八月の路上に捨てる文藝春秋このアイテムの詳細を見る |
敦と水城さんは自販機に入れるジュースをトラックで配送する仕事をしている。
舞台は8月の終わり。
敦は明日離婚届を提出しようとしていて、バツイチの水城さんは明日付けで外回りの仕事から総務課に配置換えになる事になっている。
人生の変化点に立っている2人の会話のやり取りを実に淡々と書いた作品です。
最後にこんなシーンがありまます。
急に小石を蹴りたくなる。
ひとつ、土の中にめり込んでいるのを見つけて、無我夢中でそれを掘り出した。
社員の一人が大声を上げた。
おいこらバイト、そんなところで遊んでるんじゃねぇ。
敦は、うるせえなと心の中で毒づく。
遊んでなんかいねえよ。
俺は一時たりとも遊んでなんかいなかったぞ。
何もかも本気だったのだ。
意固地になって土を掘った。
妻も水城さんも新しい未来に向かって進もうとしているのに敦だけが取り残される。
そんな敦の心境を表現しているのですが・・・
ふふふ、なんて後ろ向きな敦なんでしょう。
少し前・・・というか1年くらい前だから結構前ですが
以前付き合っていた彼が結婚したという話を風の噂で聞いたんです。
もう昔の事だし、なんとも思っていなかったはずなのに、
実際なんとも思っていないのだけれど、
妙にお酒を飲みたくなり、共通の友達を誘って飲みに行った事がありました。
自分だけが取り残された気持ちだったんです。
私ったら、敦と一緒だわ・・・。
そんな事を思ったのでした。
いいんだか、悪いんだか
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