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故郷カタロニア民謡をチェロで奏でる、パウ・カザルス”鳥の歌”

2011-08-17 23:00:25 | 音楽たちークラシック
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カザルスの故郷カタロニアは、画家のピカソやダリ、建築家のガウディなどを輩出し、しかもまた年代的にもかぶっている。
ちょうど、芸術的才能の現れるホットスポットだったスペイン:カタルーニャ地方。
しかも、ピカソ、ダリとはほぼ同世代といってもよいだろう。
そして、二度の世界大戦を経験し、フランコの圧政により亡命を余儀なくされた経緯もある。
その戦争の惨禍が、ピカソに”ゲルニカ”を描かせ、カザルスに故郷の民謡”鳥の歌”をチェロで演奏するように促した。
双方、故郷を思慕し、二度と戦争という狂気に故郷が蹂躙されないことを願って、己に出来る精一杯の声を出したのであろう。
芸術が、世界を救えるのか?
その投じられた一石は、はじめは小さくとも、波紋は次第に広がりを見せ、人々にやすらぎと平和を愛する心をもたらすかもしれない。
これが、平和とは戦争とは、何が大切でそうでないかを考えさせるきっかけになれば、十分役に立っている。
カザルスは、”鳥の歌”で、心情から理性へと働きかけを行っているのだ。
平和、脆くもかけがえのないこの平和を、人々の心に呼びかけることを。