八木 彬(ロッテ5位指名)投手 (三菱重工West出身)
蔵の入団前評価:☆(下位指名級)
大卒社会人の選手だったのですが、まだ成長途上のロマン型といった感じでした。惚れ惚れするようなフォームから投げ込み魅力的な真っ直ぐを投げていたのですが、武器にできるほどの変化球がなかったので、1,2年はかかるかなとみていた素材です。そんな八木投手ですが、1年目から 一軍で 22試合(22回1/3) 0勝0敗0S 防 3.63 といった成績を。二軍では、16試合(15回) 1勝3敗0S 防 5.63 と、二軍の方が防御率が悪い結果でした。一軍での防御率の目安は、リリーフの場合2点台以内。そういった意味では、まだ勝利の方程式にというほどの、信頼度はなかったのではないのでしょうか。
もう少し一軍での成績を観てみると、22回1/3イニングで被安打は25本。被安打が投球回数を上回っており、総合力ではまだ一軍相手だと苦しかったことがわかります。一軍での目安は、80%台(90%以下)となります。四死球は9個で、四死球率は 40.3% 。一軍での四死球率の目安は、30台(40%以下)。三振が多くとれる選手で、40%台までが一つ目安になります。三振は21個で、1イニングあたりの奪三振は 0.94個 と、リリーフの基準である0.9個以上を取れています。それだけに四死球率も、許容範囲ではあったことがわかります。プロ入り後の投球などを観ていると、だいぶフォークの落差・精度が増して自分のものになってきたのかなと。このへんの成長が、一年目からある程度一軍でやれたことに繋がったのではないのでしょうか。
ただし、まだまだ期待込みでルーキーだから起用されたという部分もありそうなので、内容を良化させて行かないと出番は減ってゆくものと考えられます。大卒社会人としても及第点の一年目だったと思いますが、この経験をぜひとも2年目以降に活かして欲しいところです。速球の威力・フォークの精度は増してきているので、ワンランク上の制球力の向上や、打たれ難い投球を模索してういってもらいたいものです。
蔵の印象:△ (ルーキーとしては悪くなかった)