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2022年10月22日 イッタラ展

2022-10-24 22:51:06 | 展覧会など




渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムで9月17日から11月10日まで開催されている、”イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき”を観た。
1881年にイッタラ村で創設されてよりの大回顧展で、生活に根ざしたテーブルウェアから一歩豊かさに歩みを進め美しさを求めた理念が、展示されている数々のガラス製品から感じ取れる。
様々なデザイナーが生み出すデザインは、シンプルさの中に彼らの生きているフィンランドの風土が確実に反映されていた。
凍てつく土地、氷、雪、水、森、地衣類、生き物たち、そして光。
特に光を、ガラスの器を透過してその台の上に織り成す光の綾の繊細な複雑さや、射し込んだ光がその器の中にあたかも物質であるかのように固定化され、極北に近い土地に生きる人が切望する光を見事に結晶化させている。
私は、イッタラのガラスに時折ある気泡が好きだ。
唯一我が家にあるガラスの器にも、小さな気泡が存在している。
壊れなければ、未来永劫存在し続けるこの小さな気泡は、不均一で制御しきれない偶然というままならなさを、イレギュラーという面白さではないだろうか。
あえてこれをよしとするのは、日本的感覚なのかもしれないと思い、私の頭の隅に居座り続けている。
もし、イッタラの職人たちが、この気泡を愛しているのだとしたら、どう愛しているのか聞いてみたいものだ。




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