられると、緊張してぐっしょりと汗をかいてしまう)

 その他にも色々なタイプがありますが、特に、20代~30代の女性に多い疾患でもあります。
ですが、この疾患は、病院で適切な治療(投薬がメインだと思います)を受けることで、比較的簡単に楽になる疾患です。なので思い悩まず、早めの受診を受けること!!(心療内科や精神科に専門医がいます)
私の患者さんも、こんな時にこうなると自分で話しているうちに、自分の物事のとらえ方を見直して、恐怖場面はどんな時に現れるか、その対処法が少しわかってきたようで、ものを書くときの震えは、軽減されたそうです。
改めて、問診の大切さを感じました。
特に英語だと、聞き取れない単語で諦めてしまう時がありますが、患者さんに嫌がられても、聞きなおそうと、最近は辞書を持ち込んで、問診をするようにしています。
 
  私自身は、人前にたつことをプレッシャーに感じるタイプではないので、
こういった疾患は、難しい治療でした。
なので、先日、精神科医のドクターにアドバイスをいただきました。

 ドクターは「この疾患は、今現在だけでなく、育った環境も関係していると考えられているので、気長に、1つずつ解決していけばいいのよ」との事。
薬を飲んだからといって、全て、OKになるわけではなくて、
1つずつクリアして、自信をつけることが1番の治療だという事でした。
それと、「やっぱり、自律神経失調の患者に多いので、鍼灸治療はとっても、
いいことだと思うわ」と言ってくださいました。

 患者さんの中で、原因不明で悩んでいたり、モヤモヤしてたり、
そんな疾患を、気長に治療できる、そんな治療師になりたいです。