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『ロバみみ』

言いたい!でも言えない…。ならば、穴を掘ってでも叫びたい! そんな想いから綴り始めた独り言のようなブログです。 

・『裏切りの街』

2010年05月30日 | ・ロバみみの芝居小屋
バルコ劇場に足を運んだのは久しぶりです。
『裏切りの街』を観て参りました。

タイトルを観て、なんか昭和の陰気臭い人間関係を背景に描いた物語だと
勝手に思い込んでいましたが、めちゃ現代でした

簡単に言うと、人妻と若い男の不倫の話。

フリーターなのに仕事にも行かず、
彼女におこづかいをもらっているヒモ状態のダメ男を田中圭くん。
40歳で、いわゆるいい人といった感じの旦那との生活に
満足できないでいる専業主婦に秋山菜津子さん。

この二人がテレクラで出会い、逢瀬を重ねて行くうちに、
旦那(松尾スズキさん)や、彼女にバレて、
でも、それでもその関係をやめられずにいる。
結局、人生逃げてばかりのダメな二人…みたいな。

きっとね、世の中的にこういう話ってたくさんあると思う。現実に。
自分の友達にもいそうな感じ。

最近のドラマとか、映画って、何か普通じゃない設定とか
非現実みたいなものじゃないとウケない…みたいな風潮、あるじゃないですか。
緑色のよくわからない生き物になっちゃって、メガネかけて観るヤツとか…。

でも、このお芝居は、ありふれた話なワケです。
出会って、お互いのパートナーに嘘ついて、セックスして…って。
それを延々観せていく。
1幕100分、2幕90分ですよ。
勇気あるなーって思いました。

田中圭くん、さわやかで、かわいくて、演技も上手で、
ロバみみは好きな俳優さんです。
このお芝居では、背中まるめたダメ人間でしたけどね

立ち姿が素敵って思う俳優さんってたくさんいるんですが、
今日は田中圭くんの寝姿がツボでした。

寝てる姿(寝顔じゃなくて)が、なんかかわいいと思える男の人っていいなぁ~

と、芝居中、トリップしました(笑)

この芝居は、人妻と若い男が、自立して希望を見出すなんてことはせず、
ダメなまんま、ズルズルと終って行きます。
そこがなんか、リアルだった。
舞台やドラマは、皆に希望を与えるストーリー展開になることが多いですが、
こんな風に「ダメ」から抜け出せない人、たくさんいますよね。

やめられない不倫。
仕事もせずにダラダラ、テレビを観てる日々。

ロバみみは、それでも、やっぱり人は変われる生き物だと信じているので、
そういう夢を、こういう創作物には求めてしまうんですけど、
まあ、これはこれで受け止めます。

今日は千秋楽だったので、銀杏BOYZ(初めて知りました)の
峯田さんの弾き語りがあったんですが、これがよかったです
彼の話したことは、すべて尻切れトンボだったんですが(笑)、
「この人、言葉の代わりに唄を歌う人なんだな」って思いました。

それにしても、松尾スズキさんが、時折、志村けんさんに見えてしまうのは、
ロバみみだけでしょうか…

・『2人の夫とわたしの事情』

2010年05月09日 | ・ロバみみの芝居小屋
ひとところ、剛くんやV6のイベントが決定すると、
他のことに全然気がまわらなくなってしまうロバみみ。

代々木のVコン明けなら、次のコンまで一段落するから大丈夫だろうと、
チケットを取っていたにもかかわらず、
松さんの舞台、あやうく忘れるところでした
最近、スケジュールの自己管理能力がとみに低下しています…
出かけに慌ててピアスのケースをひっくり返す始末…

さて、久々にシアターコクーンに行って来ました!
剛ちゃんの舞台からもう3ヶ月も経つんだ…。早いなぁ…。

で、今日の観劇は「2人の夫とわたしの事情」でした。
あまり内容もわからないまま、松さんもケラさんも好きなので押さえたチケット。
勝手にシニカル&シリアスだと思っていました。
だが、喜劇。確かにシニカルな部分もありつつ、笑えました

夫1(段田さん)が戦死したヴィクトリア(松さん)は
夫1の親友(渡辺徹さん)と再婚して、わがままに暮らしていた。
そこへ、死んだはずの夫が戻って来る。
夫1と夫2のはざまで大慌てのヴィクトリア。
そして、美人だけど、奔放すぎるヴィクトリアに、
ちょいと嫌気がさしていた夫二人は、これ幸いとヴィクトリアを押し付け合う。
愛されていると信じてやまないヴィクトリアだが、
計算高くこの状況を打破して、新たな獲物(皆川猿時さん)をゲットすべく
肉食女子丸出しで頑張るストーリー。

1幕45分くらいで3幕まで。
1幕は寝室、2幕は客間、3幕は厨房が舞台。

とにかく松さんは、ほぼしゃべりっぱなし
ヴィクトリアは、ご都合主義の自己中な女性なわけですが、
それがすごーく小気味良くて、笑ってしまう。

ちょっとグスグスした渡辺徹さん扮する夫2とのかけあいも、
あきらかにヴィクトリアが悪いのに、渡辺さんのせいになっていく
セリフの軽妙さが抜群。

演技をする渡辺徹さんて、最近見ないと思ってましたが、
「ブタ」よばわりされつつも、やりこめられていく様が
なんとも言えず愛嬌があってよかったです
「カワウソ」な段田さんと並ぶと、体型も対照的で、
キャラ設定にすごく説得力がありました。

ロバみみはケラさんのセリフの応酬が大好きです
あの笑いのセンスとテンポのよさ!
無駄なやり取りのようで、確実にストーリーが展開していくマジックに
いつもヤラれています

そして、超ワガママで自分勝手で、使用人も愛想をつかして辞めて行くのに、
全然自分のせいだとも気づかない、ある意味幸せなな女・ビィクトリアですが、
憎めないねぇ…。
だって、松さん、超チャーミングなんだもの
口が達者で、死んでも自分は悪者にならない手際のよさに
客席も大笑いでした

こんなに面白い大人のコメディなのに、
あまり話題になっていない気がするのが残念です。

ロバみみの個人的ない健(←意見と変換しようとしてこう出た!)、
もとい、個人的な意見ですが、タイトルとフライヤーが今ひとつだったのでは…?
「2人の夫とわたしの事情」って、なんか固いし、
愛憎のもつれ的な暗い話を連想しちゃいます。

フライヤーも絵なんですが、あんなにはっちゃけた女性が主人公だとは
夢にも思えない感じで
蓋を開けてみたら、大笑いだったので、もったいないなと思いました。
先入観にとらわれず、とりあえず行って見ると、
思わぬ掘り出し物だったりして、演劇っておもしろいですね。
あー、無事に観れてよかったです

蛇足ですが、ひっくり返したピアス。
いまだペアの見つからない子が二人…
そのうちひとつはお気に入りで、カミコンとかVコンの
お供をしてもらったので、すごく悲しいです。
出て来ておくれ~

このままじゃ、怖くて部屋に掃除機かけられないよー

・『薔薇とサムライ』

2010年04月11日 | ・ロバみみの芝居小屋
素敵すぎる… 天海祐希さん。
これがスターのオーラなのか…

新感線RX「薔薇とサムライ」を観て参りました。
五右衛門ROCKの続編ですね。

弱きを助け、強きをくじく女海賊、アンヌ・ザ・トルネードが
ひょんなことから一国の王女になり、
城内の悪の陰謀と立ち向かって行くストーリー。

まあ、しょっぱなから海賊スタイルの天海さんが
めちゃくちゃ素敵なわけですよ!
美しく精かん。
双眼鏡で釘付けのロバみみ…。

すごく前に「パンドラの鐘」の野田演出バージョンで拝見して以来かな。
あの時もなんて可憐な王女様なんでしょうと、
見惚れた記憶がありましたが、今回は歌と踊りもあったので、
天海さんの魅力、大爆発でした

特に、舞踏会で窮地に立たされたアンヌが、五右衛門の機転で
フラメンコを踊る場面があるんですが、
それがまあ、素敵なこと…!!!!!
踊り終わった後、思わず

「かっこいい…」

とつぶやいてしまったロバみみの声と隣の女性の声は、ぴったりかぶっていました。
観劇中なのに、思わず感嘆の声をもらしてしまうなんて、

これが宝塚のトップスターの力なのか…。

と、思わずにいられませんでした。
女も惚れる女ですねぇ…。

歌が多くて、本当だったらおなかいっぱい気味のロバみみなのですが、
天海さんだから耐えられた感じ。

あとね、神田沙也加ちゃんの甘い歌声もかわいかったです
聖子ちゃんがビッグすぎて、あまり目立った感じがないですが、
すごくキュートで歌も上手!
森雪之丞ワールドにピッタリの沙也加ちゃん。
今度、橋本じゅんさんと「ピーターパン」やるんですよね。
うん。いいと思う!とっても!

そして橋本じゅんさん。
もう反則すぎる…
あのフリフリドレスのオッサン海賊は、ヤバイですよ(笑)
チャーミングすぎる
それから、山本太郎さんも暑苦しくてよかったです

込み入った内容なんですが、わかりやすく迷子にならない。
観ていてハラハラドキドキするし、悪役もキャラがたってるし、
楽しい作品でした
セットと演出が、若干映像に頼りがちなのが、
少し気になりましたが、はじけた作品なので、それもいいのかな…?

カーテンコールでも、笑顔で客席に手を振る
天海さんの美しさに見とれていたロバみみ。

いったいどんな人が、この美女を落とすんだろう…?
分別のある大人の男は、しり込みしてしまうんだろうな。
意外と、当たって砕けても死なない無鉄砲で勢いのある
打たれ強い年下の男の人がいいんじゃないだろうか。
多少頼りなくても。
ああ、天海さんが会社の上司だったら、ロバみみも
褒められたい! 認められたい! という一心で働いちゃうかもなー。

とか、しゅん巡してしまいました

二階席まで見上げて、指を差してる天海さん。
さすが、ヅカの元トップスター。
ファンの気持ちをわかってらっしゃる。
遠くの客席をも、おいてきぼりにしない心遣いはサスガでした。

アンヌに想いを寄せる、大袈裟王子・シャルルに共感しながら、
赤坂を後にしたロバみみなのでした。


そして、最後に…

作家の井上ひさしさん。
「ムサシ」の初演で大笑いさせていただいたことは、まだ記憶に新しく、
この度の訃報は、にわかには信じられませんでした。
心からご冥福をお祈り申し上げます。

・『ULTRA PURE!』

2010年03月18日 | ・ロバみみの芝居小屋
いやは~

なんともまぁ

かわいいのなんのって

健ちゃんの「ULTRA PURE!」を観て来たんですが、
それがアナタ!
健ちゃんたら、今世紀最大のかわいさで…

正直、ロバみみ、もう一回観たいです

グローブ座はどこに座ってもよく観えるんですが、
それにしても1階の後方席。
「剛くんの舞台の席、つきまくってたからまあ、いいや~」と思って
出向いたんですが、あのかわいさを目の当たりにしたら欲が出ちゃう
ううう…。

ストーリーは、ご存知のとおり、三十路目前チェリーボーイの
ハートフルラブコメディです。

ありがち、ありがち…と思って、劇場に足を運んだんですが、
でも、これがなかなかあなどれなかった。
テンポもよくて、登場人物のキャラがたってて、
おもしろくって、ちょっと切ない。

不覚にも、最後の方で、ロバみみったらちょっと泣いちゃいました
(ちなみに隣の席の女性はすごく泣いてました)

健ちゃん演じる俊太郎くんの心情が、すごくよく伝わってくる作品。
難しくないところがいい。
人の心にストレートに伝わることって大切。
結末は想像がつくけれど、そこに向っていって欲しいと誰もが願い、
俊太郎くんを応援しながら観てしまうと思います。

そして、これまたストレートな剛速球でハートにド・ストライクな
健ちゃんの最高級なかわいさったら、もう

あのオーバーオール(イマドキはサロペットかな?)からして、もう既に反則でしょ。
サラサラの髪に、子犬のようにクルクルと変わる愛くるしい表情。
まさに、TKOじゃないですかね。
健ちゃんファンの方々、無事に生きて劇場出てますか?って感じ(笑)
だって、剛担のロバみみですら、途中で鼻血垂れてるかも…って思ったもん。

かわいい、かわいい、ばっかり言ってますが、
本当に、観終わった後に、心がホカホカする作品です。

ロバみみは、お芝居は基本一人で行くんですが、今日もそうでした。
一人で歩く帰り道って、結構楽しいんです。
いつも過ぎ去ったお芝居の余韻にひたりながら駅まで歩く。

でも、今日は、みんなのおしゃべりに耳を傾けながら歩きました。
アンケートに書く感想はきっと構えて書いちゃうけど、
こういうお友達同士の感想ってまさに「生の声」!

「久しぶりにキタね~
「2時間なんて思えないくらい、あっという間だったね」
「恋愛したくなったー」

とか、あちらこちらから聞こえてきて、
ああ、健ちゃん、いいお仕事したなー、と思ったら嬉しくなりました

人目を気にして本当の自分を出せなかったり、
素直になれなくて、立ち往生していたり、
そんな気持ちに勇気をくれる作品。
大切なのは、本当の自分を受け止めてくれる真心を信じて
素直になることなのかもね。
ロバみみも、斜めに傾いてしまった心を、
まっすぐに置きなおす作業をしたくなりました。

東京公演も残りあと少しか~
もう、是非、是非、是非、観て欲しいです!

実は、ロバみみ、あまりの健たんの可愛さにポーッとして、
帰りの山手線で、降りる駅間違えちゃいました

そして、もう一度乗りなおした車内で、ロバみみが見たもの。
窓に映っていたのは、健ちゃんのトレードマークのスマイルマーク
若い女の子が手にしていた携帯にぶら下がっていたものが、
ニコニコとユラユラと揺れていました。
なんか、嬉しい偶然でした

会社で、理不尽な状況にくすぶっていたロバみみ。
ロバみみと一緒に密室にいたら、間違いなく安らかに冥土に旅立てるくらい
煉炭並にくすぶっていました。
そんなロバみみを、ウルトラ・キュートな健ちゃんが
救ってくれました

まだ観ていない皆様、是非是非、劇場で
健ちゃんのかわいさに癒されて下さいませ




・『血は立ったまま眠っている』東京楽

2010年02月16日 | ・ロバみみの芝居小屋
本当に、今回の剛くんの舞台は周りの方々の協力の賜物。
東京楽は、普段、別のお芝居でも
めったに座れない素敵な席で観させて頂けました

大阪のチケットは持っていないロバみみ。
「これで最後かぁ」と、目玉が剛くんに食い込むくらい
食い入るように観て来ました。

初日は戸惑いを隠せない観劇でしたが、回を追うごとに
良の心に集中できるようになりました。
本当に、最初はあの韓国人チームをどう理解したらいいものかわからず、
全部ひっくるめて飲み込もうとして、消化不良って感じでしたが、
やっぱり主役は良と灰男、そして夏美です。

窪塚くんは初日と楽ではデキのよさが雲泥の差でした。
窪塚くん、映像の人だからね。なんか、いっぱいいっぱいっぽかったんですよね。
でも、今日はもう、堂々たる灰男。
やっぱり、吸収力がスゴイんだな。

それに比べると、剛くんは人前でライブでやることに慣れてる。さすが。
初日からしっかりデキてたんだなーと思いました。
そして日を追うごとに、「良」と「剛」の距離が縮まって来ていて
もうどっちがどっちなのか、ファンのロバみみでさえわからないくらい。
切ないのは、剛くんだからなのか、良だからなのか…。
あ、あと、初日に比べて、ラッパの音の出が良くなってました(笑)

今日の剛くんは、良の可愛いところはより可愛く見せてくれました。
ベッドに倒れこむシーンも、勢いよくピンとした姿勢で
ピョコンとベッドにダイブ
うつ伏せでポスッと枕に顔をうずめた瞬間なんて、
無邪気すぎてヤバイくらい可愛かったです

灰男にピッタリくっついて眠るシーンも、間合いがすごくよくなってて、
素直に特別な感情をぶつける良の無邪気さと、
つっけんどんながら、灰男が実は弟のように良を可愛く思ってる感じが出てて、
すごく微笑ましかった。
客席も随分笑ってましたね。

そして、ロバみみは、この舞台のセリフの感じが好きです。
現代語でありながら、今はちょっと使わないような言葉たちが好き。
うーん、たとえば「いくじなし」とか。
意味はわかるけど、普段、会話の中で出てこない言葉。
今だと、「チキン」とか「根性ナシ」とか「ダメ男」くらいに置き換えがきくかな?
でも、そこを「いくじなし」。素敵。

セリフの語尾も好き。

「それは男の世界だけのものだもの」(だっけ?)

とか。
一人で客席で悶絶してるの。ロバみみは。
言葉フェチだから

そして、もう、今日は一幕の終わり(もう何度も書いてるけど)、
良の心細い声が、感情の高鳴りと共に、熱いまなざしに変わった瞬間、
泣くかと思った…。
こみ上げてくる激情が、そのままセリフに乗り移って、
あの鬼気迫る剛くんの表情を見たら、たとえ先にあるのが絶望でも、
「行っておいで」と言わずにはいられない感じでした。

「来宮良に…、気をつけ!!」

このキメゼリフ。そしてあの顔。
どうしても、どうしてもそこで拍手しそうになってしまって、
いつも自分を押さえるのに必死でした。
心のシャッターは百万回も切ったと思います。

そして、今日のカーテンコールは楽だけあって、
剛くんたちの「気をつけ」ポーズの先から現れた蜷川さん。
剛くんとも握手を。

剛くんは、本当にくしゃくしゃの笑顔が満開で、
見ているこちらが嬉しくなりました
窪塚くんが、剛くんの後ろから腕を回して、
剛くんの「ペスト菌」に触れた時、思わず客席から歓声が上がりましたね
遠藤ミチロウさんの生ギターもあって、にぎやかなカーテンコールでした
舞台袖の陰で、剛くんは他の男優さんとハイタッチしてたりして、
ああ、いい雰囲気なんだなーと思ったら、心ほっこり。

そして、鳴り止まない手拍子に出てきてくれた剛くん
その時、寺島さんとか窪塚くんとか、合わせて数名しかいなくて、
剛くんは「ちょっと待って」って、客席に合図してくれたんですが、
他の出演者の方々は出てきてくれず…。
なので、最後に、寺島さんたちと皆で「気をつけ」ポーズをもう一回してくれました。

袖に消えて行く時も「気をつけ」ポーズのまま走っていったのが
これまた可愛かったです

あー、東京公演が本当に終ってしまいました。
剛くん、お疲れ様でした!

褒められたい子供のように、早口で熱っぽくしゃべる良も
いくじのない自分に背中をまるめるように心細くしゃべる良も、
あこがれをキラキラした瞳で語る良も、
蜷川さんと剛くんの創り上げた虚像ですが、
舞台の上では実に魅力的にとキラキラとその命をまっとうしていました。

本当に楽しかったです。
素敵な舞台をありがとう
大阪も頑張ってね

・2/14『血は立ったまま眠っている』

2010年02月14日 | ・ロバみみの芝居小屋
バレンタインデーでしたね。
何ができるわけでもないのですが、今日は剛くんに会いに行きたかったんです。
まさか当選すると思わなかったんですが、
めでたくロバみみの願いが天に届きました
しかも、キラキラの神様の招待席
窪塚くんのくゆらすタバコの煙の匂いが届く距離…。
本当に、ハッピーバレンタインでした

久しぶりにコクーンに脚を運んだのですが、
また新たな気持ちで観れた感じ。

とにかく、剛くんの目がキラキラしてて、ロバみみの周りには
ハートが飛び散りまくってたと思います

良が灰男に頭をポカッと殴られた時、あまりに可愛くて
思わず声に出して笑ってしまいました

とにかく、瞬間瞬間で、良の表情がクルクル変わる。
灰男の一言一言に一喜一憂。
そんな良の心が、まんま素直に出ていました。

ロバみみは、良と夏美が詩を一緒に口ずさむシーンがすごく好きです。
背伸びして、頑張ってる良のまだまだ子供な素顔が見れる気がして微笑ましい。

そして、一幕の終わりでは、なんか泣きそうになってしまった。

「僕はいくじなしだったからな」

と、自分の弱虫だった過去を独白して、ついには革命へと震い立っていく
すごくいいシーンなんですが、
その心細い頭だしが、なんだかすごく切なかったです。

きっと、子供の頃は夏美の後をくっついて歩き、
大きくなってからは、灰男の背中を必死に追いかけてきた良。
憧れてやまないその二人に、追いつきたくて、追いつけなくて…。
もどかしくて、悲しくて、でも「やってやるんだ」って思わずにはいれなくて。

勝手にロバみみが、良を演じる剛くんを観て想像した気持ちなんですが、
切なかったです。
守ってあげたくなりました。
だって、灰男も夏美も、どんどん良から遠ざかってしまうんだもの。

しかしながら、ともすると、灰男だって出来そうな剛くんを
良にキャスティングした蜷川さんは素敵だなと思いました。
日を追うごとに、どんどん良になっていってる感じ。
久しぶりに観て、そう思いました。

カーテンコールの後、ガッツポーズ・バンザイを2回くらいやりながら、
軽快に袖に消えて行った剛くん。
超、可愛かったです

とにかく、愛のビームを大放出しながらのバレンタイン観劇。
あまりに真剣に見つめていたら、肩がガチガチに凝ってしまいました

東京楽まであと少し。
剛くん、頑張れ~





・『TALK LIKE SINGING』

2010年01月28日 | ・ロバみみの芝居小屋
怒涛のエンタメ3連チャン。
本日は赤坂ACTシアターに出没していたロバみみ。

ミュージカル、苦手なんだけどね、
三谷さんがどんなものをN.Yに持っていったのか、やっぱり気になるじゃないですか!

ダメモトで一般発売で電話したら、結構アッサリとれました。
一般の割りにいい席だなぁ…とは思ってましたが、行ってみてビックリ。
センターブロックの3列目とは…。
なじみないから忘れてるんだけど、ミュージカルってオケピがあるんで、
結構席がつぶれてるのね~

しかし、客席は見事スマップファン色。
シアターコクーンも、今はそんな違和感が漂っているんだろうなー。
部外者になって初めて気づく感じ?

作品は、簡単に言うと、幼い頃からコトバを
メロディにのせて歌うことしかできないターロウ(慎吾くん)の物語。
普通に話せないターロウは、社会になじめない。
そこで、精神科医のダイソン教授(川平さん)と言語学者のニモイ先生(堀内さん)が
ターロウを普通に生活できるように大奮闘するが、
果たして、ターロウからメロディを奪うことが、彼にとって幸せなことなのか…。

みたいな。

すごくわかりやすく、楽しい作品です。
笑顔で劇場を出ることができます。

とにかく、川平さんがものすごい芸達者!
客席の心を掴みまくっていました。
前に新感線で観た時にも、よかったなーと思いましたが、
今回はキャストも少なかったので、余計に際立っていました。
初めて何かで観た作品では、あまり好きな濃さではなかったんですが、
いやいや「いーんです!」。まさに。

堀内さんも好きな女優さんなので、ガン見してきました。
かわいらしかったです~

そして、慎吾くんね。
ロバみみ、正直、あんまり…なんですよ。慎吾くん。(ごめん)
テレビで魅力を感じたことないの。
ただ、ビストロスマップで、「おいしー」の後の一発ギャクだけは
最高に好きで、いつも大笑いしちゃうんだけど。

でも、今回初めて、慎吾くん素敵って思いました。

最初の場面あたりは、半ズボン姿で出てくるんですが、
それを見て、「骨太だなー」と思っちゃって。腕も太いよーって思っちゃって。
ロバみみ、ああいう体型って見てると
押しつぶされるような気持ちになっちゃうんですよね。
おまけにオカッパ頭だったので、

「ああ、ミド松(古い)が、こんなに骨太な大人になってしまった…」

と、心の中で嘆いていました。

でもね、オカッパの幼少期が終った頃から、
なんか、慎吾くんのおっきな笑顔がすっごい素敵で、目が離せませんでした。
ターロウは、ピュアな男の子の役なので、
生意気なことも言わずに、あどけないビッグスマイルを振りまくわけですよ。
すごくかわいらしかったです。

慎吾くんも、もう30過ぎてるんだけどね。
本当に「かわいい」って思っちゃいました。
健ちゃんのお菓子みたいな甘い可愛さとはまたベツモノだったけど。
なんでだか、「スマップ…なんだなー」としきりに思いました。

作品への感想は、やっぱり三谷さんって感じで、面白かったです。
ミュージカルが苦手なロバみみも、なんとかついていけました。
しかし、手拍子とか、拍手とか、お客も忙しいね。ホントに…
N.Yの客席の反応はどうだったんでしょうね?
なにせ、本場だから…。

英語のセリフの時は、サイドの字幕を追って、
前方席だとどうしても、役者から目を離さなくてはならないのが
ちょっと残念でしたが、「血は立ったまま~」「人間失格」と、
重厚なものが続いた後だったので、
何も考えずに笑えて、楽しい時間を過ごせました。


・『血は立ったまま眠っている』

2010年01月26日 | ・ロバみみの芝居小屋
行ってきました。2回目。
客席に入ろうとして、今回は蜷川さんにバッタリ。
「うちの子を、どうかよろしくお願いします」と、
父兄参観に来たお母さんのような気持ちで、頭を下げそうになりました

えーと、感想はというと…

よかったです

初日は、ロバみみ、マジで浮き足立ってたんだと思いました。
出演者でもないのに…。
とにかく、ついて行くのに精一杯で、
理解しようと、剛くん演じる良の心を隅から隅まで汲み取ろうと、
気負いすぎていたのかも。

今日は、少し余裕ができた感じ。
多分、剛くんも窪塚くんも。

この作品は、良たち3人の物語と平行して、
在日朝鮮人たちの物語が進行して行きます。
この二つの物語は、最後に一つになると思っていたら、
そうではないんですね。

初日は、良と灰男と夏美の3人の心の動きに浸りたいのに、
朝鮮人たちのシーンに分断されて、気持ちがプツプツと切れがちだったんです。
物語に入り込んでいるのに、もう一つのストーリーに阻まれて
現実に戻ってしまうもどかしさを感じていました。

でも、今日は、やっと一つの作品として受け止められた感じ。
相変わらず、朝鮮人チームのこもった声が、セリフを聞き取り辛くさせているんですが、
あの猥雑な雰囲気が、良たちの物語のスパイスとして味わえたというか…。
もちろん、もっと深く3人の心を見せて欲しいとは思うんですが、
あの行ったり来たりする、もどかしさも含めて寺山作品の醍醐味なのかもなー、と。

正直、テイストとしては、好みではないんですね。ロバみみは。
もっと、良たちの心を丁寧に描いてくれたら、多分切なくて好きなんですが…。

でもでもでもね、やっぱり剛くんはよかったです。
ちゃんとあの時代に生きています
いい顔してるよ。マジで。

弱虫で、頼りなくて、子供。
そして、限りなく純粋。

セリフの感じがね、とてもいいです。
心細さ、憧れ、弱さ、もどかしさ、怒り、悲しみ。
無邪気で、時にきかん坊な少年の姿を、色んなトーンで聞かせてくれます。

窪塚くんも美しきカリスマ・クレイジーって感じでハマってる。
静かなシーンがよかったように思います。
感情的になってる時は、一本調子でちょっと残念な感じもしたかな。

「この星で一等賞になりたいのー。テロリストとしてぇ」

と、今にも言い出しそうな窪塚節炸裂でした。

2回観て、やっとなじんできました。
やっぱり、ロバみみの受け皿じゃ、この作品を一回で味わうのは無理みたい
これから、またどんな感想を持つのか、
自分自身でも未知数です。
自分好みではない作品だけに、それがすごく楽しみです

カーテンコールで素に戻った剛くんの笑顔に会えるのも、楽しみのひとつ!
幸せ~な気持ちになります。
今日は、窪塚くんと寺島さんと3人でポーズとってましたよ。
おちゃめさんでした

では、今日の感想はこの辺で…。
またレポしたいと思います

・『血は立ったまま眠っている』初日

2010年01月18日 | ・ロバみみの芝居小屋
初日の幕が無事に開きました。
いつも以上に緊張してしまいました。ロバみみ、客なのに…

蜷川さんの作品。
いったいどんな剛くんが板の上に立つのか。

ネタバレといっても、うまくまとまっていないので
ネタバレの域まで行きませんが、これから行く方はご注意下さい。

安保のさなか、「自由」を求め活動を続ける良(剛くん)と灰男(窪塚くん)。
灰男に傾倒する純粋な良は、良の姉・夏美(寺島さん)に心を奪われ、
二人の理想から減速し始める灰男を離れ、
週刊誌の記者(大石さん)にそそのかされ、一人、立ち上がる。
しかしながら、自分の意志に反して進んで行く状況に翻弄されてしまう良。
理想と現実の狭間で、もがき味わう苦しみと悲しみ。

いやー、寺山作品、難しかった。
爆発寸前の若者の途方感とか、鬱屈した現実とか、
わかるんだけど、きっと、ロバみみが感じ、思うより、
もっと何かあるはず…。

でも、弱さを抱えて生きるが故に抱く、良の強すぎる自由と灰男への憧れや、
現状から抜け出せない焦りと悲しみは、とめどなく伝わってきました。

剛くんの出過ぎない演技が、良の感情の高まる見せ場を
余計に引き立てていました

こんなこと書いていいかわかりませんが、
ロバみみ、俳優の長谷川博巳さんのお近くに座っていたんですが、
一幕の終わり、良の一番の見せ場での独白シーンでは
長谷川さんが食い入るように若干身を乗り出してご覧になってました。
何故、気づいたのかというと、
「剛くんが見えづらい~!動かんで!」
と、思ったら長谷川さんだったんです
(長谷川さんが身を乗り出すほど!?と思ったので、ちょっと嬉しかったですが、
 基本やめましょうね。前のめりは。)

ああ、なんかたくさん書きたいけど、うまくまとまりません。
遠藤ミチロウさんの歌声は、物悲しくて、でも力強くてすごくよかったし、
寺島さんも寺島さんがいるだけで、舞台がシマるというか、
色が濃くなってよかったです。

あまり無責任に書き散らかしたくないので、今日はこの辺でやめておきます。
実のところ、まだちゃんと消化できてないんです。
なのでまた改めて。
また観に行く予定なので…。

でも、カーテンコールでは、ホッとしたような剛くんの笑顔を見て、
ロバみみもホッとしました。

ただね、シアターコクーンはコンサート会場ではありません。
剛くんの名前を連呼したり、うちわはどうかと思いますよ。さすがに。
大人席では、皆さん振り返って呆れてましたよ。
常識の範囲内にしましょうね。
蜷川作品に剛くんが出るってだけで、客のロバみみが緊張するくらい
すごいことなんですから

さて、今日はイノッチが来てましたよ
いるなーとは思ってたんですが、休憩中、ロビーでバッタリ。

「(…イノッチ…)」と、クチパクしてしまったかも…。
一瞬たじろいでしまって。ロバみみったら
なんか、思わず「こんばんは」って挨拶しちゃいそうになったんだよね(笑)
危ない、危ない。
友達じゃないんだって

あとは安田くんと丸山くんもね、来てました。
関ジャニはいい子だ。本当に。

冷めないうちにと書いた割りに、グズグスした感想になってしまった感がありますが、
またジックリ観て参ります!
次回は、舞台自身や、ロバみみの感じ方がどう変わるか、
楽しみです


・『東京月光魔曲』

2009年12月29日 | ・ロバみみの芝居小屋
何故チケット発売を忘れていたのか…。こんな豪勢な舞台の。
きっと、多分、カミコンやら、剛くん舞台の申し込みやらで
テンパっていたに違いない。

でも、素敵な方に譲って頂けたので無事に鑑賞の運びとなりました。
「東京月光魔曲」。

3時間半の長い芝居でした。
内容は…うーんと、すっごく簡単にいうと、
「姉を愛する弟が邪魔者を殺害する愛のミステリー」…みたいな?

まあ、美しい姉(松雪さん)と愛しあう弟(瑛太くん)。
姉は金銭を介して、複数の男と関係を持っていて
その相手の男達が、自分の妻に次々に惨殺されて行く。
…何故か。
その謎に迫る探偵(橋本さん)と助手(犬山さん)、
そしてミステリー作家(大倉さん)。
様々な人の思惑、そして、人生がからみあう中、
殺人の謎が解けた時、最後に残ったのは姉と弟二人の愛。

って感じ…?

いや、難しかったんですって!
とにかくシーンが細切れで、登場人物も多くて、
そして、それぞれの関係があきらかになるのが遅々とした感じで。

ちょっと盛り込み過ぎ感もあったかなぁ~。
舞台で客にわからせるには、もう少しパーツを大きくした方がいいかも。
なんていうか、ガラスが割れた破片が大きければ
並べてくっつけることもたやすいけど、
ちいさく砕けてしまって飛び散っているので
なかなかもとの形が見えてこない…みたいな。

もちろん面白いんです。
大倉さん、最高です
瑛太くんも、「牡丹灯篭」より断然こっちの役の方が
クセも色気もあってよかったし。
橋本さとしさんも素敵。
他にも伊藤蘭さん、犬山イヌコさん、ユースケさん、山崎一さんと
豪華俳優陣なんです。
見応えは十分にあります

ただ、松雪さん演じる姉の澄子が、何故、売春まがいのことしてるのか、
よくわからなかったし、
ユースケさんと元ジョビジョバの長谷川さんの兄弟が
そんなに物語りに食い込んでる感じがしなくて
残念というか、もったいない気もしました。

もうちょっと、租借しながら観たい感じの作品。
でも、ケラさんテイストはたっぷりで、
ブラックで笑えて、毒があって、そこんとこはよかったです

余談ですが、水谷豊氏が観劇にいらっしゃってました。
奥様を観に来られたんですね~。

・『jam』

2009年12月12日 | ・ロバみみの芝居小屋
自分も、こういう作品のワビサビがわかる大人になったんだなぁ…。
と、思いました。
グリングの「jam」。

青木豪さんの「IZO」の脚本がすごくよかったので、
いつかグリング、観たいと思っていたんですが、
なんと活動休止公演。
そっか、これでしばらく観れないのか~

ストーリーはとあるペンションの一夜の出来事。
妻を亡くしたオーナーと、彼を手伝う義理の妹。そしてその実姉。
泊り客である一組の年の差カップルと、ぶっとんでる今時の青年。
第九の演奏会に向けて集まった指揮者、ピアニスト。
ピアニストに想いを寄せる男性。
閉塞的でありながら、そこから少し外に
にじみでた心模様を描いた作品。

それぞれの事情、それぞれの想いが
少しずつ、じんわりと表面に浮き出てきます。
派手さはないです。
でも、始まりと終わりでは、ほんの少し違っている。
地味に少しずつ、ゆっくりと心が。

他人から見たらくだらないことでも、
本人にとっては手放せない心の痛みだったりする。
もどかしくて、爆発しそうなんだけど、
どこかしけった花火みたいに、歯切れが悪くて切ない。

でも、大人ってそうですよね。
いくらでも、心にカバーをかけて、
辛い気持ちも、いつかやらなきゃという気持ちも隠せてしまう。

劇中、「逃げることは簡単だからズルイ」みたいなセリフがありましたが、
目をそらしてきた思いが、ギリギリの表面張力で
限界を迎えようとしている夜のお話…という印象でした。

抽象的すぎて、伝えきれないですが、
そんな「あいまい」さも、この作品の雰囲気に似て…(笑)

登場人物のヒステリックな若い女の子と、ぶっとんだ男性が
大人たちとのコントラストとして効いていました。
あんな爆発力は、田舎の大人たちにはないの。
どこかあきらめて、疲れてたりして。
でも、急発進できなくても、明日に向ってみんな生きてる。
何かを捨てることも、守ることも勇気がいる。
大人って小難しい生き物だと、自分の心の中を一緒に覗きながら
2時間過ごしました。

たまにはこんなシミジミした作品もいいものです。


・『バンデラスと憂鬱な珈琲』

2009年11月27日 | ・ロバみみの芝居小屋
やっと感想書けます。
アジアツアーから帰って来た翌日、向ったのは世田谷パブリックシアター。
はい。堤様の『バンデラスと憂鬱な珈琲』の観劇です。

しかしながら、余韻に浸りまくりのロバみみは、
自分の席を探し当てるなり

「G-5…。なんて森田剛ファンが着座するにふさわしい席番…

と、よろめいていたのでした
でも、お芝居が始まってからは、舞台に釘付けでした。

【ストーリー】
米大統領(段田さん)の妻(小池栄子さん)と不倫の関係が
バレるのを恐れた軍の総帥(高橋克巳さん)は
何を血迷ったか、ロシアに戦争をふっかけるべく、
核を積んだ戦闘機を出動させる。
その暴挙を止めるために白羽の矢がたったのが
米軍屈指のネゴシエーターのバンデラス(堤さん)。
戦争勃発まであと12時間。
オポンチな人々の極めて個人的な事情に巻き込まれながらも、
地球の平和を守るため、ちょっと情けないイケメン・ネゴシエーターは
ひたすら走る!

超、笑いました
不倫がバレそうになったからって、なんで戦争なのかが
ちょっと強引っちゃあ強引なんだけど、
そのあとの突っ走り具合でチャラになっちゃいました。

ロバみみは、ジョビジョバが大好きだったんで、
(解散した時は悲しかった…
マギーさん演出ってのも、期待してたんですが、
裏切らないねぇ。

皆さん、一人何役かこなしてるんですが、
女優さん二人が、ロバみみ的にはかなりよかったです。
小池栄子ちゃん、やるね~
もう、大笑いさせてもらいましたよ。
猫背椿さんあたりにやらせたら、ドンピシャって感じのキャラが
多かったんですが、大健闘でしたね。
特に、痴話喧嘩カップルの「パンを食いながら泣く女」と
「チャーリーズ・エンジェル」もどきがロバみみのお気に入りです

高橋由美子さんも、アイドル時代からしたら見違えます。
「女優さんぽくなったなぁ」と感心して観てました。
小池さんのやったキャラが猫背さんなら
高橋さんのやったキャラは、犬山イヌ子さんあたりで観たら
相当おもしろそうな感じだったんですが、
高橋さんもハマってました。
おばあちゃん役とか上手でビックリした
ロバみみが好きだったのは、ローラースケートを履いてヨロヨロと
サービスする年増の(?)ウェイトレスです

もちろん、段田さんも、高橋さんも素敵だったし、
中村倫也くんも初めて舞台で観ましたが、
あのメンツの中で堂々とした演技でした。

でも、高橋克巳さんの「ジャック・バウアーもどき」は
正直、反則ですよ
ロバみみ、椅子から転げ落ちそうになったもん!
もう、ニアすぎるんだけど、微妙~みたいな

そして、そして、そして!

今回、ロバみみのド肝を抜いたのは、ラストのミュージカルシーンですよ!!!

堤さんの歌い踊るお姿!!
もう、涙流して笑ってしまいました。
あの「こっけいさ」を堂々とやってのける堤さん。ラブです

骨太でクールだったり、野卑な男だったりを演じるお姿は、
もうずーっと観てきました。ずっとね。
初・堤なんて、「チェンジリング」の顔が半分ただれた醜男でした。

でも、今回の舞台の堤さん。
あのミュージカルシーンについては、そんなイメージは一切ないですね。
心からチケット取ってよかった…!と思いました
ありがとう、マギーさん
拍手喝采です

でも、これをきっかけにミュージカル出演したらどうしよう…とは
ミュージカルが苦手なロバみみはちょっと思いました
ま、絶対観るけどね

今週末が千秋楽です。
堤さん!
最後まで、堂々と踊りきってください







・『蛮幽鬼』

2009年11月04日 | ・ロバみみの芝居小屋
感動が薄れないうちに書きたいと思いつつ、随分時間がたってしまいました。
劇団☆新感線の「蛮幽鬼」を観て参りました。
すごいよかったんです!
まあ、あれだけ贅沢な役者使いすれば、チケット代もかさむわな…。

物語は…

異国に留学した土門(上川さん)は、
婚約者・美古都(稲森さん)の兄殺しの濡れ衣を着せられ、
そのまま幽閉されてしまう。
恨みをはらすべく脱獄するが、その手助けをしたのが
暗殺者の国の生まれのサジ(堺さん)。

鳳来国へ帰りついた土門は、復習をなしとげ、
大君の妻となり、やがて鳳来国の国王となった美古都へも
殺意を抱いていくが、やがてサジにはめられていることに気づく。

美古都を守る刀衣(早乙女太一くん)と共に、
最後の復習を遂げるため、サジと闘う土門は、
命果てるその時に、再び美古都と心を通わせるのであった。

ああ、もっと、上手にあらすじ書けたらなぁ~
今回の新感線、本当によかったんですよ
先の読めないおもしろさがあったし、
キャラクターそれぞれのバックボーンというか、
その行動に至る理由とか、思惑とかがしっかりしてたから
「え?なんで、そうなるの?」みたいなことがなかった。

上川さんも美中年ね。
堺さんも、本当にいい役者さんだわ。

ただね~、今回本当に、本当にスゴイと思ったのは
早乙女太一くん。
あの子、何者~!?

もう、殺陣の美しさがハンパじゃない。
瞬きをするのを忘れました。
天女の羽衣が、風にたなびいているかのような身のこなしなんです。
あれは、もう練習とか、努力とかではとうてい補えない
特別な引力の持ち主なんだと思う。
放つ光が、全然違う。
まさに板の上のバケモノ。

なんか、老成した若者だなー…という印象を持っていたんですが、
見事にくつがえされたというか、圧倒されました。

「平成の世の平和な日本に生まれてよかったね」

と、思いました。
あの美しさは、もし、世が世なら、
権力者に無理矢理輿入れしなくちゃならない不幸を生むよ。
もしくは、色に狂った男達が戦をおっぱじめるに違いないよ。
まさに一国を動かすほどの、美しさですよ。

松兄である、染吾郎さんも
「舞うような殺陣。格が違うな。これが血か」と
ロバみみを唸らせましたが、
「またお染とは違った魅力だ」と思っていたら、
ロビーでロバみみの目の前を染吾郎氏が通過。あら…。

ま、それは余談ですが、たいした18歳です。かなわないです。
あれに真っ向勝負の大人の役者さんたち、大変だったと思います。
客席の視線は、太一くんに持っていかれちゃうんだから

稲森さんの演じる美古都を、母のように姉のように慕い、
そして淡い想いをよせる恋人のように守り抜く刀衣。
暗殺者の国に生まれ育った彼が、初めて誰かを守るために
自分の意思で戦う姿に心打たれました。

「さあ、逃げて!」

美古都の前に立ちはだかり、こう叫んだ刀衣に
ハートわしづかまれました…。

ただ、2階席だったからそう見えたのかもしれませんが、
上川さんや堺さんにセリフが移ると、ちょっと気の抜けた休め状態に
なっているように見えた太一くん。
セリフなくても、観てる人はいるんだよ。
ロバみみのようなマニアック演劇ファンはね。
「今、どんな演技してるかな?」ってね(笑)

太一くんのことばかり書いてますが、
そうは言っても、主役は土門である上川さんですから
最後に、剣ごと美古都を抱き寄せて死んで行く姿に、
本当に胸が熱くなりました。
大人のロマンスって感じで、泣いている人も結構いました。

もちろん新感線ですから、笑いも忘れません!
橋本じゅんさん、なんてキューテスト!(キュートの最上級)

じゅんさん「なんぼの!」
客席「もんじゃい!」
じゅんさん「2階席!クチパクは許しません!なんぼの!」
客席「もんじゃい!」

最高でした

もうすぐ大阪公演ですね。
大阪に行かれる方、楽しんでください
観れなかった方、ゲキシネかDVDで是非




・劇団ZAPPA『花』

2009年10月06日 | ・ロバみみの芝居小屋
正直、泣きました。

有名な俳優さんってのは見当たらない劇団の公演でしたが、
すごい「行きたい!」と思って、行ってきました。

よかった。泣かされるほどに、よかったです。

【ストーリー】
幕末。
薩摩藩の赤報隊の相良は、年貢半減のスローガンとともに
旧幕府軍と戦い、農民達の支持を集めいてく。
しかし、年貢半減が不可能となった瞬間、
薩摩に切り捨てられ、味方である赤報隊に追われるはめに。
相良に心を開いた農民たちは、武器を手に闘うが、
次々と命を落としていく。
そして、愛するものを守るため、封印した過去を解き放ち
立ち上がったのは村の女たちだった。

こんな感じかなぁ。
ごめんなさい。ロバみみのせいで、ちょっと歴史狂ってるかも…!?

「主役」が誰なのか、最後までわからなかったです。
というのも、赤報軍の部下や、農民一人一人までに
細かいドラマがあって、それぞれにスポットライトが当たる感じだったから。

最初は、「農民達のくだりが長くて、ちょっとたるいかも」と
思っていましたが、
ラストへ向けて、一人一人の想いが無残に散っていく姿に涙しながら、
「ああ、これを見せるために、キャストそれぞれの設定を
 しっかり説明しておきたかったのか」と納得。

ロバみみは、舞台とか映画とドラマとか観ながら、
次のセリフが勝手に頭に浮かんできてしまうクセがあるんですが、
この作品も、なんとなくわかっちゃうの。
展開とかも、言いそうな雰囲気の言葉とか。

でも、泣けました。

あ、でも、クライマックスの展開は、ロバみみも驚いて
村の男衆と一緒に、鳩が豆鉄砲をくらったみたいになってました

あー、もう、泣けた。(←4回目?)
その一言。

想いが伝わってくるんですよ。
舞台の上で生きている人たちの、愛する気持ちとか
大切に想う心とか、過去の悲しみとか。

悲劇なんですが、気持ちがいいほどストレートで温かい作品。
飾らないセリフ。優しい間合い。
シンプルで力強く、訴えかけてくるような。

恥ずかしいから、我慢してたんですが、
もう涙が溢れて止まらないから、仕方なかったです。

チケット代は3500円。
でも、持って帰ってきた気持ちはそれ以上でした

有名だからおもしろいとは限らない。
無名だからつまらないとも限らない。
だから、演劇っておもしろい。

伝えたい。創りたい。

そんな気持ちが押し寄せてくるもの。
ロバみみは大好きです。

男前な俳優さんもいましたよ。
ロバみみは、盲目の「すず」役の子、かわいいな~
演技もなんか、パンチがある…と思って、見てたんですが
実はグラビア系の子なのね。驚いた
先入観なしで見れてよかったよ。

まだ今週末くらいまでやってるのかな。
新宿です。
ロバみみに騙されてみてやるかーと思えた方がいらっしゃったら
是非、日常に追われて曇った心を涙で洗い流して来て下さいな

・『サッちゃんの明日』

2009年09月23日 | ・ロバみみの芝居小屋
連休最終日は、大人計画の『サッちゃんの明日』を観に行ってきました。
おもしろかったです!
すっごい笑いました。あの笑いのとり方は反則ですよね~

物語は蕎麦屋のサッちゃんの抱える心と家族の問題が、
少しずつ浮き彫りになっていく展開。
すっごい笑えますけど、その中には
アル中、DV、身体障害、ヤクの密売、老人のボケ、憲法改正。
現代の抱える問題が潜んでいます。

笑えるけど、笑えない、実はそんな話。
笑えないけど、笑えるように見せている。
おかしくて、やるせなくて、下品で、重い。
いろんなものが内包されていた作品でした。

鈴木蘭々さんの歌う、オープニングの歌。可愛かった。
松尾さんと二人で歌う「エロサイトの歌」(?)は超爆笑
もう、完璧ヤバかったです

役者さん、一人一人が、そらもうカッとんでて、
これでもかってくらい味のある笑いを提供してくれます。
そして、陰鬱な空気はガッツリそれらしく。

そして、頑張れ、サッちゃん。
負けるな、サッちゃん。
辛くても、ひどくても、明日は来る。

そんな気持ちの中、幕は下りました。

カーテンコールはなかったんですよね。
演出の都合上とか言ってましたが。
役者さんが、役のまま板の上からいなくなる感じが不思議でした。

ああ、でも、観れてよかったです♪
結構、手に入りにくい公演でしたから。
シアタートラム、小さいしね。
でも、立ち見が出ていたので、2時間頑張れる方は是非

そして、友達とご飯を食べ、満足しながら街を歩いていると、
向井理くんと遭遇。
驚異的な顔の小ささにド肝を抜かれつつ、家路についたロバみみなのでした。