あなた
一人静がひっそりと、肩を寄せ合い咲いています。あなたの好きな花でした。
茶花にも使いました。
また逢えるから「さよなら…」って言えたけど、こんなかたちでの”さよなら”はいやです。
しづやしづ しづのをだまき くり返し 昔を今に なすよしもがな
(倭文(しず)の布を織る麻糸をまるく巻いた苧(お)だまきから糸が繰り出されるように、たえず繰り返しつつ、
どうか昔を今にする方があったなら)
吉野山 峰の白雪 ふみわけて 入りにし人の 跡ぞ恋しき
(吉野山の峰の白雪を踏み分けて姿を隠していったあの人(義経)のあとが恋しい)。
静御前が謡い舞って、そうして色々と…
此れも哀しい話ではあります。
花言葉 ”静謐” 如何にもって感じで、花を見ていると静御前の舞姿が浮かび上がって
くるように思います。
あなたもよく知っている人、「サヨナラ…」しました。今夜お参りにいってきます。
今夜とは別に、明日はナオと一緒に行きます。
あなた、見えてる?
ナオも驚いてたよ…本当に淋しくなって…しまうけど人の力は及ばず、
どうしようもない、虚しさだけが何時までも尾をひき、哀しいな。