12月のラボ便り その2
昨日のラボ便りの続きを書かせて頂きます。
体外受精と顕微授精についてのお話です。
●体外受精
培養液の中に卵子と精子を一緒に入れ、受精させます。
しかし、精子の状態が悪い(数が少ない・運動性が悪い・奇形精子が多い)場合は、
精子が卵子を包んでいる細胞を溶かせずに卵子に近づけなかったり、
透明帯を通り抜ける事ができない為、受精が起こりません。
また、受精障害がある場合も受精が起こりません。
これは、「精子が自力で卵子に入って受精する」という流れは自然と同じの為、
自然妊娠の際も起こり得る事です。
●顕微授精
卵子の中に細い針を用いて1個の精子を入れ、受精を促す方法です。
1個の卵子に対して1個の精子があれば受精を目指すことが出来る為、
精子の数が極端に少ない方でも妊娠を考えていくことが出来ます。
精子が透明帯を自力で通り抜けなくても受精が可能な為、
年齢等の要因で透明帯が硬い卵子でも受精が可能です。
また、受精障害によって体外受精では受精しない場合にも、有効な方法です。
自然での受精卵と、体外受精・顕微授精での受精卵は、質の差はありません。
2つの方法に特徴がある為、
当院では、状況により、両方の受精方法を行う場合がございます。
一度の採卵手術で多くの良い受精卵が得られることを目指しております。
気になる点や、ご不明な点がございましたら、
いつでもスタッフまでお声がけ下さい。