頑固爺の言いたい放題

森羅万象なんでもござれ、面白い話題を拾ってレポートします。

国で違うビールの飲み方

2017-09-11 14:49:33 | メモ帳

私が見るTV番組はニュースとスポーツ実況以外あまり多くないが、その一つにNHKBSの「クール・ジャパン」がある。日本人ホストが日本在住の外国人とともに「かっこいい日本」をテーマごとに論じる。

9月11日のテーマはビールだった。ビアガーデン、地ビール、多彩な種類、泡の量とか温度などの飲み方、お酌の習慣などが論じられた。

●私が長く在住した米国では、ボトルから直接ラッパ飲みするのをよく見かけた。私はそれを米国だけの習慣かと思っていたが、英国でも(多分その他の国々でも)ラッパ飲みが当たり前らしい。それは知らなかった!

ラッパ飲みにはわけがある。それは外国には日本で言うところの中ビンしかないこと。日本ではラッパ飲みは行儀が悪いとされるが、欧米では構わないらしい。むしろ、ラッパ飲みの方が美味しいという意見もある(「クール・ジャパン」に出演した外国人の説)。

日本では、同席する人にビールを注いでやる習慣があるから、小ビン・中ビンではすぐ空になって具合が悪い。一方、大ビンをラッパ飲みするのは重くて難しいし、行儀の点で論外である。

15年ほど前、米国にも大ビンが出現した。その先鞭をつけたのは日本のメーカーである。日本人が大ビンを好むことから日本のメーカーが主に日本食レストランと日系スーパー向けに供給したのである。その人気ぶりにあやかろうと、バドワイザーも大ビンを発売したが、ラッパ飲みができないということで、アメリカ人には人気がでなかった。今はどうなったことやら…。

番組ではこのビンのサイズには触れなかった。残念である。

●「クール・ジャパン」に出演した英国人の説によれば、「英国では冬にはビールを温めて飲むこともある」という。それは知らなかった! ともあれ、日本では冷やしすぎるというのが全員一致の意見。

●もう一つ出演者全員一致の意見として、日本ではグラスまたはジョッキに注ぐときの泡の量が外国よりも多いという。日本では7対3か8対2ぐらいが標準だろう。外国では泡が少なければ少ない方がいいらしい。しかし、泡は風味を閉じ込める役割を果たしている。ホスト側(日本人)を含め、誰も泡の存在価値に言及しなかったのは残念である。

ところで、「クール・ジャパン」はテーマが種切れになったようで、最近あ“かっこいいジャパン”の紹介ではなく、文化・習慣の違いを論じるようになった。それならそれでもいいが、タイトルの「クール・ジャパン」は変えるべきではないのか。


「官僚」の真実 書評その2 形骸化した審議会

2017-09-11 09:38:52 | メモ帳

政府提出法案は、国民各層の利益を代表する事業者・生活者団体委員と、実務・学識経験者などから選ばれた委員による審議会(税制調査会、法制審議会など)が議論して、その答申が結論の土台になる。その後、法案は与党の事前審査、内閣法制局審査、閣議決定を経て、議会に提出の運びとなるが、法案は審議会の段階でほぼ成立が決まったも同然である。

とは、「官僚の真実」の中で高橋洋一氏が述べていることであり、「あぁそうなのか」でお終いだが、問題はその次だ。

●審議会のメンバーを選ぶのは官僚である。官僚が望む意見を述べてくれる人が委員に選ばれる。ただし、活発な議論が交わされたという印象を与えるため、役所の考えに反対する意見を述べるであろう人も意図的に加えられる。

●審議の内容や方向性について、委員に事前に説明する。事務局が作る台本に沿って会議が運ばれ、発言の順番も決まっている。

●面倒な委員がいれば、出席者の数を増やして、一人当たりの発言時間を減らす。人数が多いと結論はまとまりにくく、その場合は座長一任ということになるが、それは役所の意向通りの結論になることを意味する。

すなわち、審議会は形骸化しており、結論は会議前から決まっているのだ。著者の高橋氏は財務官僚時代に、審議会の台本作りをやったこともあるというから、嘘を書いているとは思えない。

薄々は感づいていたが、やはりそうなのかと白けるばかりである。