出かけるときまで胸に抱かれ、頬を押し付けて目を細めている。
出かけるときには、その足元で、一足ごとにでんぐり返りと頭突きを繰り返しながら、踏まれることも恐れずにまとわりついていく。
その結果、踏まぬよう蹴らぬよう危うい足取りになり、スラックスの裾はどうしようもなく毛だらけになる。
ため息交じりで出かけてゆくのを知りもせず、そのときばかりは大人しく玄関先で指先を揃えてたたずむ。
20℃57% . . . 本文を読む
20℃66%
トイレを掃除しようと蓋を持ち上げると、何ということ!
ふわふわのインド綿のスカートが入っていた。
そういえば、洗いなおしたそのスカート、畳んだままテーブルの隅に置いてあった。
それを引き下ろしてこんなことをしてくれるのは鯖トラに決まっている。。。
最低な気分で持ち上げると、やっぱりコロリンとしたものが包まれていた。
一回分で良かった・・・
ありがたい事に水物の方はまだかけてくれ . . . 本文を読む
二度目の帰宅で、鯖トラが迎えに出なかった。
寝ているのかなとも思わず、なぜとも思わず、
足元を横切って方向をかえ数歩先に止まって振り返った雉トラを掴みあげた。
身をかわそうかともし、そのまま留まろうともした心のゆれが、掌を通して伝わってきた。
抱き上げられた後、ほんのちょっと胸にもたれて抱かれ、またするすると手の中から逃れていった。
そうこうする内に廊下を抜け、リビングに入ると脱いで椅子の上に置いてあった私のブラウスの上に鯖トラが寝ていた。
いや、寝ていたのかどうかはただの推測。
きっとそれが猫の寝ぼけ顔なのだろう、本来は少々神経質なきりりとした美人顔がぼんやりとまったりとしてこちらを仰いでいる。 . . . 本文を読む
アメリカのある工場で作られたペットフードにアフラトキシンが混入し、ペットの健康被害、死亡事故をがあったそうだ。
その社は自主回収をしているという。
その後の情報によると、日本アジア向けの輸出用製品ではないという。
それがわかるまでは、友達の食べているペットフードについて、やっぱり心配になった。
猫としては、そのような続報に注意していたところが、全く視点の違うレスがあった。
「そもそも市販のペットフードが安全とはいい難い。
乾燥ペットフードの保存性には何らかの保存剤の添加があることは明らかである。
ペットの事を本当に案じるなら、その品種、その個体に応じた、手作り食が最もよい。」
という意見であった。 . . . 本文を読む
20℃50%
ほんの落書き。
ディナーデートのひと時。
ランチョンマットペーパーの余白に、アンケート記入用の鉛筆でドロゥ。
いつも見ている猫たちだから、その特徴が指先を通って紙の表面に姿を現す。
色こそ塗っていない白猫ばかりだけれど、覗き込んだおっさんが、
それは黒か?
うん。わかる?
そのだれっとした態度。表情もくろやな。
ぴりぴりぴりと破いてバッグにしまった。
残った余白にまた . . . 本文を読む
車に乗るのに強烈ミントガムは私にとって必需品だ。
ガムを噛み噛みドライブをして帰宅。
鯖トラが早速オットマン代わりのスツールにあがって目を瞬きながらおねだりを始めた。
鯖トラはミントが大好き。私が散々噛んでかすかすになった頃のガムを
ちょうだい!
と要求する。 . . . 本文を読む
おっさんの誕生日だから、おっさんの好きなローヌのチーズケーキを買った。
何と!今日は、広告の品とやらで、ホール1400円が900円だった。
美味しい紅茶を入れて、ろうそくを年齢分立てて、深夜に祝おう。
紅茶はイングリッシュアフタヌーン。
2006.1.10 . . . 本文を読む
20℃58%
いつものように傍にいた鯖トラが、そろりそろり足を下ろす場所を選び確かめ私の膝にやってきた。
膝の上は、PCが占領しているから、その前。
狭いその場所に、後ろ足と前足を一まとめにしてなんとか落ち着いて。。。
あぁ前が見えない。。。
PCを覗き込む私の鼻先にちょっと冷たい舌を押し付ける。
首を右に傾けると右、左に傾けると左、
舌と一緒に顎周りの短いちわちわしたひげが寄ってきて私の上 . . . 本文を読む
20℃60%
テーブルの上で、じっと座り続ける鯖トラ。
肩がこりはしないかと思うほど、じっと。
寝転がりもせず、香箱つくるでもなく、ときどきゆらりゆらりと揺れながら座っている。
尻尾はくるりと後足の周りに片付けてある。
まだおっさんは帰らない。
時々、玄関の方に聞き耳立てながら、時々きちんと前足をそろえ直して、2時間は座禅のように座っている。
そのトラ猫が、ほんの今、ぐらりと。。。舟をこい . . . 本文を読む