今回ご紹介するのは、ここでは初登場となる戦隊ロボです。
戦隊ロボというのは、“変形等のギミック重視でプロポーションや可動に関しては絶望的”というのが特徴(つまり最低限のギミックしか無い)、っつーか私の認識でした。しかし正しくは…特に可動に関しては、子供でも扱える様に構造が複雑になる事を防ぐ為に“敢えて可動部を殺している”のです。つまり、メインターゲットである子供を大事にするべく割り切っているんですね。でも、やはり玩具好きとしては合体しか出来ない様なものでは物足りないです。
そう思って数年、私は今回ご紹介する“マジキング”に出会いました。
これも基本的に可動は殺されておりマトモなポージングは取れません、しかし最優先事項であるギミックに関しては素晴らしいものでした。
まずは分離状態からご紹介。
多くの戦隊ロボは分離状態のモチーフはビークルなり動物メカなりというのが通例ですが、マジキングの場合は分離状態もロボットなのです。同じ構造のもので十年ほど前に忍者戦隊カクレンジャーの“無敵将軍”、超力戦隊オーレンジャーの“オーブロッカー”、激走戦隊カーレンジャーの“VRVロボ”がありましたが、マジキングの場合は分離状態だとそれぞれの大きさが違うのが面白い所(ピンクなんか肩に乗っちゃってますしね)。…ただしこれらは五人の魔法使い兄弟が魔法で魔神と呼ばれる姿に巨大変身しているという設定なので、ロボットと言うより巨人と考えた方がイメージしやすいかもしれませんね。ちなみに、この状態を“マジマジン”と呼びます。
では、一番手は末っ子主人公の変身する「マジフェニックス」。
プロポーションは期待しない方が良いというのは最近の戦隊ロボ共通の認識ですが、これは中々にスマートかつガッシリとした纏まりのあるナイスプロポーションです。いや、素直にかっこいいと思えるデザインだと思います。可動の方も戦隊ロボにしては中々しっかりしていて、腕は肩しか動きませんが足に関しては足首の可動軸とロール軸が無いだけで股関節は勿論、膝もちゃんと動きます。ホント、これだけ単品で売っても商売成り立つんじゃないかって位に出来が良いです。
で、マジマジンには個別の手持ち武器がありまして、それらを纏めてご紹介します。
左から三又の矛、ハンドアックス、取説にはシールドと書かれている謎物体、そして剣。マジフェニックスの武器は当然この剣「フェニックスソード」。
うわ、そのままでも充分良いですが武器持たせるともっとかっこいい!こうしてみると、顔の造型もレベルが高いですし。尚、この画像では顔が斜めに向いていますがそれは改造してあるから出来るのであって、製品版では首は固定ですので注意。
次は、ちぃ兄こと次男の変身する「マジガルーダ」。
巨大な翼が印象的ですが、実は変形ギミックの弊害で頭部が小さくなっているので鳥のモチーフとは裏腹にかなりのマッチョ体型(特に後姿が顕著です)。胴体がもう少し小さければバランスよく纏まったのですが、合体ギミックを考えるとこれが精一杯なんでしょうね。ちなみに可動部はマジフェニックスと違いかなり少なめで、肩は回転&脇を開く程度しか出来ず、下半身に至っては股を広げるしか出来ません。まぁ、ただ置いておくだけでも充分絵になるので気にする程では無いのですが、マジフェニックスで頑張ったんだからせめてそれに近いクオリティを維持して欲しかった所。尚、ちぃ兄は手がこんなんなので手持ち武器はありません。
次はちぃ姉こと次女の「マジマーメイド」。
うわ、なんじゃこりゃ。かろうじて人型には見えますが、これでマーメイドとか言われても誰も納得せんでしょうね。変形ギミックの皺寄せがモロに来てこんなになってしまったんですが、それにしてもなんという肥満体型…嫁入り前の女の子にコレはあんまりだ(ラストで結婚してましたけど)。可動部は変形ギミックの弊害で膝が反対側に動くのと肘がちょっと動く程度で、はっきり言って不恰好な置物です。手には三叉の矛を持っていますが、本当は背中に先の謎物体を取り付けられます…っつーか余りパーツを背負わされているんですけど(この画像ではメンドーなので付けてません)。とことん不幸だなぁちぃ姉。
四番手は、長女の変身する「マジフェアリー」。
これもフェアリーというにはちょっと抵抗がありますが、かろうじてその様には見えますからまぁいいか。先の集合写真を見ても分かる通り、マジマジンの中では最も小さいです。つーか、他と比べなくてもかなり小さいんですが…ガシャフィギュアと並べるとこんな感じ。
小さっ!
画像では肩が動いてますが、可動部はそこだけです。でも小さくて軽いので、本編での設定通りに長男の肩の上が定位置です。
で、その長男というのが最後に紹介する「マジタウロス」。
デッカいです、マジマジン中では最もデカいです、さすが長男。頼れる兄貴って感じ。プロポーション的にも纏まりが良い、良いのですが、見た目とは裏腹に可動に関してはイマイチですね。下半身は動くには動くんですが、その方向が全て逆関節なので動かしても気持ち悪いだけです。腕の方は戦隊ロボにしては動く方で、肩が回転&脇開き、肘と手首が動きます。でも惜しい事に、手首と上腕部にロール軸が無いので回転させられないんですよね。
では、彼らを合体させてみましょう。尚、細かい過程は戦隊ロボにしては結構複雑なので省略。まぁ、そこが個人的には良いんですが。
最近の戦隊ロボの傾向としては、ロボットと言うより“手足を模した箱の寄せ集め”という風なプロポーションが通例ですが、その点このマジキングは体型的には割と自然に纏まっているんではないでしょうか?ま、胸板が厚すぎるのが惜しい所ですが…。よくみると、魔法使いらしく頭が魔女帽子をあしらった形になっているのが面白いですね。手に持っているのは必殺武器「魔法剣キングカリバー」、これは各マジマジンの武器を合体させたものです。
これまでの戦隊ロボでも単体時の武器や余剰パーツを組み合わせて剣をでっち上げる物は多かったですが、やはり無理矢理感の漂う“お世辞にも剣には見えない”物が殆どでしたが、このキングカリバーは綺麗な形で纏まっている合体剣と言えるのでは無いでしょうか。
背中にある翼はもちろんマジガルーダのものですが、これは展開する事が出来ます。
横幅が1.5倍近く広がるので、これだけでもインパクトがありますね。ちなみにこの翼、展開だけで無く折り畳む事も出来ます。その場合は後から見るとこう。
…ちぃ兄、磔状態。
変形については省略と言いましたが、頭の変形は実に面白いのでちょっとだけ触れます。マジキングは基本的に体の大半をマジタウロスが占めており、マジタウロスから前後反転してマジキングとなります。例えば、マジタウロスの胸はマジキングの背中となる訳です。で、マジタウロスの頭が変形してマジキングの頭となるのですが、前後反転ですから前者の後頭部に後者の顔が付いているんですよ。そして、先に触れたマジキングの魔女帽子、実はアレってマジタウロスの角が一つに合わさったものなんです。下の画像はそれぞれの変形時を撮影したものですが、今述べた事を踏まえて見てみると、その変形の面白さが分かっていただけると思います。
マジキングの帽子の鍔を上げると顔が現れ、反対にマジタウロスの顔が隠れるという処理は実にお見事。
では恒例の大きさ比較。
大きさ比較なので翼は展開常態にしてあります。身長だけでなく、横幅だけでもXboxよりデカいってんだから驚きです。
しかし!マジキングはここからが本番なんです!分離状態からロボットへの合体、マジキングには実はもう一つの合体形態があるのです。その名はマジドラゴン!
もう大迫力です。今までのものが同じ商品とは思えない位に大胆に変わっちゃってますね。っつーか、本当に別商品にしか思えん。しかも、これだけ凝った事やってんのに各形態ごとにそんなにプロポーションの破綻も見られない(マジマーメイドはさすがにフォロー出来ませんが)というのは本当に凄いです…あ、マジドラゴンへの合体に限ってはマジフェニックスだけ余ってしまいますけど、背中に騎乗させる事が出来るので実質五体合体と言って良いかと。そして大きさ比較…はっきり言って、この状態が一番デカいです。ですから最も置き場に困ります。が、私はこのマジドラゴンが一番気に入っているのでこれでディスプレイしたいんですよ…困った事に。
以上、魔法五兄弟でした。いやぁー、戦隊ロボというものに対して抱いていた偏見が無くなりましたわ。いや、戦隊ロボもやれば出来るじゃないかと。戦隊ロボでここまで気に入るものが出るとは思いませんでしたよ…世間での人気も高かったらしく、トイザらスで¥1000投売りが始まった途端に瞬殺されてましたし。ま、分離状態でもロボット五体でしかも大迫力のドラゴンにもなると、見た目の豪華さもマジレンジャーのロボットではダントツでしたからそれも頷けます。
だから、今年のボウケンジャーのロボットもまだ名前も知らない頃は期待していたんですが、通例通りの箱の寄せ集め的なロボでがっかりしましたよ…買いませんよあんなの、好きな人には悪いんですが、私の求めている方向性とは真逆なモンで。
最後になりますが少しだけ追記。本来は固定式である首を改造して可動する様にしたと書きましたが、それはマジフェニックスだけでは無くマジタウロスも同様です。それを応用して、こんなのを作ってみました。
これが歴史より隠されたる魔神、その名も「アニキング」だ!
戦隊ロボというのは、“変形等のギミック重視でプロポーションや可動に関しては絶望的”というのが特徴(つまり最低限のギミックしか無い)、っつーか私の認識でした。しかし正しくは…特に可動に関しては、子供でも扱える様に構造が複雑になる事を防ぐ為に“敢えて可動部を殺している”のです。つまり、メインターゲットである子供を大事にするべく割り切っているんですね。でも、やはり玩具好きとしては合体しか出来ない様なものでは物足りないです。
そう思って数年、私は今回ご紹介する“マジキング”に出会いました。
これも基本的に可動は殺されておりマトモなポージングは取れません、しかし最優先事項であるギミックに関しては素晴らしいものでした。
まずは分離状態からご紹介。
多くの戦隊ロボは分離状態のモチーフはビークルなり動物メカなりというのが通例ですが、マジキングの場合は分離状態もロボットなのです。同じ構造のもので十年ほど前に忍者戦隊カクレンジャーの“無敵将軍”、超力戦隊オーレンジャーの“オーブロッカー”、激走戦隊カーレンジャーの“VRVロボ”がありましたが、マジキングの場合は分離状態だとそれぞれの大きさが違うのが面白い所(ピンクなんか肩に乗っちゃってますしね)。…ただしこれらは五人の魔法使い兄弟が魔法で魔神と呼ばれる姿に巨大変身しているという設定なので、ロボットと言うより巨人と考えた方がイメージしやすいかもしれませんね。ちなみに、この状態を“マジマジン”と呼びます。
では、一番手は末っ子主人公の変身する「マジフェニックス」。
プロポーションは期待しない方が良いというのは最近の戦隊ロボ共通の認識ですが、これは中々にスマートかつガッシリとした纏まりのあるナイスプロポーションです。いや、素直にかっこいいと思えるデザインだと思います。可動の方も戦隊ロボにしては中々しっかりしていて、腕は肩しか動きませんが足に関しては足首の可動軸とロール軸が無いだけで股関節は勿論、膝もちゃんと動きます。ホント、これだけ単品で売っても商売成り立つんじゃないかって位に出来が良いです。
で、マジマジンには個別の手持ち武器がありまして、それらを纏めてご紹介します。
左から三又の矛、ハンドアックス、取説にはシールドと書かれている謎物体、そして剣。マジフェニックスの武器は当然この剣「フェニックスソード」。
うわ、そのままでも充分良いですが武器持たせるともっとかっこいい!こうしてみると、顔の造型もレベルが高いですし。尚、この画像では顔が斜めに向いていますがそれは改造してあるから出来るのであって、製品版では首は固定ですので注意。
次は、ちぃ兄こと次男の変身する「マジガルーダ」。
巨大な翼が印象的ですが、実は変形ギミックの弊害で頭部が小さくなっているので鳥のモチーフとは裏腹にかなりのマッチョ体型(特に後姿が顕著です)。胴体がもう少し小さければバランスよく纏まったのですが、合体ギミックを考えるとこれが精一杯なんでしょうね。ちなみに可動部はマジフェニックスと違いかなり少なめで、肩は回転&脇を開く程度しか出来ず、下半身に至っては股を広げるしか出来ません。まぁ、ただ置いておくだけでも充分絵になるので気にする程では無いのですが、マジフェニックスで頑張ったんだからせめてそれに近いクオリティを維持して欲しかった所。尚、ちぃ兄は手がこんなんなので手持ち武器はありません。
次はちぃ姉こと次女の「マジマーメイド」。
うわ、なんじゃこりゃ。かろうじて人型には見えますが、これでマーメイドとか言われても誰も納得せんでしょうね。変形ギミックの皺寄せがモロに来てこんなになってしまったんですが、それにしてもなんという肥満体型…嫁入り前の女の子にコレはあんまりだ(ラストで結婚してましたけど)。可動部は変形ギミックの弊害で膝が反対側に動くのと肘がちょっと動く程度で、はっきり言って不恰好な置物です。手には三叉の矛を持っていますが、本当は背中に先の謎物体を取り付けられます…っつーか余りパーツを背負わされているんですけど(この画像ではメンドーなので付けてません)。とことん不幸だなぁちぃ姉。
四番手は、長女の変身する「マジフェアリー」。
これもフェアリーというにはちょっと抵抗がありますが、かろうじてその様には見えますからまぁいいか。先の集合写真を見ても分かる通り、マジマジンの中では最も小さいです。つーか、他と比べなくてもかなり小さいんですが…ガシャフィギュアと並べるとこんな感じ。
小さっ!
画像では肩が動いてますが、可動部はそこだけです。でも小さくて軽いので、本編での設定通りに長男の肩の上が定位置です。
で、その長男というのが最後に紹介する「マジタウロス」。
デッカいです、マジマジン中では最もデカいです、さすが長男。頼れる兄貴って感じ。プロポーション的にも纏まりが良い、良いのですが、見た目とは裏腹に可動に関してはイマイチですね。下半身は動くには動くんですが、その方向が全て逆関節なので動かしても気持ち悪いだけです。腕の方は戦隊ロボにしては動く方で、肩が回転&脇開き、肘と手首が動きます。でも惜しい事に、手首と上腕部にロール軸が無いので回転させられないんですよね。
では、彼らを合体させてみましょう。尚、細かい過程は戦隊ロボにしては結構複雑なので省略。まぁ、そこが個人的には良いんですが。
最近の戦隊ロボの傾向としては、ロボットと言うより“手足を模した箱の寄せ集め”という風なプロポーションが通例ですが、その点このマジキングは体型的には割と自然に纏まっているんではないでしょうか?ま、胸板が厚すぎるのが惜しい所ですが…。よくみると、魔法使いらしく頭が魔女帽子をあしらった形になっているのが面白いですね。手に持っているのは必殺武器「魔法剣キングカリバー」、これは各マジマジンの武器を合体させたものです。
これまでの戦隊ロボでも単体時の武器や余剰パーツを組み合わせて剣をでっち上げる物は多かったですが、やはり無理矢理感の漂う“お世辞にも剣には見えない”物が殆どでしたが、このキングカリバーは綺麗な形で纏まっている合体剣と言えるのでは無いでしょうか。
背中にある翼はもちろんマジガルーダのものですが、これは展開する事が出来ます。
横幅が1.5倍近く広がるので、これだけでもインパクトがありますね。ちなみにこの翼、展開だけで無く折り畳む事も出来ます。その場合は後から見るとこう。
…ちぃ兄、磔状態。
変形については省略と言いましたが、頭の変形は実に面白いのでちょっとだけ触れます。マジキングは基本的に体の大半をマジタウロスが占めており、マジタウロスから前後反転してマジキングとなります。例えば、マジタウロスの胸はマジキングの背中となる訳です。で、マジタウロスの頭が変形してマジキングの頭となるのですが、前後反転ですから前者の後頭部に後者の顔が付いているんですよ。そして、先に触れたマジキングの魔女帽子、実はアレってマジタウロスの角が一つに合わさったものなんです。下の画像はそれぞれの変形時を撮影したものですが、今述べた事を踏まえて見てみると、その変形の面白さが分かっていただけると思います。
マジキングの帽子の鍔を上げると顔が現れ、反対にマジタウロスの顔が隠れるという処理は実にお見事。
では恒例の大きさ比較。
大きさ比較なので翼は展開常態にしてあります。身長だけでなく、横幅だけでもXboxよりデカいってんだから驚きです。
しかし!マジキングはここからが本番なんです!分離状態からロボットへの合体、マジキングには実はもう一つの合体形態があるのです。その名はマジドラゴン!
もう大迫力です。今までのものが同じ商品とは思えない位に大胆に変わっちゃってますね。っつーか、本当に別商品にしか思えん。しかも、これだけ凝った事やってんのに各形態ごとにそんなにプロポーションの破綻も見られない(マジマーメイドはさすがにフォロー出来ませんが)というのは本当に凄いです…あ、マジドラゴンへの合体に限ってはマジフェニックスだけ余ってしまいますけど、背中に騎乗させる事が出来るので実質五体合体と言って良いかと。そして大きさ比較…はっきり言って、この状態が一番デカいです。ですから最も置き場に困ります。が、私はこのマジドラゴンが一番気に入っているのでこれでディスプレイしたいんですよ…困った事に。
以上、魔法五兄弟でした。いやぁー、戦隊ロボというものに対して抱いていた偏見が無くなりましたわ。いや、戦隊ロボもやれば出来るじゃないかと。戦隊ロボでここまで気に入るものが出るとは思いませんでしたよ…世間での人気も高かったらしく、トイザらスで¥1000投売りが始まった途端に瞬殺されてましたし。ま、分離状態でもロボット五体でしかも大迫力のドラゴンにもなると、見た目の豪華さもマジレンジャーのロボットではダントツでしたからそれも頷けます。
だから、今年のボウケンジャーのロボットもまだ名前も知らない頃は期待していたんですが、通例通りの箱の寄せ集め的なロボでがっかりしましたよ…買いませんよあんなの、好きな人には悪いんですが、私の求めている方向性とは真逆なモンで。
最後になりますが少しだけ追記。本来は固定式である首を改造して可動する様にしたと書きましたが、それはマジフェニックスだけでは無くマジタウロスも同様です。それを応用して、こんなのを作ってみました。
これが歴史より隠されたる魔神、その名も「アニキング」だ!
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