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台湾旅行で、台北の新交通システム・MRTにお世話になる方は多いと思います。
以前は、新交通システムが整備されているのは台北のみでしたが、2008年には、南部の高雄にも「高雄新交通システム・KRTC」が開通。
2007年に開業した台湾高速鉄道(台湾新幹線)とあわせて、南部の旅がぐっと便利になりました。
現在の路線は、高雄市内を南北に走り、台湾高速鉄道や在来線の台湾鉄道、また高雄の飛行場などをカバーする「紅線(レッドライン)」と、市内を東西に走り、市政府や議会など市の中心や、高雄市きっての観光スポット・西子湾などを通る「橘線(オレンジライン)」の二本。
両路線いずれも、市に近い高雄県まで走っており、今後は更なる延伸や新路線建設が予定されています。
上の写真は、二本のラインの乗り換え駅となっている「美麗島」という駅の地下ホーム。
ちなみにこの駅名は、1979年に現在の駅のある場所で発生した「美麗島事件(民主化要求弾圧事件)」にちなんでつけられました。
現在の高雄市長である陳菊・女史は、この事件で逮捕・投獄された民主活動家でした。
KRTCはいずれの駅にも、大小さまざまな公共芸術を取り入れているのですが、美麗島駅は、このように駅全体が芸術空間のようになっていて、KRTCのシンボルとなっています。
「祈り」をテーマにしたイタリアの芸術家によるデザインで、開通から二年以上経つ今でも、ここで記念撮影する人が後を絶ちません。
美麗島駅の入口はこんな感じ
全面ガラス張りで、南国・高雄の光が地下ホームまで降り注ぐ
入口も公共芸術ですね~
ちなみにこの設計は日本人が手がけています
では乗車してみましょう
タッチパネル式の券売機、20元スタート
コイン型のトークンです
三両編成の短い車両
グリーンのラインが目印
ラッシュ時で4~6分間隔
通常時で8~10分間隔
待ち時間はテレビでも見て暇つぶし
ん?この張り紙はなんだ?
ここには電車は停まりません・・・
ここホームじゃないの??
ホームはやたら長い
利用者数が少ないので列車は三両編成
なのでホームの端っこにしか停まらない!!
急げ!!
(地下駅と地上駅の写真混在でスミマセン)
車内はこんな感じ
日曜の昼間としては・・・やっぱり空いてる!?
高雄は元々、公共交通機関が発達しておらず、街全体もそれほど大きくないため、市民の移動手段はもっぱらバイク。
電車など生まれてこの方乗った事も見た事もない!という人もいて、KRTC開通当初は一種のパニック状態に。
バイクの便利さに慣れきっている市民の習慣はなかなか変わらず、今は路線が少ない事もあり利用者数は予想を下回っていて、毎日赤字を増やし続けていると伝えられています。
ですが、KRTCは徐々にではありますが着実に市民生活に浸透しており、毎日の通勤・通学の足に使っている人も少なからずいるのです。
台北の新交通システム・MRTは1996年の開通ですが、台北でもやはり開通当初は利用者数の伸び悩みが大きな問題となっていました。
外から高雄に行く人にとっては、これまではタクシーかレンタルバイク以外に選択肢がなかった事を考えると、便利さは飛躍的に向上しています。
時間はかかるかも知れませんが、KRTCが高雄の更なる発展のけん引役になってくれたら、と思います。(華)
頑張れ!KRTC
【オマケ】
「博愛座」とは優先席
マナーを守って快適なKRTCの旅を!
「車内」
あと、9枚目と11枚目の写真ですが、列車の方向幕の部分に横線が入ってしまっています。
発光ダイオード(LED)の特徴を踏まえた上で、シャッタースピードを心持ち遅めにすれば、文字が途切れずに写せると思います。