大きな世界の小さな部屋

まぁ色々とヲタ趣味に関した話題をうんたらかんたらと…あと動物ネタなんかも。

牛折神!

2009年12月01日 08時30分09秒 | 玩具その他
今回ご紹介するのは、シンケンジャーDXロボシリーズ最後のアイテム“牛折神”。


…これまで敢えて黙ってきましたけど、どの辺が折り紙モチーフなんでしょうかねぇ…?烏賊折神辺りまでは、まだあちこちが角ばってて折り紙っぽさは
あったのですが、この牛折神の場合はホンットーにタダの牛車ロボ。牛車はどちらかと言うと貴族の乗り物で、厳密には侍は関係ないのでは…?
それはともかく、まぁ纏まった形にはなっているとは思います。ただ、牛のケツと後ろの牛車がそのまま繋がっていて分離が出来ないのが難点ですが…
大したことでは無いんですが、これがあるだけでもプレイバリューが増えるじゃないですか。


ご尊顔拝見。牛だけに角がある訳ですが、角は軟質パーツなので折れる心配はありません。
角の部分が額まで来ているので、鉢金の様な処理になっています。


さっきは斜め前後視点でご覧いただいたわけですが、真横から見ると…腕の無いロボが仰向けに寝そべっているようにしか見えませんが、これは見なかった
事にしてください頼むから。


牛折神最大の特徴は電動走行ギミック、バンダイの電動玩具のセオリーに則り実際はタイヤで走行しているだけで、足はそれに合わせ
動いているだけです。そして秘伝ディスクが牛車の車輪の様になっていますが、実際はジョイントが備わっている本物の車輪で走行して
います。しかも牛折神の場合、電動ギミックは前進とバックだけで、他に駆動ギミックが全く無し!爆竜戦隊アバレンジャーのステゴスラ
イドンみたいに、他にも連動ギミックが欲しかったです。一応、スイッチ切り替えで後進も出来るのですが、牛車って牛が前に引っ張って
移動するものなんだから、後進って出来るとは思えないんですが???

これまでの年末商戦向けの電動走行アイテムの数々、それを少し振り返ってみましょう。タイムレンジャーのVレックスには疑似音声認識による遠隔操縦&電動変形ギミック、ハリケンジャーのリボルバーマンモスにはリボルバー回転&カラクリボール射出&各部の動力伝達ジョイント、アバレンジャーのマックスオージャのサブ爆竜との合体&電動アクションギミック、マジレンジャーからはマジレジェンドの電動走行自動合体ギミック、ボウケンジャーからはダイボイジャーの電動走行&拳とタービン回転ギミック、ゲキレンジャーからはサイダイオーの遠隔操作ギミックと、それぞれに電動+αがあったものですが、この牛折神の場合はそれが乏しいのです。なんでこんなにやる気が無いのか…合体ギミックを仕込んだせいで余裕が無くなったのでしょうか?


一応連動ギミックはあるにはあります、牛折神頭部にジョイントが有ってそこが電動走行に伴い回転
するのですが、折神獣状態だとそのギミックが全く使い道が無し!このギミックにはちゃんと使い道
が有るのですが、それはまた後述。


武器は背中の猛牛砲、これを発射して攻撃するわけです。ただ、これはそういう形をしているだけで、特にギミックはありません。せっかく
こういう武器が有るんだから、この銃身が電動でピストン運動させる事で発射を再現とか、そういう気の利いたギミックの一つも欲しかったのですが。


後ろの牛車部分には、シンケンオーを乗せる事が出来ます。オオナナシ連中との騎馬戦対決でこれを披露しましたが、多分もう二度とやらんでしょうね。っつーか、この騎乗モードを出すために、オオナナシ連中に
騎馬戦やらせたんでしょけど…あと運動会シーズンだったから。言い忘れてましたが、コレ上に載せてるだけでジョイントで固定されてる訳じゃありません。よって、牛折神ごと持ち上げるとシンケンオーが真っ逆さ
まに転げ落ちます。


では変型ギミックのご紹介…なんですが、ぶっちゃけ垂直に立たせて猛牛砲を傾けて腕を付け替えて、あとは顔の
カバーを開いて武器持たせただけ!まぁ人型には見えますけど、それでもなんか納得行かない。シンケンオーの変
形ギミックが戦隊ロボにしては複雑で、その辺を考慮したとか、電動ギミック仕込んだ弊害とか色々あると思います
が、最後の最高額商品が舵木折神と同レベルの変形ギミックってーのは…・゜・(つД`)・゜・


こうして完成したのが“モウギュウダイオー”…箱です、完ッ全に箱です…特に牛車部分を垂直に立てただけの下半身、見てるだけで涙が溢れて
来ます・゜・(つД`)・゜・
こちらでも電動走行ギミックは健在ですが、踵の車輪で前進しているだけなので面白みはイマイチ。上記のVレックスは、基本が車輪移動であり
ながらも爪先が連動して動き歩いている様に見せていたのですが、こちらは本当に棒立ちのまま前進しているだけ…縦長の箱がタイヤで前進し
て何が楽しいと言うのでしょうか?


ご尊顔拝見…なんとなく往年の特撮“世界忍者戦ジライヤ”に出てきた磁雷神を思わせる顔つき。細長い
頬あてのせいでしょうか?


武器は手に持ったガトリングガン、手動で回転します。しかし指で摘まんで回す方式なので、つまらないったら
ありゃしない。これがTFだったら、“ボタンを押すとスプリングで回転”と言った芸を見せてくれる所を…。
まぁ、別の意図のギミックを持たせる為にこんなにショボくなったんですけどね。


モウギュウダイオーになると、頭に秘伝ディスクを取り付けられる様になります。牛折神の時でも出来ますが、付けても目立たない
のです。スイッチを入れると、電動走行に連動しこの秘伝ディスクが回転します(しかし、モード切り替えによりディスクのみの回転
にも出来ます)。劇中ではこれが必殺技扱いですが、玩具では電動回転するだけなのでやっぱりつまらないギミックでしか無い訳
で…大体、頭に扇風機が回っててもカッコ良くないでしょうに。なんでコレこうも遊べないんだろうか?


モウギュウダイオーの総評としては、単品では高価な割に随分と微妙な出来。折角の電動ギミックも、遊んで面白さに繋がらないギミックばっかりで…。
んがッ!しかしッ!モウギュウダイオーの真価は合体ギミックで発揮される!…筈。と言う訳で、今度は本命の合体ギミックに入ります。


用意する物はもちろん全折神(ただし恐竜折神は除く)。
ダイゴヨウ以外はコンプリートした私、戦隊ロボをコンプリートしたのは初めてですが、こうやって眺めているとよく頑張ったなぁ…。


合体手順をご説明する為に、取説にもある様に近道を行く為にモウギュウダイオー、ダイカイシンケンオー、イカテンクウバスターで話を進めます。


まずはダイカイシンケンオーから、画像の状態にします。


外した海老刀を、ダイカイシンケンオーの頭部に取り付けます。比較すると、ただでさえ派手な頭がさらに派手に…。


続いてイカテンクウバスター。まずは各パーツを外し…?


組み替えて画像の状態にします。イカテンクウバスターとダイテンクウの中間みたいな感じになります。


そして最後にモウギュウダイオー、今度はまともな変形を見せてくれることを期待しつつ変形開始。まず秘伝ディスク二枚と
両腕と胸パーツを外し、顔カバーを閉じます。そして、頭部を胸部に収納し、頭部のホルダーに秘伝ディスク(青い方)を取り
付けます。腰の合体ジョイントを引き出し脛を前方に展開し、最後にもう一枚の赤い秘伝ディスクをガトリングガンに取り付け
て合体準備完了です。これまでで最も変形らしい変形をしていますが、どう見てもロボットの一部には見えないその形状に
なんか不安が…。


ではいよいよ合体開始…まずはモウギュウダイオー腹部にシンケンオーの兜を収納、脛部分に烏賊折神の二本脚を接続、脹脛に虎折神の頭部パーツを収納
します。まさかここでシンケンオーの兜まで収納するとは思いませんでした…そして“意地でも余剰パーツを出さないぞ”という開発者の執念が感じられます。
しかし、踵に有る車輪中央のジョイントに亀折神と猿折神を取り付けているのが、なんだか見るからに“余りモノをくっつけた”って感じですが…?


次に、モウギュウダイオーだったものの肩部分にダイカイオーの両腕を取り付け、イカテンクウバスターだったものを、モウギュウダイオー
だったものの背中に取り付けます。


これを斜め前から見るとこんな感じです。ああ、どんどん“何だかわからない謎物体”になっていく…(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル


そしてシンケンオーに戻ります。先程外したモウギュウダイオーの両腕、そして虎折神のリルを二の腕に取り付けます。
あれ?なんだかこれだけで随分カッコ良くなったぞ?


次に、胸にイカダイカイオーの要領で烏賊折神の三本脚を取り付け、モウギュウダイオーの胸パーツを取り付けます。
良く見ると、モウギュウダイオーの胸パーツが逆さに取り付けられる事で、これまでは胸のレリーフが“王”の文字だっ
たのが“全”に変わっています…今気付きましたけど、この“全”のレリーフって富士山もシンボライズしてるみたいです
ね。話を戻しますが、中々にカッコよくなっています…ただし、さすがに重くてこの状態だと前傾姿勢になり非常に不安
定です。そもそもダイカイシンケンオー自体が、スーパー合体にしては珍しく下駄を履いていない、つまり足首はシンケ
ンオーのままであり、足の設置面積は全く変わっていないのです。早い話が、上だけどんどん重くなるのでシンケンオ
ーの足で支えられる限界を超えてしまっているのです。


元モウギュウダイオー&イカテンクウバスターの謎物体に、元ダイカイシンケンオーを乗せ、先程の合体用ジョイントで固定します。


先程のガトリングガンを元ダイカイシンケンオーの後頭部に接続、その後方を元モウギュウダイオーの秘伝ディスク
ホルダー中央にあるジョイントと接続します。


最後に、ダイカイシンケンオーの胸パーツを足に取り付けて合体完了です。ここも、余りパーツをテキトーにくっ付け
とけ感が溢れまくりです_| ̄|○|||


サムライハオー、天下無双!
満を持して登場した最強合体形態です…去年のエンジンオーG12がそこそこ纏まったプロポーションをしていたので期待していた私です。
しかし…しかし……その期待は大きく裏切られたのです………・゜・(つД`)・゜・もう、どうコメントすればいいのか分からない程のグチャグチャ謎物体っぷり
に泣けるで。
しかし、シンケンオーだけで見ればそこそこ良い線言ってると思います。ダイカイシンケンオーで不満だった短い腕、モウギュウダイオーの腕と交換したおか
げでちょうど良い長さになりました(若干太いですけどね)し、ダイシンケンをしっかり持てるのも好印象。二の腕に付いたドリルがかっこいいですねー。構造
上無理なのは分かっているんですが、ここに電動回転ギミックがあればもっとかっこよくなったんですが_| ̄|○|||


ちなみに、横から見るとこう…酷い、酷いよぉ・゜・(つД`)・゜・
これはもう、エンジンオーG12やアルティメットダイボウケンみたいな正統派合体ロボでは無く、究極大獣神やサイダ
イゲキトージャみたいな“祭りの山車系”合体ロボの類ですね。ただ、パッと見は正統派合体ロボ寄りなので、なんか
どっちつかずと言うか。補足ですが、各パーツの重量にジョイントが耐えられず、すぐバラバラになりやすいです。ダイ
カイシンケンオーの時点で、腰パーツの貧弱ジョイントのせいでしょっちゅう上半身が落下していたと言うのに、今回
はそれだけでなく、モウギュウダイオーの腕が外れやすくなっています。ああ、だから少しでも安定させる為に、祭り
の山車系合体ロボになったのか…。


電動ギミックはもちろん電動走行ですが、踵の車輪に猿折神と亀折神が付いた事で、走行時はこいつらがクルクル
回ります。なんか振り回されてるようにしか見えないので、これはやめて欲しかった…なんか扱いがヒドいよ琴羽と
姉さん・゜・(つД`)・゜・


最後の必殺技ギミック、元モウギュウダイオーのディスクホルダー中央から動力が伝達され、サムライハオーの頭に乗ったガトリングガンが回転します。
先程お話しした中央の回転ギミック、この為だったのです。最後になって漸くマトモな電動ギミックが出て来ましたが、残念ながらサムライハオーで触れ
るのはこれで最後になります。


総評とすれば、期待はずれもいいトコでした。ウリの電動ギミックのショボさもあり、正統派合体ロボなのか祭りの山車系合体ロボなのか、どっちつかずで中途半端な感じです。残るのはネガティブな要素の高いだけ、デカいだけ、重いだけ…と、去年のエンジンオーG12と比べると随分と落ちます。確かに、電動ギミック内蔵型ロボで全合体するものは戦隊シリーズでは初の試みでした、それ故にまだノウハウ不足もあったのでしょう。

しかしタカラはその昔、車輪など使わず“ちゃんと二本脚で歩く”電動走行ギミックを備えていながら、“ちゃんとした変形ギミック”と“ちゃんとした合体ギミック”を備えたアイテム「伝説の暗黒獣ドラゴバースト(登場作品 “爆闘宣言ダイガンダー”)」と言う製品を販売していたので、電動ギミックの制約云々は言い訳にしかなりません。

戦隊ロボは低年齢向けという制約があるのも分かります、だったらやはり下手に電動ギミックなど入れずに、素直にかっこいいと思える形に合体出来る様な構造、そして「遊んで楽しいギミック」の方が良かったのではないでしょうか?ただ、意地でも余剰パーツを出すまいという拘りだけは評価します…ただ秘伝シールドだけはどうにもならなかったみたいですけど_| ̄|○|||


これにてシンケンジャーロボシリーズは完結な訳ですが、秘伝ディスクというテーマを上手く昇華出来たかと言うと…残念ながら“微妙”なトコですね。
ただシンケンマルによるアニメーション再生だけでなく、ディスクを回転させて折神内のギアに動力を伝達させてギミックを発動させる、このアイディアは良かったと思うんです。過去のアバレンジャー製品「アバレンオー」その他にて、ギア回転ギミック+ロボ本体に仕込まれたモーターによる電動駆動という前例があり、それに比べると手動な分は見劣りするとしても。しかし、シンケンオーと合体させても秘伝ディスク連動ギミックが生きているのは虎折神だけで、他のサブ折神は全て連動ギミックが使えなくなってしまいます(この部分も、アバレンオーに比べて劣っている点です)。

それに兜折神の頭部回転、舵木折神のフィッシュソード、虎折神のドリル…サブ折神のギミックがこの三種類だけって言うのはあまりにも寂しすぎやしませんか?最後のサブ折神こと烏賊折神なんて、秘伝ディスク連動ギミックすら捨てていましたし…合体プレイバリューは高くても、なんか納得いきません。

そこで次に来たダイカイオー、秘伝ディスクを顔にしモードチェンジギミックに使うと言うアイディア、これは非常に斬新で良かったのですが、最後の最後のモウギュウダイオーでコケました。秘伝ディスクをタイヤに使う、このアイディアは虎折神で使用済みですし、牛折神の場合は内部のモーターが駆動してディスクが回転するので、これまでの“ディスクが回転してギミック発動”というコンセプトから根本的に異なるものです。それに、別に秘伝ディスクが無くてもモーターによる電動ギミックは発動できますし…。

前年の炎神ソウルより、秘伝ディスクを収納もしくは装着するスペースを大きく確保しなければならない。そんな制約があるのは分かりますけど、良い悪いの波はあれど結果的には消化不良気味で終わってしまった感がありますね。最後に、個人的に一番納得のいかない点に触れて、侍戦隊シンケンジャー「DXロボシリーズ」、その幕引きとさせていただきます。

何故、最後までピストン運動を使わなかった!?


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