脳内機長のフライトログ

「脳内機長のフライトログ」の記事置き場です。

二番目のコンプレックス

2010年03月09日 18時18分57秒 | Microsoft Flight Simulator
ど~もぉ。脳内機長です。
「最近ブログ内容が難しいよぉ~」と友人。確かに専門的ではあります。
まあ、「読み物」として気軽に楽しんで下さいよ。あくまで「脳内」ですから。
最近、このブログでよく出演(?)される「CP(コーパイロット)」さん。小さい
パイロット?(小パイロット?)。いえ、違います。彼は彼なりに努力しているんです。
「機長」と「副操縦士(CP)」本日はそんな話。

副○○。例えば「副社長」「副部長」「副会長」・・・・・。この「副」が付くと
「長(おさ)」に成れない人に聞こえます。良くて「一歩手前の人」なんてね。
いつかは「長」になるんだ!なんて根性物語で済む世の中ではありません。
「長」は責任ばかり取らされてますから。ねっ!ト○タ社長!

航空業界でもこの「長」で一喜一憂。そう、「機長」と「副操縦士」の関係。
どういう訳か、「機長」・「副機長」って聞きませんし、「操縦士」・「副操縦士」
とも呼ばれません。機内では、「機長」・「副操縦士」=(「コーパイ」とも)。

一般的に「旅客機の操縦するのが機長」「機長の補佐(サブ)が副操縦士」という
図式が出来上がっています。脳内機長も最初はそう思っていました。ですが、ここで
質問。「じゃあ、機長ってどうすればなれるの。」副操縦士=機長補佐では
いつまでたっても、操縦技術なぞ向上しませんぞ。補佐(サブ)ばっかりでは・・・・・。


ここは脳内機長。じっくり調査いたしましたよ。すると意外な答えが・・・・・。
じつは「機長」「副操縦士」の違いは、「責任配分」の違いなんです。
「PF」「PNF」って言葉があります。これは操縦業務を指す言葉で、
「PF」は、「パイロット・フライング」(操縦士・操縦担当者)、「PNF」は
「パイロット・ノット・フライング」(操縦士・操縦以外の業務担当者)です。
つまり「PF」が操縦桿を握り、「PNF」がスイッチやレバーの操作を担当
します。両者は「操縦士」に違いはありません。


コクピットに操縦士が2人。緊急時、指示の主導権は「機長」にあります。
機長に何かあった(突然の病気など)場合、次に「副操縦士」に責任が行きます。
あくまで「操縦」の責任ですが・・・・・。
(「CAさんに酔っぱらいが からんできたぁ~。機長・・・・・。」これはキャビン
責任者「チーフ・パーサー」へどうぞ。)

つまり「副操縦士」も操縦します。当然離着陸も担当します。2人で操縦する旅客機。
「俺が操縦する。」「いや、私が。」では済みません。まず、PFが主導権。
操縦業務を交代する時、「ユー・ハブ(コントロール)」「アイ・ハブ・(コントロール)」
の合い言葉で確認します。これは「あなたに操縦権を渡しますよ。」「私が操縦権を受け
取りましたよ。」となります。でないと、PFはトイレにさえ行けませんから。

旅客機の操縦に必要な資格は下記の通り。
① 自家用操縦士技能証明
② 事業用操縦士技能証明
③ 計器飛行証明
④ 航空無線通信士
⑤ 第一種航空身体検査証明書
⑥ 機種限定免許

他に航空英語検定証明書や路線資格など。ちなみに上記の免許は、習得した国の航空会社
(定期航空運送事業)でしか認められず、日本の免許はアメリカの航空会社では通用しません。

副操縦士は、定期運用操縦士技能証明書(ATR)が無いだけで(持っている方もいらっしゃい
ますが、航空会社の「認定試験(機長昇格試験)」に合格しなければなりません。)
操縦技術的には遜色ありません。しいて言うならば「経験」でしょう。

エアライン・パイロットは、「資格」「免許」との格闘だそうであります。その訳は、
「定期的な免許資格の更新」にあります。例えば視力が著しく低下した場合など第一種航空身体
検査証明書審査に合格しない場合、旅客機のパイロットから地上勤務に転勤となります。
資格が多い・定期的な更新・資格失効など、脳内機長の仕事も似た事が多い。なかまぁ~。


「副」が付く役職。それはいずれ来る「長」の責任を負う前段階。決して「サブ(控え)」では
ありません。そう思う脳内機長は「几帳面~!!。」 ←ここ笑うとこ (T_T) 一気に冷えた。
「さぶーっ。(寒)」←ここも(笑) お後がよろしいようで・・・・・。 (^_^)


フライト・インフォメーション:明日は仕事の為(本業の!)更新はありません。次の予定は明後日になります。