goo blog サービス終了のお知らせ 

Rock Climber 洋楽レビュー

Rock、HM/HR、Alternative、Jazz、ラーメン

「Nick of Time」Bonnie Raitt 1989年US

2011-03-26 17:23:10 | ブルース

Nick of Time

Nick of Time
価格:¥ 1,010(税込)
発売日:1990-10-25

「Nick of Time」Bonnie Raitt 1989年US
 
「ニック・オブ・タイム」ボニー・レイット
 
01. Nick of Time (Bonnie Raitt)
02. Thing Called Love (John Hiatt)
03. Love Letter (Bonnie Hayes)
04. Cry on My Shoulder (Michael Ruff)
05. Real Man (Jerry L. Williams)
06. Nobody's Girl (Larry John McNally)
07. Have a Heart (Bonnie Hayes)
08. Too Soon to Tell (M. Leid, R. M. Bourk)
09. I Will Not to Be Denied (Jerry L. Williams)
10. I Ain't Gonna Let You Break My Heart Again (D. Lasley, J. Lasley)
11. The Road 's My Middle Name (Bonnie Raitt)
 

久々に書きますが、ブルースものが続いちゃいます。
 
 
まだそれほどブルースに目覚めていない頃に出会ったのが、この遅まきの大ブレイクを果たしたボニー・レイットのアルバムNick of timeと2.Thing called loveのヒット。
 
なんて大人な素敵な音楽だろう、と思いました。
肩の力の抜けた格好良い大人のボニー・レイット。
女性のブルースというのも、当時40歳というのも、何ともかっこよかった。
 
長年先輩ブルースマン達にかわいがられながらもブレイクまでには至らず来たのが、レーベル移籍一発目でプロデュースの妙が奏功した感じですね。
 
時代性もあってかAOR(アダルトコンテンポラリー)路線を多分に織り交ぜ、ドン・ウォズのプロデュース、ボニー・へイズ、マイケル・ラフ、デビッド・ラズレイらの作品で、彼女の魅力が自然に引き出された印象です。

特にB-52'sやWas Not Wasといったファンク、ポップ畑の今どきプロデューサーだった彼によって、ボニー・レイットのブルースがリニューアルされたことになったんでしょう。1990年にはボブ・ディランの『Under The Red Sky』、1994年にはローリング・ストーンズの『Voodoo Lounge』を手がけることなりました。
 
表面的には小奇麗にしてもらったわけですが、中身は長いキャリアと実力のあるところが存分な魅力としてあるわけですから両者がうまく融合して、大ブレイクに繋がったわけです。
 
 
初期の彼女はスライドギターを全面に出したアーシーなルーツ・ブルースな訳ですが、徐々にそのハスキーでイナタいヴォーカルに味と安定感が備わり、大きな魅力になった感じです。
 
本作はグラミー・アワード三部門(アルバム・オブ・ジ・イヤー/ベスト・フィーメル・ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス/ベスト・フィーメイル・ロック・ヴォーカル・パフォーマンス)に輝きました。
  
本人も2000年にロックの殿堂入りを果たしています。
 
肩に力の入っていない、けど癖になる、最高にかっこいい名盤です。
 
 
Thing Called Love ブルース・ホーンズビーとのデュエットも格好いい
 
<script type="text/javascript"></script>

「スロウ・ダウン」ケブ・モ 1998年US

2010-12-05 21:23:48 | ブルース
Slow Down Slow Down
価格:¥ 600(税込)
発売日:1998-08-25

「Slow Down」 Keb' Mo' 1998年US
 
「スロウ・ダウン」ケブ・モ
 
1. Muddy Water
2. I Was Wrong
3. Everything I Need
4. Henry
5. Soon As I Get Paid
6. A Better Man
7. I Don't Know
8. A Letter To Tracy
9. Slow Down
10. Rainmaker
11. Love In Vain
12. God Trying To Get Your Attention
13. I'm Telling You Now
 
 
1994年にグランジ、オルタナ華やかなりしアメリカで、新時代のブルースマン的な感じで登場したのがベン・ハーパーとこのケブ・モことケヴィン・ムーアでした。
ベン・ハーパーが一枚目からブレイクしたのと比べてとっても地味でしたが地道に評価を上げてきているのはこっち。
 
この人のいいところは肩の力がぬけたリラックスした音。
へんにオルタナな感じを混ぜ込んだりしません。
 
純粋にロバート・ジョンソン的、マディー・ウォーターズ的、タジ・マハール的なカントリーブルースを継承しつつ、自然にロックやソウルな感覚が取り入れられた感じがあります。
 
そんなわけなので偏屈にブルースにこだわる感じじゃなく、ほとんどポップスに近い感覚でブルースを聞かせてくれます。
 
 
それでいて巨体から自然とにじみ出る雰囲気、特に声がいいですね。歌も当然うまい。
 
軽くて楽しげな中に、しっかりときにねっとりと黒いブルースが腰を据えていますので、さりげなく奥深い。
 
 
このノリは同時代のベン・ハーパーやジャック・ジョンソンとかと通じる部分かもしれないですね。
 
しかしもっとずっとルーツミュージックを意識した感じだし、黒人だし、1951年うまれですから本作発表当時は47歳ですか。
 
遅いデビューですが、若手ブルースマンの旗手的な扱いで来て、ボニーレイットとかデイブ・マシューズとかブルースをずっとやってる玄人ミュージシャンとか共演したりして、その辺

からの支持も強いんでしょうね。
  
なお11はロバート・ジョンソンのカバー。
おすすめは2.I was wrong、7.I don't knowといったスローなバラードでは歌のうまさが光ります。
8.A letter to Tracyでは特にドブロ・ギターが堪能できます。
 
本作で2回目のグラミー賞を獲得しました。
 
聴きやすくて、じわじわと深みのある名盤です。

"Everything I need"

<script type="text/javascript"></script>

"Love in vain"

<script type="text/javascript"></script>