6/10朝日新聞の夕刊 『オヤジ、憧れのリング』の記事を読んで、熱いものがこみ上げてきました。
内容を要約すると、
50代60代でボクシングやキックボクシングに立つ「おやじボクサー」が増えている。営業マンや社長、動物園の飼育係、スナックのマスターなど職業はさまざま。孫がいようが家族が止めようが、本気で闘う。
40歳以上のためのキックボクシング大会は3カ月に1回開かれ、首都圏を中心にこれまでに述べ900人が出場。50代の選手も増え、60代の常連も4,5人いるそう。約600人を収容する客席には、職場の同僚、ジム仲間、そして家族が見守る。また、選手入場曲は出場者・本人が選べるそうだ。
プロボクサーは脳の危険を防ぐため、37歳が定年のこの業界、大幅に定年を上回ったボクサー達の危険度が気になるところだが、ダウンを早めに取るルールがあり、さほどダメージがなくても、レフェリーの判断で試合を中断する場面が多い。メディカルチェックも義務付けられ、リングサイドには医師が控える。こういった取り組みのためか、これまで大きなケガをした人は出ていないという。
中高年に差しかかると、仕事にしろ家庭にしろ先が見えてくる。
「俺の会社人生は、まあこんなものかな。」とか 「私の人生、平凡だけど、こんなものよね。」なんて、しみじみと人生の秋を迎えようとしている自分に気づくとき、ふと「いやいや、まだ人生を諦めてはいけない若い頃に夢見た青春ごっこをしたっていいじゃない。」 と、最後の悪あがきをしてみたくなる年代なのかもしれません。
ちなみに格闘技は1968年漫画「あしたのジョー」が一世を風靡し、第一次キックブームが。同じく、バレエは1970年代前半に漫画「アラベスク」や「スワン」で、バレエブームへ。
40代~50代はスポ根全盛期に青春をおくった世代なので、「成せばなる!」とか「努力次第で上達する。」という言葉が馴染んでいるのかもしれませんね。男性は強い肉体への憧れから、女性はお姫様のような美しさを夢見て、ストイックに身体を鍛えていく。
伝説のレスラー・アントニオ猪木が、引退時に名言を残した。
「人は歩みを止めたとき、挑戦を諦めたときに年老いていく。」
1つの道を極めた人間のいう言葉には、説得力がありますね。
年齢など気にせずいつまでも、挑戦していきたい
とココロに誓う一方で、年上のバレエメイトさん達が、50歳前になると膝、腰等に慢性的な痛み、故障をかかえるようになってきた。痛みと共存しながら、ストイックにレッスンしている彼女達を見る度、将来の自分を見ているようで複雑な気持ちになります。
「痛みや故障と共存しつつも、好きなバレエを続けられるか?」
ある年齢に差しかかったとき、一度は自問するかもしれませんね。