Nick of Time |
「ニック・オブ・タイム」ボニー・レイット
01. Nick of Time (Bonnie Raitt)
02. Thing Called Love (John Hiatt)
03. Love Letter (Bonnie Hayes)
04. Cry on My Shoulder (Michael Ruff)
05. Real Man (Jerry L. Williams)
06. Nobody's Girl (Larry John McNally)
07. Have a Heart (Bonnie Hayes)
08. Too Soon to Tell (M. Leid, R. M. Bourk)
09. I Will Not to Be Denied (Jerry L. Williams)
10. I Ain't Gonna Let You Break My Heart Again (D. Lasley, J. Lasley)
11. The Road 's My Middle Name (Bonnie Raitt)
久々に書きますが、ブルースものが続いちゃいます。
まだそれほどブルースに目覚めていない頃に出会ったのが、この遅まきの大ブレイクを果たしたボニー・レイットのアルバムNick of timeと2.Thing called loveのヒット。
なんて大人な素敵な音楽だろう、と思いました。
肩の力の抜けた格好良い大人のボニー・レイット。
女性のブルースというのも、当時40歳というのも、何ともかっこよかった。
長年先輩ブルースマン達にかわいがられながらもブレイクまでには至らず来たのが、レーベル移籍一発目でプロデュースの妙が奏功した感じですね。
時代性もあってかAOR(アダルトコンテンポラリー)路線を多分に織り交ぜ、ドン・ウォズのプロデュース、ボニー・へイズ、マイケル・ラフ、デビッド・ラズレイらの作品で、彼女の魅力が自然に引き出された印象です。
特にB-52'sやWas Not Wasといったファンク、ポップ畑の今どきプロデューサーだった彼によって、ボニー・レイットのブルースがリニューアルされたことになったんでしょう。1990年にはボブ・ディランの『Under The Red Sky』、1994年にはローリング・ストーンズの『Voodoo Lounge』を手がけることなりました。
表面的には小奇麗にしてもらったわけですが、中身は長いキャリアと実力のあるところが存分な魅力としてあるわけですから両者がうまく融合して、大ブレイクに繋がったわけです。
初期の彼女はスライドギターを全面に出したアーシーなルーツ・ブルースな訳ですが、徐々にそのハスキーでイナタいヴォーカルに味と安定感が備わり、大きな魅力になった感じです。
本作はグラミー・アワード三部門(アルバム・オブ・ジ・イヤー/ベスト・フィーメル・ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス/ベスト・フィーメイル・ロック・ヴォーカル・パフォーマンス)に輝きました。
本人も2000年にロックの殿堂入りを果たしています。
肩に力の入っていない、けど癖になる、最高にかっこいい名盤です。
Thing Called Love ブルース・ホーンズビーとのデュエットも格好いい