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雪の結晶・顕微鏡簡易キット

2014-02-12 15:40:43 | 趣味たち
離れのエアコンの室外機の上に、顕微鏡簡易キットが放置されていた。
部屋の入り具きの扉を開けると、その箱が散らばっている。
どうやら誰かが雪の結晶を見ようと、それを持ち出したらしい。
誰だろう、誰も結晶の話をしていなかった。
それとも見ようとしたけれど上手くいかず、気持ちが折れてしまったのだろうか。
私は、自分が結晶好きであることを迂闊にも忘れていて、それをしなかったことを後悔し恥じた。
遅まきながら、まだ残っている雪を一つまみシャーレにのせて顕微鏡をのぞく。
きらきら光を乱反射させる無色透明な氷でできた構造物が、そこにあった。
立方体のエッジが取れたような形の集積、ランダムに結合し形作る不思議な空間。
見てよかった。

江戸時代、第4代古河藩主の土井利位が、オランダから輸入された顕微鏡を用いて雪の結晶の研究、「雪華図説」「続雪華図説」を出版した。
雪の結晶の美しさは人を惹きつける。
中国では前漢時代に雪の結晶について謳われた詩があるという。

自然は脅威でもあるけれど、類稀な美も与えてくれる。
もう雪は遠慮したいけれど、でも雪の結晶は見てみたい気持ちは正直なところだ。


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