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豊かなライン川に育まれるスイスのバーゼル

2013-09-07 22:30:05 | 街たち
「にじいろジーン 地球まるごと見聞録」スイス北西部に位置し、ライン川沿いにある街バーゼル。
中世から水運の要所として栄え、ドイツ・フランス・スイスの国境がせめぎあう三国国境点がある。

さっそく大好きなグルメ。
エッシェンプラッツでは、伝統的家庭料理の”ゲsッシュネッツェルテス”と提供する。
牛肉とタマネギを塩とコショーで炒め、トマトペーストを加えビールで煮込むもの。
柔らかく煮込まれた肉が、ビールの風味で味わい深くなる。
ハンゼンブルクは、200年前から食べられているバーゼルのソウルフードとも言うべき”レシュティ”が美味しい。
短冊切りのジャガイモに塩を振り、炒めてからカリカリになるまで焼き上げる。
シンプルでももちろん美味しいのだが、ソーセージにデミグラスソースと共に、あるいはこの店一番人気のチーズと目玉焼きと一緒に食べたりと、その組み合わせは無限大に楽しめる。
派手さはないけれど、どれも美味しそうで自分の家でも作れそうな気がする。
もう少し涼しくなったなら、作ってみようか。

これもはずせないスウィーツ。
スイスといったらチョコレート。
シーサーは、2回にカフェを構える、1870年創業の今なお手作りをモットーにする老舗チョコレート専門店。
”フルーツトラッフル”は、最近人気のフルーツフレーバーのチョコレートなど、新しい試みも作るのだ。
チョコ・ロコは、ワインソムリエが、チョコレート300種類以上、ワイン600種類以上のなかからチョコレートにマッチするワインを薦めてくれる店。
ちなみに、カカオ含有率60%以下は白ワインを、カカオ60%以上が赤ワインが一般的目安だという。

さて、スイスのアクティビティー。
バーゼルから車で1時間の街ライゴルトヴィールでは、山頂へロープウェイで上がり駆け下りキックスケーターを楽しめる。
また、さらにスピードを楽しむなら、ソーラーボブスレーもある。
ハンドルとブレーキがついてはいるが、時速50キロ以上にも達し、540度のコーナーを疾走するこのボブスレーは爽快を飛び越えている気がする。
ライン川が流れるバーゼルは、ライン川遊泳が市民の娯楽の一つになっている。
スイムバッグという防水バッグに着ていた服などを入れて、それが浮き袋の役目にもなり、人々はそれを抱えてのんびりと1キロほども河の流れに身を任せるのだ。
気が向けば川に入り、時にはこれを何回も繰り返すというバーゼル市民、多いときには1000人以上も遊泳しているというから、知らない者は驚くに違いない。

スイスは精密機械工業が伝統の域になっている。
シュヴァイァー・ハイマトヴェルクは、その伝統工芸の一つオルゴールをいろいろ取り揃えた店。
ツァイトツェンラーレは、時計の専門店、特に日時計を本格的に扱う店だ。
日時計は電池切れもなく、遅れたり早まったりすることもない太陽の光があれば正確な時間が分かる優れものと、店主が推していた。

国によってペットの扱いが様々だが、ここスイスでは犬はちゃんとした市民権を得ているようだ。
バーゼルのトラムに乗るには、連れの犬もチケットを買わなくてはならない。
料金は子供料金。
そういうからには、飼い主は犬をしっかりと躾けて、公共の秩序を乱さないようにしなければならない義務を負う。
市民権を得るということは、義務も制約も一緒に負うことだ。
ただし、犬に限らず人間も、このことを忘れがちである。
秩序とは、全ての人が決まりを守って初めて生まれる、息苦しさを伴う行為の結果なのだ。

スイスの美しさは、人々の絶え間ぬ努力と規律の賜物といえるだろう。