rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

水田風景・鳴く梟

2023-05-11 23:20:09 | 日記
今は田植えの時期。
水が張られた田、苗を植えつけたばかりの田、田植えからかれこれ二週間が過ぎた田と、バリエーションに富んだ田園風景が広がる。
天気のよい今日などは、田が水鏡となって、青空とそこに浮かぶ白い雲と照葉樹の薄黄色い葉等が写り込んでいる。
もはや日本人のDNAに刻み込まれた原風景といえるのではないだろうか。
とはいえ、それが当たり前の景色の中で暮らしてきた人々にとっては、それをあえて意識しないようで、我が家人もほかの土地を知らないでいた若かりしころ、自分の生まれた土地が特に心を引く美しさを持っていると気がつかなかったという。

先ほど、ゆったりと入浴をしていたときのこと、かすかに「ホーホッホー」と音が聞こえるのに気がついた。
耳を澄ましてその音が梟の鳴き声であるか、注意した。
5分以上、その鳴き声は続く。
近くで梟が鳴いているのだ。
少しくぐもった柔らかいその音は、夜の空気に溶けていくように思えた。

辺りを見回し、耳を澄ませば、得ることのできる美しさがある。
人により価値観や美意識は様々だが、心のレンジを広げて、自らが見出す世界を持てたなら、毎日が楽しくなりそうだ。

ミモザにベリージャム、そしてクシャミ

2023-03-02 22:37:28 | 日記
ブルーベリー&ラズベリー&ワイルドベリーのジャム

きょうは、天気の忙しい日だった。
曇りから始まり、陽が射してくると気温がぐんと上昇してきて動くと汗ばむほどで、一気に花を開かせているミモザの周りには、春の到来を心待ちにしていた多くのミツバチが群がって蜜を集めている。
ミモザの近くにある辛夷の木には、体長20センチ近い30羽以上の灰色の鳥たちが枝を揺らしながらなにやら忙しそうだ。
まだモフモフの衣を纏った蕾だから、蜜というのでもないだろうし、それにしても自然界は活気付いている。
そして、昼辺りには黒い雲が空を覆いだし北よりの風が強く吹いてきた。
すると、ぽつぽつ雨が落ちるのだが、まだ本降りとまでいかないどっちつかずの空模様で、暖かさが花粉の飛散をいっそう煽り、クシャミと目のかゆみでとにかく辛い。
こうなると、もう雨を待ち望む一択となる。
その待望の雨は、夕方からお湿り程度降って終わった。

さて、そんな花粉いっぱいの不安定な空模様の日は、なるべく家の中にいてできることをしたい。
それで、冷凍保存しておいたブルーベリーとラズベリーなどを併せた、我が家特製のベリージャムを作った。
我が家の好みとして、できるだけ果実を残したジャムがいい。
その理想系ともいえるジャムの境地に、最近達したのではないかと思っている。
今年の初めに作ったジャムが、まさにそれを体現していた。
そのときの感覚を思い出しながら、ジャムを作った。
今回使ったブルーベリーは、種の主張が激しめだったけれど、ほぼブルーベリーがプルプル状態で仕上げることができた。
大小さまざまなジャムの瓶全部で17個分できたので、しばらく楽しめるだろう。
また、当分の間、クシャミと目の痒さに煩わされるにしても、楽しみを作ることで気持ちを健やかに保っていきたい。

2022年12月27日 餅つき

2022-12-27 22:42:59 | 日記
よく晴れて穏やかな今日、お正月用の餅をついた。
12升分,そのうちもち米だけの餅を8升、たがねというもち米とうるち米を混ぜたものが4升。
たがねには、紫蘇の実の塩漬けを加えてある。
いままで、落花生や青海苔、ゴマ、七味など、いろいろ加えて作ってきたが、結局のところ、この塩漬け紫蘇の実が一番美味しいとなった。
義父母と私たち夫婦の4人で、ゆっくり作業をする。
お昼には、つきたての餅を使ったお雑煮を食べ、今回の餅の出来具合を話す。
あれよあれよという間にまた正月が来るねと、毎年同じことを言いながら。
そして、その言葉が、年々重みを増すことに互いに気がついているのだ。

百舌の早贄、咲くミモザ、流星群追記

2022-11-20 23:09:02 | 日記

百舌の早贄 紅葉のブルーベリー畑にて


なぜか咲くミモザ


黄色いポンポンの花がかわいい



昨日、家人がブルーベリーの剪定をしていて見つけた、百舌の早贄。
漫画のHUNTER×HUNTERを読んで百舌の早贄を知った家人が、実際のそれを目にしたのは初めてだったようで、たいそう興奮して私に伝えてきた。
そして今日、私も一緒に早贄を見て、家人と共有できた記念のショット。

植木鉢で育てている、今年から我が家の仲間になったミモザたちのこの木だけが、今黄色くかわいらしい花を次々に咲かせている。
どうしてこれだけが咲いているのか、まったく理由がわからないけれど、この輝く黄色いポンポンのような花に、鬱々となりがちな晩秋から救われている。

さて、諦めの悪い星好きの私は、昨夜も流れ星を見ようと外へ出た。
やはり23時20分頃だろうか、一昨日よりかなり雲が多く出ていたけれど、その隙間からは火星やオリオン座などが煌いていた。
流れ星でなくとも、星を見ているとそれだけで気持ちが澄んでくる。
少しして、南の空の薄雲越しにきらりと光る光が走った。
もうそれだけでかなり得をした気分になり、すばらしい贈り物をもらったと大満足をして家の中へ戻った。
それ以上粘って風邪を引いたのでは、せっかくの贈り物が仇となる気がしたからだ。

いい感じの秋晴れは忙しい

2022-10-16 22:57:59 | 日記
ちょっと動くとまだ汗ばむけれど、爽やかな秋晴れの日は、とにかく忙しい。
布団を干して、カバー類の洗濯、いつもの掃除に窓掃除と床の雑巾がけ、なんと言ってもとうとう夏物をしまえそうな気温になったからの衣替えと、一日中動き回っていた。
合間にラズベリーの収穫、畑の見回り、プランターの植物に水遣りも忘れてはいけない。
試験勉強で後回しになっていた細かな掃除までは、とてもとても行き着かなかったけれど、これからの楽しみである流星群の具合をチェックしやすいように窓を綺麗にできたことが一番の収穫だ。
しかし、心理の学習をする時間を、まったくといっていいほど確保できなくて気持ちが焦る。
そんな私を見た家人は、慰めの言葉をかけてきた。
時には家の中をすっきり綺麗にすると、掃除をしなくちゃいけない気持ちがひとまず落ち着いて気分も良くなるから、勉強に身が入るよと。
いやいや、綺麗なところとそうでないところがはっきりするし、何しろ物だらけで片付かないのは変わっていないから、相変わらずだよと思うけれど、そこは家人の気持ちをありがたく頂戴した。
結局、手元足元ばかり見ていては視野が狭くなるので、大抵いいことにはならない。
4時ごろに外へ出てラズベリーを摘んでいた時、周りの景色を見回し、空を見上げると、美しい世界が広がっていた。
傾き黄色みを帯びた陽を浴びたラズベリーの実は、きらきらと赤い粒を光らせて、精巧な細工を施された宝石のようだった。
囚われが一概に良くないわけではないけれど、囚われて辛い時にはそこから注意をそらすのが必要だ。
私の場合、今日のラズベリーと景色が、そうであったといえるだろう。