rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

おやおや、雨が激しく降り出した

2010-11-25 23:01:56 | 植物たち
天気予報、ビンゴ!
でもちょっと、激しすぎるよ、雨。

今日は、本を読んだり、猫と話しをするつもりだった。
庭に出て、ふと柚子の木に視線を向けると、大きく黄色い柚子が、濃い緑の葉を押しのけ、実の重さで枝を下に引っ張っている。
大きい実がたわわに木に生っている様子がとても好きだから、そのままにしておくのも結構だが、霜に当たり腐っていく姿も惜しい。
そこで、近頃病みつきになっているジャム作りをしようと、高枝バサミで実を採り始めた。

これが意外に大変だった。
柚子の木は、高さ3メートルくらいになっていて、実は木の天辺付近に多く生っている。
足元が不安定なため、脚立は中くらいを使った。
木をよく見てみると、大きく鋭い棘がたくさん生えている。
枝は込み入り、枯れ枝も付いている。
この状態では、風通しが悪く、煤病になったり、害虫も付きやすい。
結局、実を採る前に、木の剪定となった。
棘に刺されながら、悪戦苦闘、古く枯れた枝を払っただけでも、ずいぶんとすっきりした。
やっとのことで、実を20個くらい収穫できた。

ナベいっぱいの柚子マーマレードを作り、ビンに詰めた。
このところ、ジャム作りに勤しんだおかげで、食器棚にストックしておいた密閉ビンは綺麗さっぱり出払ってしまった。
物置のものまで出動願えば、まだジャムを作れる余地はあるが、そんなに作ってどうするというのだろう?
とりあえず、ジャムフィーバーが治まるまで、せめて一週間はジャムから離れよう。

ところで、どうして柚子には、あのような鋭く硬い大きな棘がたくさん生えているのだろう?
柑橘系は、もともと植生を乾燥地にしていて、サボテンの棘が葉の変形であることから、その由来なのかもしれないが、そこまでご立派でなくていいのではと、棘の傷を恨めしく思っている。
それとも、大切な実を奪う悪漢の魔の手から、身を守るためなのか?



薄曇りは、絵画的

2010-11-25 10:18:51 | アート
空が一面薄雲で覆われる、明るい曇り日。
こんな日は、ぼんやりと景色を眺め、コーヒーの香りとともに夢想する。

目の前にある景色に、コローやクノップフ、クリムトたちの絵の片鱗を認める。
銀灰色の空は冷静な調停者となって、眼下に存在するものたちへ公平に光を分け与える。
そこでは、緑の葉も赤い花も黒い土も皆、互いの分を守り、他を脅かすことなく、静かだがしっかりとしている。

コローの風景は、湿潤な大気に満たされた森と人の気配がある。
クノップフは、風のそよぎすらない静止し閉ざされた世界の趣がある。
クリムトは、同次元に存在する親密な空間としてそこにある。

絵画は、平面の一点において存在するものだが、見た瞬間に伝わるものは計り知れない質と量がある。
絵画の見方受け止め方は、十人十色、どのように感じても間違いではないのだ。

自分的には、絵画を物語的に捉えるのを好まない。
ましてや、作家の生涯の悲喜交々を織り交ぜて読み解いたりするのは、かなり引いてしまう。
作家の背景を知りたいときは、いかにしてその表現にたどり着いたかなどを疑問に感じたときにしか過ぎない。

などと、こんな風に考えめぐらすのができるのは、やはり曇りのせいなのか知れん。