とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

10月の看護部・検査部便り

2011年10月01日 | 看護部・検査部便り
10月の看護部・検査便り


こんにちは。
すっかり肌寒い季節となりましたね。
秋と言えば…食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、
皆様はどのようにお過ごしでしょうか?
私は主に食欲の秋です(^^)
都立大学には美味しいお店が沢山ありますので、ぜひ探索されてみて下さい!

今回は、男性の治療についてお話致します。

男性の検査は、まず「性交後検査」を行います。
性交渉後12時間以内に、女性の子宮頚管粘液を採取し、
その中の精子の数や運動率を調べます。
結果がよくなかった場合には、「精液検査」をします。
(性交後検査をするより先に精液検査をされても構いません)

精液検査は専用の容器に精液を採取して提出して頂きます。
ご主人様が来院されずとも、ご自宅で採取され奥様に提出頂いて構いません。
続いて、精液検査の結果により、「男性診察」を行います。
男性診察では、血液検査と睾丸の検査を行います。
血液検査では、造精機能に大きく影響するホルモンの値を調べます。
(体外受精を行っていく際には感染症の血液検査も行います)
睾丸の検査では、睾丸の大きさを調べます。
また、精管や精索静脈瘤の有無も確認します。
(こちらの検査で、睾丸腫瘍(がん)が発見された方々が数名いらっしゃいます。
 いづれも早期発見となりましたから、手術を受けられてお元気にお過ごしです)
男性診察では、実際にご主人様に来院して頂くことが必要です。

これらの検査の結果によって、漢方薬やホルモンのお薬を処方します。

漢方薬は補中益気湯という薬で、精巣上体管細胞の増殖促進効果があり、
精子の数や運動率を向上させます。
また、胃腸の働きを活性化させ、気力や体力の充実、
肉体疲労や虚弱体質の改善といった効果もあり、
日々の疲労回復や基礎体力の向上など体質の改善にもなります。

ホルモンのお薬は、クロミフェンというお薬で、
脳下垂体から分泌されるFSHとLHというホルモンの分泌を促す効果があります。
FSHとLHの働きにより、精巣機能が高まり精子の数や運動率が向上します。
(クロミフェンは女性にとっても、FSHとLHの分泌を促す効果があり、
女性は卵巣機能を高め卵の質を良くするために服用します)
漢方薬は長期的に飲み続けることで効果が出てきますので、
治療期間中は継続してお飲み頂くことが望ましいです。
クロミフェンは、まず2ヶ月間服用して頂き、その後ホルモンの値を再検査して、
その結果によりさらに服用を継続するか決めます。

漢方薬とクロミフェンは1ヶ月分ずつ処方致しますので、
残りが少なくなりましたらお申し出下さい。
(奥様にお伝え頂き、奥様の来院時に処方することも可能です)

不妊治療では、女性のほうが通院回数や検査などが多く、
ともすると、女性主体で治療が進んでいく事もあるかと思います。
しかし、不妊治療とはご夫婦お二人の治療です。
お互いに理解しあい、協力しあいながら進めていく事が大切ですね。

~来月のお便りでも、男性不妊についてご紹介する予定です~


とくおかLC看護部・検査部スタッフより

とくおかレディースクリニック


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