脳内機長のフライトログ

「脳内機長のフライトログ」の記事置き場です。

光の意味するもの

2010年03月05日 22時27分39秒 | Microsoft Flight Simulator
ど~も~。脳内機長でぇーす。
本日夜遅くまでお仕事。愛車で会社へ帰宅の途に。当然あたりは「真っ暗」。
「ありゃー暗くなっちった」で、ライトオン!。なにげにライトを付けますが、これ自分で進む道を
照らすと同時に、周りに「脳内機長、通りまぁーす。」と自分の存在を教えるのに役立っています。
「そういえば、ウインカーやブレーキ灯もそうなんだよなぁー。」

本日は、旅客機の「灯火」について。

旅客機にも「ライト」はあります。まず、タキシング・ライト。これは首輪のアーム部分に取り付けて
あります。舵を切るとその方向を照らします。「ちょっと、通りますよ。」と誘導路などを通行する際
自機を周りに知らせる役目も兼ねます。これが点いた時は、「グラウンド・コントロールからタキシング
許可をもらいました。」の意味もあります。


主翼に付いているライトは、「離着陸灯」です。離着陸の際、滑走路を照らすだけでなく、 10,000
フィート以下の飛行時は点灯させます。当然これも自機を周りに知らせる役目も兼ねます。飛行中は
ランディング・ギアは収納されています。ですのでタキシング・ライトは収納庫の中。飛行中は、離着陸灯
が主役です。


解りにくいと思いますが、下のスクリーンショットをご覧下さい。主翼端に、進行方向右が「緑」左が「赤」の
灯火があります。これを「ナビゲーション・ライト」と言います。これは、周りの航空機に自機の飛行方向を
知らせる重要な役目をしています。
夜間飛行中に、前方にこの赤いランプが見えれば飛行機は右から左へ飛行してると分ります。この場合相手に
優先権があるので、必要に合わせて回避行動を取ります。通常は、相手の後ろを通過する様にコースを変えます。
夜間に緑色のランプが前方に見えれば、左から右の方向に飛行していると分ります。 この場合は、自機に
優先権があります。基本的には相手が相手が避けるべきですが、相手が周りを見ている保障はありません。
ですから、相手の行動を見ながら回避します。
もし最悪両方が見えてしまったら。正面衝突の可能性大です。お互い右旋回で回避します。
なぜ?右旋回かと言いますと、機長席が左側ですので、両機が左側に回避したとしますと、機長席から見にくい
右側ですれ違うことになってしまうからです。

この回避行動は、「船舶」と同じです。実は、航空法は船舶由来の決まり事が多い。搭乗口は進行方向左や、
羅針盤とND-NAV ディスプレイは同じ。搭乗機を「シップ」と呼んだり乗務員を「クルー」と呼んだり・・・・・。


おっと、脱線してしまいました。(いつもの事ですが)下のスクリーンショットは、おしりのナビゲーション・ライト
です。写せませんでしたが、機体上下と翼端にストロボ・ライトが付いています。機体上下に付いているストロボが
「ビーコン・ライト」、翼端のストロボは「アンチ・コリジョン・ライト」と言います。これらはいわゆる「衝突
防止灯」です。「ビーコン・ライト」は単純に衝突防止だけでなく、「エンジン始動」をグランド・スタッフに
知らせる重要な役目を持っています。

他に「ロゴ灯」(大型機に取りつけられており水平尾翼の左右上面から垂直尾翼を照らし、所属航空会社を識別
しやすくする)や、翼面の一部を照らす灯火、翼上の緊急脱出口を照らす灯火、各種扉の灯火もあります。


これらは、「 ICAO 」という航空機に関する国際機関で決められていて、それに基づいて航空法が作られています。
本日は、「旅客機の灯火について」ですが、同じように施設(空港・飛行場や高層建築物など)にも航空灯火の
規定があります。それはまた後日。