8月の診療部便り
皆さんこんにちは!暑さ厳しい毎日ですね!
新型コロナウイルスの感染者も、段々とまた増加してきています。
皆様もどうぞお気を付けて生活されて下さいね!
今回は鉄についてお話したいと思います!
葉酸やマルチビタミンを含んだサプリメントは多く販売されていますし、
妊活中に大事な成分と言えば、
葉酸やビタミンをイメージされる方もたくさんいらっしゃると思います。
しかし、鉄分が子宮内の粘膜を厚くしたり、
卵巣の老化を防ぐ働きがあることは意外に知られていません。
鉄分は赤血球を作り出す働きがあります。
その赤血球は、体全体に酸素や栄養を運ぶ大事な役割があるため、
減ってしまうことで充分な酸素や栄養が行き渡らず、
卵巣や子宮の働きが鈍くなってしまいます。
また、鉄不足によるエネルギー不足は冷えも引き起こします。
体内の鉄を増やし、貯蔵鉄を上げることが、
すなわち冷え性の改善につながり、不妊の治療にもなると考えられます。
さらに鉄分は、子宮内の粘膜を作るという大事な役割があります。
この粘膜が厚く、ふかふかになることで、
受精卵が着床する可能性が高くなります。
また着床後、胎児の成長にも鉄分は欠かせません。
血液を通じて胎児に充分な酸素や栄養を送って上げる必要があります。
低酸素の状態が続いてしまうと、
未熟児や低体重児で生まれてしまう可能性が高くなります。
食物に含まれる鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類に分類されます。
日本人の食べる食材には非ヘム鉄が多く含まれますが、
吸収率が高いのは肉や魚に含まれるヘム鉄です。
吸収率の高いヘム鉄を含む食材を、
意識して取ることがおすすめです。
鉄分もうまく摂取していき、妊娠力をアップして参りましょう。