イーハトーブ国王の巡回

国王自ら王国内の野草や動物などの健全性を調べた記録である。度々記録に出てくるテニスは王国の国技であることを申し添える。

丸っこい葉っぱの白いスミレ マルバスミレ

2015-05-22 21:16:45 | 趣味・特技
スミレ科(Violaceae); スミレ属(Viola); マルバスミレ(V.keiskei)
学名: Viola keiskei
和名: マルバスミレ(丸葉菫)

 釜石の大天場山にある八雲神社に登る石段の途中で道の脇に咲いていたマルバスミレを見つけた。回りにはヤブタビラコの花も咲いていた。
 マルバスミレはその名のとおり丸っこい葉っぱで卵形、基部は心形である。葉には全体に毛が生えているが、葉の縁に粗くてやや長い毛が目立つ。花は白色で側弁と唇弁には紫色のスジが入るがあまり多くはない。距は太めで長め。花柄にも粗くて長めの毛がある。柱頭の先端は膨らんでいる。

大天場山の参道脇でマルバスミレを見つけた。(釜石市八雲町大天場山、2015年5月10日)



花をアップ。(同上)



花を横からアップ。(同上)



托葉をアップ。ここも毛むくじゃら。(同上)



花柱をアップ。(同上)



同上

長三角形の葉が印象的 ヒカゲスミレ

2015-05-21 20:14:58 | 趣味・特技
スミレ科(Violaceae); スミレ属(Viola); ヒカゲスミレ(V.yezoensis)
学名: Viola yezoensis
和名: ヒカゲスミレ(日陰菫)、エゾコスミレ


雫石川沿いに繋温泉に向かう道路の左側の山の斜面で白い花を着けたスミレを見つけた。葉は長三角形で基部が心形になる特徴的な形をしている。花は白く、側弁と唇弁に紫色の細かいスジがある。側弁の基部には毛が密生する。柱頭の先が膨らんでいることなどの特徴からヒカゲスミレと判断した。名前のとおり薄暗い林の中で、近くにはエンレイソウがたくさん咲いていた。


繋温泉に向かって雫石川沿いの道路を進んでいく途中、左側の山の斜面でヒカゲスミレを見つけた。長三角形で基部が心形の葉の形が印象的。(盛岡市繋、2014年5月8日)



同上



同上



花をアップ。側弁に毛が生えている。柱頭の先が膨らんでいる。(同上)



花を横からアップ。

葉が大きく先端がシューッと伸びているのが印象的 スミレサイシン

2015-05-20 21:05:11 | 趣味・特技
スミレ科(Violaceae); スミレ属(Viola); スミレサイシン(V.vaginata)
学名: Viola vaginata
和名: スミレサイシン(菫細辛)、トロロスミレ

 5月8日、花巻から西和賀に抜ける道路を行く途中、川の側の木陰でスミレサイシンを見つけた。丁度カタクリやキクザキイチゲなどが咲いていた。
 葉はスミレの仲間の中ではかなり大きい方だ。葉の先端がシューッと伸びているのが印象的。花は紫色で、更に紫色のスジが入る。花柱の先端は3角形でカマキリの顔のようだ。距は太くて短い。
 地下茎は太くて長く伸び、トロロの様にすり下ろして食べるところもあるらしい。


花巻から西和賀に抜ける道路を行く途中、川の側の木陰で見つけたスミレサイシン。(和賀郡西和賀町、2015年5月8日)



同上



花をアップ。(同上)



花を横からアップ。(同上)



花柱をアップ。先端がカマキリの頭のようだ。(同上)



同上

毛でフワフワした葉っぱが丸まって開ききらない時期に花が咲く エゾアオイスミレ

2015-05-19 16:13:58 | 趣味・特技
スミレ科(Violaceae); スミレ属(Viola); エゾアオイスミレ(V.collina)
学名: Viola collina
和名: エゾアオイスミレ(蝦夷葵菫)、マルバケスミレ(円葉毛菫)、テシオスミレ(天塩菫)

 小岩井農場の早春植物観察会に参加したとき、牧草地に隣接した林の中で落ち葉の隙間からエゾアオイスミレが咲いているのを見つけた。
葉は白い毛が生えて全体に白っぽく見える。少し丸まっていてまだ十分に開ききっていない葉が多い。葉先は尖っている。株の中心部から花茎が数本立ち上がり薄紫色の花を咲かせている。花柱の先がカギ型に曲がっていることと、果実が球形で株の根本につき、熟しても他のスミレ類のように種をはじき飛ばさず、根本にポロポロ落ちるのが特徴であるという。もっぱらアリに種子を運んでもらおうという魂胆のようだ。
 近縁種にアオイスミレがあるが、こちらは葉が丸く、冬場でも越冬葉が残るのが特徴。エゾアオイスミレが比較的標高が高く水はけの良い場所を好むのに対し、アオイスミレはこれよりも低地でやや湿った場所を好むという。また、エゾアオイスミレの方が遅咲きである。


小岩井農場の早春植物観察会で見つけたエゾアオイスミレ。枯れ葉に覆われた道端に紫色の花が咲いていた。(岩手郡雫石町丸谷地、2015年4月25日)



花をアップ。(同上)



花を横からアップ。距は丸くて短い。(同上)



シロスミレと良く似ている アリアケスミレ

2015-05-18 20:44:58 | 趣味・特技
スミレ科(Violaceae); スミレ属(Viola); アリアケスミレ(V. betonicifolia var. albescens)
学名: V. betonicifolia var. albescens
和名: アリアケスミレ(有明菫)

 白いスミレを田んぼの脇で見つけた。最初はシロスミレだと思っていた。図鑑から良く似た種類にアケボノスミレがあることが分かったが、色の変異が多く白から薄紫色のもまであるというので最初は違うと判断してしまったのだ。しかし、気になってまた詳しく調べてみたら、シロスミレの葉はほぼ垂直に立ち上がり、花よりも高くなることが多く、葉柄が葉よりも長いと書いてある。これに対してアリアケスミレは葉はほぼ水平に展開し、葉柄は葉よりも短いと書いてある。見つけたスミレはアリアケスミレにぴったり当てはまるので、アリアケスミレと判断した。
 

近所の田の脇でアリアケスミレを見つけた。(花巻市桜台、2014年5月7日)



同上



花をアップ。(同上)



花を横からアップ。(同上)



広域公園の芝生の中に混じってアリアケスミレが咲いていた。(花巻市金矢広域公園、2014年5月11日)



花をアップ。(同上)



花を横からアップ。蜂が密を吸っていた。(同上)