大きな世界の小さな部屋

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私はハイパーエージェント。 Aパート

2012年10月14日 11時25分32秒 | 映像作品
今回は、当ブログでは久しぶりに特撮作品について語ってみようと思います。今回のお題となるのは、1993年にTBSで放送された「電光超人グリッドマン」。放送当時の私は高校生でしたが、その斬新な内容に魅了され、現在でも私の好きな特撮作品ベスト3に入っています(第一位は特警ウインスペクター)。製作は円谷プロ、そうウルトラマンでお馴染みのあそこです。円谷プロの看板は上記の通りウルトラシリーズですが、いまいち知名度は低めですがそれ以外の特撮作品も作ってますね。本作グリッドマンもその一つで、当時はテレビ作品ではほぼ絶滅していた数少ない巨大特撮として誕生しました。円谷プロ作品のスポンサーと言ったら今も昔もバンダイですが、グリッドマンは例外的にタカラでした。

基本設定は、地球とは別の世界ハイパーワールドから地球に逃げてきた「魔王カーンデジファー」を追ってやってきた「ハイパーエージェント グリッドマン」。カーンデジファーとグリッドマンはそれぞれ地球の少年に協力してもらい、それぞれの活動を開始。カーンデジファーは地球の征服を、グリッドマンはその阻止。ここまで来ると非常に良くある設定ではありますが、ここから先が当時としては実に興味深かったのです。

戦いの舞台となるのはコンピューターワールドと呼ばれる異空間で、そこはコンピューターの中にある世界。そこに立ち並ぶビル群の様な建造物は、全てそのコンピューターを構築しているプログラム。その中に、カーンデジファーの僕となった金持ちの少年お手製の“怪獣型コンピューターウイルス”が侵入してきて、暴れて建造物(=プログラム)を破壊、そのコンピューターに誤動作を起こさせ現実世界を混乱させる…とまぁそんな感じです。現在ではロックマンエグゼや電脳冒険記ウェブダイバー等で見られる電脳空間バトルですが、当時としては非常に珍しかったのです。特に建造物をプログラムに置き換える発想は素晴らしい。やってる事はウルトラ怪獣とそう変わらないのに、設定付けで全く違う状況を生み出したのには拍手。ただプログラムを破壊するだけでなく、一度破壊したプログラムを怪獣が再構築し、自分たちに都合の良いプログラムを作り出す事も有ります。よって、ウルトラシリーズには無くグリッドマンならではの展開も出来ました。元ネタは海外映画“トロン”なのでしょうけど、美味い具合に料理したものです。

しかし、このアイディアにも欠点が有ります。例を挙げると、「結晶怪獣ギラルス」が病院のコンピューターを狂わせ手術機器を使用不能にしたり、「火山怪獣ボルカドン」が電話局の回線を狂わせ電話を不通にさせたり、「磁力怪獣マグネガウス」が警備会社のプログラムを破壊し人々を建物に閉じ込めたりしていました。この辺はまぁリアリティがある(その割には手術器具が宙を舞ったりしてましたけど…)のですが、段々と現実世界に出て来る影響が荒唐無稽になってくるのです。「火炎怪獣フレムラー」が電子レンジのプログラムを破壊しレンジを暴走=大爆発させる(ないない)とか、「地底怪獣テラガイヤー」が水道局のコンピューター内に怪獣出現=水道水が塩酸になる(ないない)とか、「裂刀怪獣メカバギラ」が考古学研究所コンピューターのプログラムを再構築→研究資料のミイラが動き出す(ないない)とか…。視覚的に分かり易いですけど、常識で考えると有りえない事が多くなっていきます。そもそもコンピューターのエラーで起こる混乱って、どれもこれも映像的には地味なものが多いんですよね。上記の電話線とか…これが上記の欠点。だから視覚的に分かり易い様な混乱が用意されたのでしょうきっと。現にウェブダイバーでも、同様に荒唐無稽な混乱が起きていましたし。

そしてグリッドマンもコンピューターワールド内で戦います、しかし怪獣は手強い上にグリッドマンには活動限界時間が有るので、グリッドマンは不利です。そこで、コンピューターワールド=プログラム世界である設定を上手く活用し、グリッドマンを支援する攻撃プログラム“アシストウェポン”が登場します。それらは戦闘機や戦車だったりするのですが、何せプログラムですから実際に開発するよりも遥かに早く、そして安く作れるんですね。それらはウルトラシリーズにおける防衛チームのメカに該当するのですが、怪獣もプログラムですがアシストウェポンもまたプログラム、同じプログラム同士なのか防衛チームメカに比べると格段に強い!何度もグリッドマンのピンチを救ってるくらい強いです…アシストウェポンだけで怪獣倒せるんじゃないかと思ったくらい。あと、アシストウェポンよりも先にグリッドマン用の武器プログラム“バリアーシールド&プラズマブレード”を即興で作った事も有りましたね。正直それが無ければ、その時に戦った「裂刀怪獣バギラ」に負けてましたグリッドマン。そのバギラは全身に刃物が生えており、かつグリッドマンの必殺技グリッドビームを弾く強敵だったのです。余談ですが、上記の烈刀怪獣メカバギラとは、このバギラを元に作られたメカ怪獣です。更に余談ですが、最初から一部の怪獣をメカ改造する予定で作られていたので、当然メカギラルスやメカフレムラーも存在します。


次回に続く。


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