イーハトーブ国王の巡回

国王自ら王国内の野草や動物などの健全性を調べた記録である。度々記録に出てくるテニスは王国の国技であることを申し添える。

油が多く生木でも良く燃える アブラチャン

2015-05-29 06:57:16 | 趣味・特技
クスノキ科(Lauraceae); クロモジ属(Lindera); アブラチャン(L. praecox)
学名: Lindera praecox
和名: アブラチャン(油瀝青)


 円満寺を起点として大沢温泉に抜ける新奥の細道をドライブしていたら、道端に黄色い花を総状に着けた木を見つけた。花だけでほとんど葉は展開していない。何という木なのか気になっていたが、小岩井農場の新春植物観察会に出かけて同じ木が花を咲かせているのを見つけ、ガイドの方に聞いたらアブラチャンという木であることが分かった。
 ちょうどクロモジも花を咲かせており黄色い花で良く似ているが、クロモジの若枝は緑がかっており、黒い斑紋が入るのに対して、アブラチャンは樹皮の色が灰褐色である。また、花柄がクロモジよりもやや短く花がよりかたまって着いているように見える。雌雄異株である。
 クロモジと同様樹皮を引っ掻くと柑橘系の良い香りがする。「アブラ」は「油」、「チャン」は「瀝青」(ピッチやコールタール)のことで、生木でも良く燃えることから付けられた名前であり、種子や樹皮の油は灯火用に使用されたという。
 


円満寺を起点とする深奥の細道にアブラチャンがたくさん咲いていた。(花巻市円万寺、2015年4月11日)



同上



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花をアップ。雄花。



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小岩井農場に生えていたアブラチャン。(岩手郡雫石町小岩井農場、2015年4月25日)



同上



花をアップ。雄花。