sachiclinic's blog

すこやかな毎日を迎える日のために

サロンド・アトのご報告 1月23日

2021-01-24 10:53:12 | サロンド・アト
今回は、さち先生のステロイド依存についての説明から始まりました。
続いて患者さんの体験談

Nさん:
小3よりステロイド外用
ステロイドの副作用のことは、全く言われていなかった
悪化すると塗る、をくり返した
メンタル的に落ち込むことが何度かあり、ステロイドを塗るのが嫌になった
2016年春よりステロイド外用を中止
沖縄で断食治療
ガーゼ一枚療法=痂疲の代わりとしてガーゼ1枚をあてる
入浴中止・保湿中止で改善。皮膚の自然治癒力に感動した
1年後に再発し、リバウンドが辛かった
保湿剤はつけたいが、抗生剤の内服はしたくなかった
プロポリス(炎症を抑える作用がある)を塗って悪化
 ⇒また外用を中止し、少しずつ改善
糖質をできるだけ控え、動物性たんぱく質を多く摂るようにしている

Tさん:
10年間ステロイドを外用
10年前、たまたま行った皮膚科がステロイドを使わない皮膚科だったので
 ステロイドを中止
症状が悪化し、浸出液が出た⇒痂疲になり⇒かゆみがなくなった
2∼3年後に改善
広島に転居し、さち皮膚科クリニックを受診
徒歩30分~1時間などの運動や食事に気をつけている
メンタルが大きく影響する
仕事から帰るとかゆくなる
仕事が休みの日はかゆみが少ない

Mさん:
他院にて、足の爪にステロイド外用を1年
5年前、身体にかゆみが出てきたのでさち皮膚科クリニックを受診
手荒れがあり、炊事を中止。手を濡らさないようにした
⇒3ヶ月で改善
化粧水なしで、冬になると痂疲がパリパリに乾燥
痒みが強くなり、通院再開
食器洗剤とシャンプーを中止

Yさん:
2週間前にさち皮膚科クリニックを受診
福山の皮膚科や医療センターなどで治療していたが改善せず、
 さち皮膚科クリニックを紹介された

Q:シャンプーを中止したが、頭のかゆみが気になる
A:首や顔にかゆみがある時は、濡らさないように頭のみ湯洗いするのがよい
 乾燥が気になれば、頻度を減らし、週1回などに調整するとよい
 湯よりは水がおすすめ
 入浴なしは慣れてくる
 入らないとかゆみがこないので楽
 臭いは特に気にならない

Q:運動の後にかゆくなる
A:血流を良くして、代謝を上げることが大切
 外に出ることで気分転換することも良い
 30分は超える運動を目指す
 走るのが難しければ歩く
 心拍数を120まで上げるようにする
 自分で出来る範囲の運動を習慣づけるようにする

Rさん:
3年前広島に介護のため帰ってからかゆみが出てきた
3年間ステロイド外用
皮膚が薄くなったように思った
半年前に知人より紹介され、さち皮膚科クリニックを受診
半年間入浴を中止して、痒みが少なく楽になった
布団に入るとかいている

A:薄着で着こまずに寝る
 寒ければ、上に着るようにする

Sさん:
小児期よりアトピー性皮膚炎
高校から関節の症状は改善したが、湿疹ができるようになった
今までは強いステロイドを塗っていたが、さち皮膚科に来てランクダウンして
 悪化部位のみに塗るようにしている
ステロイドを弱くして、体は困らないが頭のかゆみが強い
シャンプーはなし

A:首から上は治りにくいように思う
 髪を切るとかゆみが減るとさち先生に言われた

Kさん:
小児期よりアトピー性皮膚炎
小3で改善したが、成人して再発。ステロイドを再開
30才くらいからコントロールできなくなり、ステロイドと保湿を中止
うつ病になり寝込んだ
阪南中央病院をすすめられて入院

Tさん:
メイクを止めて人目が気になるようになり、カラーコンタクトをしている
⇒人にはあまりわからない程度だが、自分では気分が上がるので外出しやすくなる
子どもや職場の人にできるだけ正直に話すと楽になる

Iさん:
1年間休職中
昨年1か月間阪南中央病院に入院して改善
豊富温泉にも行った
再入院をすすめられたが、何とか環境を変えずに頑張っていきたい
自分が自由に過ごせた日はかゆみが少ない
休みの間は自分を高める時間と思い、自由に過ごすのが良いと思う
ゲレンデに一人で行くのも気楽で良いかもと思う

A: 浸出液が多いときは、水分制限をすると効果的
鍋・カレー・ラーメンは水分が多いので気をつける
栄養バランスよく食べること
開き直りが大切
ストレスがないほうに進んでいくのがよい
Mさん:
40才のとき、バイクで背中の蒸れでかゆみがあり
⇒ステロイドを塗る⇒やめるをくり返した
60才で下肢乾燥。銭湯でシャンプー・ボディーソープ・ナイロンタオルでこする
 などして悪化
他院で3年間、Drの指示に合わせて薬を細かく塗っていた
色素沈着が気になり、5か月前にさち皮膚科クリニックを受診
半年がたち、かいても傷にならなくなった
藤澤重樹先生や佐藤健二先生の本を読み勉強になった
妻と二人暮らしなので、一人になったときに背中などの手の届かないところに
 薬を塗る心配がなくなった
以前は朝1時間かけて薬を塗っていた
汗が出なくなった
サロンド・アトで経過を話せたり、情報交換できることがよかった
あまり先のことを考えないようにする
またわからないことは、その時に質問する予定

痛風で1日2Lの水分を摂るように言われている
65歳過ぎると他の病気との兼ね合いもある
飲酒はやめられないが、ほどほどにしている
何もしないことで楽になった
悩み・ストレスがなくかゆみが少ない
ステロイドを塗っているときは、皮膚がひりひりして薄くなっていた
すぐ亀裂ができていた

A:30分間歩き続けると汗が出るようになる
 運動に慣れていないと汗が出にくいので、汗が出るようになるまで
20~30分は歩くことを継続していく(人によっては1時間くらいかも)
コメント (2)
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atopic主催 「アトピー性皮膚炎オンライン講演会 in zoom」に参加しました

2021-01-17 17:17:40 | アトピー性皮膚炎

atopic主催の初zoom講演会ということで、参加しました。
200名以上の参加者で、内容の濃い講演会でした。
メモしたことを簡単にシェアします。

☆阪南中央病院の佐藤健二先生
多くの患者さんが、ステロイド依存によるホルモン産生不全症と保湿依存症になっている。
その結果、びらん・浸出液・亀裂・痂疲・発赤の症状が出ている。
改善するためには、
1. ステロイド離脱
2. 保湿剤離脱
3. 水分制限(1日1200ml・夜間無し)
4. 食事制限なし(高たんぱく質)
5. 理学療法(散歩から速歩へ。心臓と肺を強くする)
6. 規則正しい生活(朝起きて、仕事や学校をして、夜寝る)
7. 周りの人は「掻くな」と言わない。本人は、爪切り励行
8. 精神的なストレスを減らす
9. 必要であれば、止痒剤・睡眠薬内服

☆藤澤皮膚科の藤澤重樹先生

アトピー性皮膚炎を克服の極意
1. 脱保湿
2. 入浴を減らす・石鹸を使う場合は、牛乳石鹼青箱
3. ステロイドを外用しない
4. 1日10分は日光に当たる
5. 運動(精神衛生と代謝が改善)
6. 高たんぱくを摂る
7. 水分制限
8. 主体的に自己判断で治癒力を発揮する
9. 皮膚を乾燥状態にすることで、皮膚のステロイド産生が高まる
10. 保湿をしていると、ステロイドを外用している状態とステロイドを使用しない状態はあまり変わらない。
    ステロイド外用中止+脱保湿をすることで、改善率が2倍になる。

☆上尾二ツ宮クリニックの水口聡子先生
脱保湿は、脱ステが成功する絶対必要条件
ステロイド治療中に着用していた下着を、脱ステ治療中も着続けると影響があるので新しい下着にすること。
家族の他の誰かがステロイド外用をしていると、脱ステ治療している患者さんは影響を受ける。

多くの患者さんが、自分がステロイド依存だと気がつかない理由
1. アトピー性皮膚炎もステロイド依存も皮膚で起きるから
2. ステロイドを使わなくてよい期間が、年単位などの長期にわたることもあるから
3. 皮膚科学会が、ステロイド依存を認めようとしないから
4. 多くの皮膚科医が、脱ステ治療を学んでいないから
5. ステロイド依存に気がつかないふりをする皮膚科医がいるから
6. 製薬会社との関係があるから

ステロイド依存に気づくために
1. ステロイドの効果減弱に早く気付く
2. ステロイドが効いているうちに、脱ステに踏み切る勇気を持つ
3. 皮膚科を受診する回数が増えている
4. ステロイドのランクが上がっている
5. 病変部位が広がっている
6. 洗濯物が、黒っぽくなる
7. 脱ステして改善した人の話を聴く

阪南中央病院の患者さんの体験談から、改善した理由
1. 水分制限
2. 脱保湿
3. 運動
4. 規則正しい生活
5. 開きなおる心
(人目を気にしない・今やりたいことをやる・かゆい時の対処法を実践)
6. 積極的に外に出る(家の中にいる時間を短くする)

正しい情報を知り、やるべきことを淡々とやる。
時間はかかるが、必ず改善するという心構えも大切ですね。
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サロンド・アトのご報告 1月9日

2021-01-09 19:44:34 | サロンド・アト
あけましておめでとうございます。今年最初のサロンド・アトのご報告です。
雪がチラチラ降り、寒い一日でしたが、4名の方が参加してくださいました。

Yさん:
20年くらい前に脱ステしたことがあるが、耐えられなくてまた使い始めた。
昨年、コロナでマスクをするようになり、顔が悪化
皮膚科で免疫抑制剤を内服
8月に脱ステを始めて悪化
9月に知人の紹介でさち皮膚科を受診
休職してほっとした
10月~12月 阪南中央病院に入院
1か月で改善したが、退院前に悪化
入院を伸ばしてもらい、改善して退院
退院後、少し悪化
来週から仕事に復帰予定のため焦りがある
寒さがダメで、ここ1週間で悪化してきた
家族に合わせて暖房の中にいると乾燥
布団をかぶってしまうので、蒸れる

Q:寒さ対策は?
  気持ちの持っていきかたが難しい

A:寒いほうがかゆみがなくて良い
 薄着で過ごす
 運動をして、体温を高く保つ
 治る過程は、良くなったり悪くなったりをくり返す
 悪化することを知っておくと、悪化した時の落ち込みが少なくて済む
 職場の人たちに話した方が楽
 皮膚のことを考えない時間が多いほうが、早く良くなる
 開き直りが大切

Mさん:
 子どもと離れて実家に一人でいる
 環境が変わり、ストレスが減った
 2月から仕事に復帰予定
 2∼3時間毎日歩いたり走ったりして、最近体力がついてきた
 睡眠薬をやめて最初は眠れなかったが、眠れなくてもいいやと思うようにしたら
  眠れるようになった
 寝ていないと思っていても、意外と寝ている

A:阪南中央病院に入院中は、かなりの運動量があった
  食事以外は、ほとんど外で歩いたり、走ったりしました。
  運動していると寒さが和らぐ
  血流が良くなると、足が冷えない
  かかと落とし運動をすると、骨密度が上がる
  脱ステ中は筋力が落ち、体力も弱っているので
   意識して体を動かすようにするのが大切
  手荒れのある人は、肩こりがある人が多いので 
   肩こりを治すと手荒れも治りやすい

Tさん:
 顔にはステロイドをほとんど塗らなかったのに、症状が続いている
 12月から脱保湿し、がびがびになった
 頭はステロイドを塗っていたので、かゆみが強い
 自宅にいると、かいている時間が長い
 かさぶたが気になり、くしで落としてしまう

A: 阪南中央病院で佐藤先生に言われたこと
  無意識にかく癖がついているので、かくことを意識するようにすると
   止められるようになる
  寝るときは、かゆい場所を心臓より高くする
  水分量を確認して、摂取量を減らす
  18時以降は、水分を摂らない
  かいていると気がついた時は、違う部屋に行き気分転換する

Yさん:悪い夢を見た

A: 起きているときに、皮膚が悪化することや嫌なことが起きることばかり
   考えていると夢に出てくる
  皮膚の状態は自分ではコントロールできないが、
   何を考えるかはコントロールできる
  皮膚のことを考える時間を極力減らし、
   楽しいことや治ってからやりたいことなどを考える時間を増やす

Rさん:阪南中央病院を退院後、休職中でのんびり過ごして調子が良い
    意識を継続するために、サロンド・アトに参加している

Q:甘いものはあまり取らないほうが良い?

A: 阪南中央病院に入院中は、食事はあまり気にせず好きなものを食べて良い
  糖質制限はしない
  食べてはいけないとか、食べたらかゆくなると気にしながら食べると良くない
  食べるものを悪者にしないこと
  食べものと戦わないこと
  食べる時の気持ちが大切

寒さとコロナと共に過ごす今年の冬
しっかり体を動かして、楽しいことに思いを向けて元気に過ごしましょう!

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