sachiclinic's blog

すこやかな毎日を迎える日のために

粉々の「豚汁券」と、走り続ける子供たち

2016-11-22 10:49:43 | 日記

HIRO です。
平成28年11月13日(日)
広島県竹原市大久野島に行ってきました。
ラビットクロカンという大会に参加。
大久野島はここ数年で爆発的に外国人観光客が増え、
YouTubeへのアップなどから
ウサギ島として国内外で有名になりました。
一昨年から毎年
クリニックの仲間たちが一緒に
ラビットクロカンにエントリーして走ったり歩いたりしています。
今年のメンバーは、、、
・さち先生
・Kファミリー
 パパ、ママ、Yくん(小1男子)、Sちゃん(2歳)
・Uファミリー
 パパ、ママ、Mくん(小2男子)
・DママとNちゃん(小6女子)
・Kさん
・私
12名。
大会には色々な種目があります。
島一周3.15キロを走るのは、小6のNちゃん。
1キロを走る、小2のMくん。
さち先生と私は、島二周6.5キロを走ります。
そして
来年1月に第三子を出産予定のKママや
今回が初めての参加のKさんたちは、
島一周3.15キロのウォーキング。
(Kさんは、走ってみたくなったとのこと、次の大会で5キロを目指そうかな、と。スゴい)
お天気もよく温かく、
海岸に打ち寄せる波が
心地よい風を運んできてくれて、とても美しい日。
この大会は
豚汁券や入浴券、ランチ券、帰りの乗船券など
参加受付でチケットをくれます。
そのうちの豚汁券は、
ゴール後にすぐ豚汁の配給があるので
私は、走り終わったら直ぐに食べたいから、
ランニングパンツのポケットに入れておくのですが、
そう更衣室で着替えながら話していたところ
小6のNちゃん、
「私、ポケット無いなあ」
Nちゃんのママ、Dママ
「じゃあ、靴の中に入れて走れば?」
と提案、
面白いアイデアだなあと思いながら
やりとりを聞いていましたら
「わかった、そうする」
とN ちゃん。
Nちゃんはこれまで何回か大会で走ってはいるものの、平地ばかり。
今回が初めてのクロカンで、
険しい坂道を走って登って、走って下るのは初体験。
島一周の3.15キロはなかなか苦しいコース。
走って帰ってきたNちゃんはゴールしたとき、怪我をしていました。
山道が下りに差し掛かったとき、ついついスピードが出て
こけてしまった。
手のひらと、膝小僧を擦りむいていました。
血が滲んでいました。
「いたい、、、」
水道で傷を洗います。
そこへ、6.3キロを走り終えた、さち先生が通りかかりました。
「大丈夫よ、よく水で流してね」
皮膚科医が言うんだから絶対に大丈夫よ、
そうそう、たいした傷じゃないよ、Nちゃん。
よくがんばった、豚汁、食べようよ。
さ、豚汁券、出して。
「あ、」
更衣室に戻らなくても
ゴール後すぐに豚汁を食べられるようにと
スタート前に大事に靴の中にしまわれた「豚汁券」
Nちゃんが取り出そうと靴を脱ぐと、、、
なんと
Nちゃんの靴の中で、
「豚汁券」もNちゃんと一緒に頑張って走っていて
かろうじて「豚」の字の「月」の下の部分が判別出来るか出来ないか、くらいまでバラバラの粉々になっていました。
「どうしよう、、、(涙)」
ワハハ。
大丈夫、大丈夫、
それ全部ほら、ここに出して出して。
Nちゃんが、靴を逆さまにしてブンブン振ると
私の両手いっぱいに、ヒラヒラキラキラと
頑張った粉々の「豚汁券」が落ちてきました。
さ、行こ。
大きなお鍋の前に一緒に並びます。
豚汁係のお兄さんに
私は両手いっぱいの「Nちゃんの豚汁券」を見せました。
お兄さんも、ワハハって笑って
「頑張ったね」
「熱いから気をつけてね」って
豚汁をついでくれました。
よーいどん、とスタートしてからゴールまで、
Nちゃんがどんな気持ちで走ったのか、
たぶん、あの「豚汁券」が一番よく知ってるんだろうな。
さて、いよいよ一番最後の種目、ウォーキングのスタート時間が迫ってきました。
実は私、この日に向けて
小2のMくんと大事な約束をしています。
「ウォーキングを走る」。
この大会は、アットホームなユルい大会なので
6.3キロを走った私もみんなと一緒にウォーキングに参加できちゃいます。
パパとママはウォーキングだけど
僕は走るんだ、とMくんは自分から言い、
去年、私と一緒に坂道の山道3.15キロを走りました。
だから、
今年も一緒に走ろうね、と
数日前から約束をしていました。
さあ、スタートには大勢の人が並んでいます。
Mくんと私も一緒に立ちます。
Kファミリーのパパとママ、小1のYくんと2歳のSちゃんも並んでいるのが見えます。
小1のYくんにも「一緒に走る?」と声をかけました。
うーん、とYくんが考えていたら
スタートの合図で皆が動き始めました。
Mくんはスゴいスピードで飛び出しました。
私は、Mくんを慌てて追いかけます。
キャベツを持ったYくんが
私たち二人を追いかけてきていたのが見えました。
でも少したってふりかえると
Yくんの姿は見えなかった。
ママのお腹には赤ちゃんがいるから
ゆっくり家族で一緒に、
ウサギさんにキャベツやニンジンをあげながら歩くんだろうな。
あとで、ママに聞くと、
キャベツをママとパパに渡して
「オレ、やっぱり走る」と、Yくんは
家族から離れ、ひとり走り出したそうです。
この大会は、クロカンですから
苦しい登り坂と、急な下り坂があります。
そして、山の中に入ると、車1台が通れるくらいの幅の一本道が続きます。
道はくねくねと曲がった道です。
途中の道には係の人が立っていてくれますが
自分の前と後ろに
誰も人が見えない時もあります。
そんなときは、山の中に
ひとりぼっちになったみたいで、昼間でも
ちょっと寂しくて怖くなるときがあります。
私とMくんは、二人で先頭を走っていきました。
でも、Yくんは、たった一人で、途中から走りはじめたんだと思います。
Mくんは
去年は途中で息が苦しくなって何回か休憩しました。
でも今年は、止まりそうにはなったけど結局、
一度も止まることはありませんでした。
3.15キロ、去年より5分速いタイムでゴール。
同じ距離を、一年で5分も縮めるなんて
たいそうスゴいことです。
オリンピック選手でも、なかなかできません。
Mくんと私がゴールしてすぐ、2分後のことでした。
ふと見れば、Yくんが
タッタッタッタ、タッタッタッタと
走ってきてゴールしたではありませんか。
「オレ、途中でやっぱり走り出したんよ」
「オレ、やっぱり追いかけることにしたんよ」
人はなぜ走るんだろう。
この記事を書きながら、
何気なく「人はなぜ走る」って
Googleで検索してみたら
知らなかった
乃木坂46の「人はなぜ走るのか?」って歌があるんですね。
・・・・歌詞抜粋・・・・・
そうだ
鳥のように空は飛べないけれど
大地を蹴ったら
昨日までの僕より
遠く行ける
・・・・・・・・・
ちなみに
Mくんのママ、Uさんが
「どうしてNちゃんは走るの?」と
問うたところ
Nちゃん
「景品が貰えるからです」
とのこと。

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