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●学研全訳古語辞典

2013年04月12日 14時12分44秒 | 色んな情報
●学研全訳古語辞典
★ヲコト点
分類文芸
「乎己止点」とも書く。漢文を訓読するために漢字に付けた、点・線・かぎ形などの符号。現在の返り点・送り仮名に当たるものや、助詞・助動詞、音読・訓読の別などを示した。漢字の四隅や中央に朱や青で書き入れ、たとえば、漢字の右上に点があれば「…ヲ」と読む。平安時代初期から鎌倉時代にかけて、僧の間で経典を読むために盛んに行われた。いろいろな形式があるが、その一つの博士家点(はかせけてん)では、右肩の上・中の点が「ヲ」「コト」を表したのでこの名称がある。「テニヲハ点」「テニハ点」とも、単に「点」ともいう。

★あぢ 【・】
名詞
水鳥の名。秋に飛来し、春帰る小形の鴨(かも)。あじがも。ともえがも。

★いち 【一・壱】
[一]名詞
①一つ。ひとつ。
②(順位の)一番。第一。
③最もすぐれている事や物。第一。最高。最上。
出典枕草子 御かたがた、君たち
「人にいちに思はれずは」
[訳] 人に第一と思われないなら。
[二]副詞
最も。
出典合柿 狂言
「いちうまい柿(かき)でござる」
[訳] 最もうまい柿でございます。◆中世語。
   ・・・・・・・・・・
・ひと- 【一】
接頭語
①一つまたは一回であることを表す。「ひと枝」「ひと盛り」。
②ある。▽不特定のある一点を表す。「ひと年(とせ)」。
③一応の。▽ちょっとしたものであることを表す。「ひと面目(めんぼく)」。

★ひと-つ 【一つ】
[一]名詞
①一個。
②(順序で)一番目。第一。
③同じであること。いっしょであること。
④唯一。…だけ。
出典古今集 秋上
「月見れば千々(ちぢ)に物こそ悲しけれわが身ひとつの秋にはあらねど」
[訳] ⇒つきみれば…。
[二]副詞
①わずかばかり。ちょっと。
出典平家物語 四・源氏揃
「矢ひとつ射かけて、平家へ子細を申さん」
[訳] 矢をちょっと射かけて(=戦いをしかけて)平家方へ詳細を申し上げましょう。
②〔下に打消の語を伴って〕少しも。まったく。
出典更級日記 富士川
「この文(ふみ)に書かれたりし、ひとつたがはず」
[訳] この文書に書かれていたことはまったく違わなく。
③(容器に満ちて)いっぱい。また、十分に。

★ひとつ-むすめ 【一つ娘】
名詞
ひとり娘。

★んす
助動詞サ変型
《接続》四段・ナ変動詞の未然形に付く。
活用{んせ・んしょ/んし/んす/んす/んすれ/んせ・んし}
〔尊敬〕…なさる。お…になる。
出典丹波与作 浄瑠・近松
「江戸三界(さんがい)へ行かんして、いつ戻らんすことぢゃやら」
[訳] 江戸くんだりへお出かけになって、いつお戻りになることであるやら。◆「しゃんす」の変化した語。近世の遊里語。
   ・・・・・・・・・・
・んす
助動詞サ変型
《接続》動詞型活用語の連用形に付く。
活用{んせ・んしょ/んし/んす/んす/んすれ/んせ・んし}
〔丁寧〕…ます。
出典女殺油地獄 浄瑠・近松
「これからすぐに曾根崎(そねざき)へ、叶(かな)はぬ用とて、ござりんした」
[訳] これからすぐに曾根崎(=遊郭)へ、どうしても行かなければならない用事があるといって出かけました。◆「ます」の変化した語。近世の遊里語。

★んず
助動詞サ変型
活用{○/○/んず/んずる/んずれ/○}
「むず」に同じ。◆中古の中ごろから助動詞「むず」の「む」を「ん」と発音したことから「んず」と表記されるようになったもの。⇒むず
参考
(1)平安時代より用いられ始めた語。鎌倉時代以後、転じて「うず」とも用いられた。
(2)奈良時代には同意の語として「むとす」が用いられており、「んず」の語源として考えられる。しかし、「むとす」↓「んず」の変化はあり得ないとして、「む」の連用形「み」(他の活用形から推測された語形)にサ変動詞「す」が付いた「みす」の転とする説もある。
(3)『枕草子』に「『その事させむとす』『言わむとす』『何とせむとす』といふ『と』文字を失ひて、ただ『言はむずる』『里へ出でむずる』など言へば、やがていと悪(わろ)し〈ふと心おとりとかするものは〉」とあり、平安時代には「むとす」と比べて悪い言い方とされていたことが分かる。

★んず-・らん
分類連語
「むずらむ」に同じ。◆「むず」の「む」・「らむ」の「む」を、中古の中ごろから「ん」と発音したことから「んずらん」と表記されるようになったもの。⇒むずらむ

★ん-と-・す
分類連語
「むとす」に同じ。◆連語「むとす」の「む」を、中古の中ごろから「ん」と発音したことから「んとす」と表記されるようになったもの。⇒むとす

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